Whales
ただクジラの映像が流れる映画でナレーションも入らない。
海中を優雅に泳ぐクジラの姿が癒しになる。
画面は終始ブルーで統一されクジラはシルバー、プランクトン、魚は白く見える。
これだけ単調な画像を見ていて飽きないのは、癒しを求めているのだろう。
白い物体が映るたびにレジ袋なのではないかと心配してしまう。
クジラの胃からプラスチックごみが発見されるのは、もはや常識となってしまった。
クジラが大きな口を開いて白く映るプランクトンを飲み込んでいくシーンは圧巻であるが、そこにレジ袋が漂っていたらと思うと、冷や汗が出る。
そしてレジ袋等の海洋プラスチックにはPOPs(残留性有機汚染物質)が吸着する。
プラスチック片は飲み込めばそれ自体が内臓を傷つけ、さらに汚染物質を蓄積させる。
まさに毒矢のようだ。
こんな癒される映画にプラゴミが映る時代は避けたいと思う。