木工挽物という仕事

基本的には時代遅れの仕事
正反対の位置にいるブログから発信してみます
でもブログも先端じゃなくなりましたね

わかってください

2008-03-17 18:25:00 | Weblog
さっきお客さんに叱られちゃったよ
「おみゃんとこは数が少ないと高いけど、世話になっとるお客なら同じ値段で出さんか」・・とな
この地域の老舗の太鼓屋さんですが バチの話です
また こんなダメ押しも
「俺んとこは あんたとこの仕事がどんなもんかわかっとる そんな数の変化で値段なんか変わるわけない」
と 僕にとっては信じられない言葉の数々
実は一つのサイズの丸棒を作るのに段取りを変えなくてはなりません
うちには丸棒削り機が二台ありますがそれぞれ今取り付けてある刃物をはずし
丸棒を案内するブッシュを換えて、送るローラー引き出すローラーをそれぞれ相対で4つ換えます
そして刃物を研ぎそれを取り付け・・・
そんなことをしたあと試運転
下手すると調子が出ないこともある
なんだかんだで3・40分くらいすぐにたってしまう
そして長さを決めて切る
それから轆轤(ロクロ)にかけて頭を丸める
例えば1組2本の注文でこれをやってたら1本の単価は1500~2000円になってしまいます
それでも儲かる仕事じゃない
儲かるどころじゃなくていってみれば必要経費です
こういう注文が100本くらいあって1本300円位で買っていただいて初めて木工所の利益となります
消費者の皆さんの所へは多分1組1500円から2000円くらいで渡るものだと思う
そのことに関しては全く意義をはさむつもりはありません
小売店はある程度の在庫を持ちそのために先行投資するわけですから
この太鼓屋さんは大きな立派な店を持ち
その裏の工場で太鼓本体の製作をしています
だから「わかってる」という言葉を使われたのでしょうが
これはお前は暴利を貪ってるって意味でしょ?
だったら絶対に間違いで うちの状態をわかってはいません
だから「わかってるなら わかるでしょ?」と言ってしまいました
口答えをしたように取られたみたいで ご気分を害してしまったようです
最初の言葉の前に「8.5分尺4寸の楓のばち100本、いつできる?」
っていう言葉を
「まぁええ」という言葉で取り消されてしまいました
この半年ほどこのお客さんは何も買ってくれませんでした
ということは多分他のルートで手に入れておられるのでしょう
だから 「まあええ」なんでしょうね
毎月欠かさず買ってくださる太鼓屋さんもあります
そういうところ含め他のお客さんでも少量の注文を断ったことはありません
ただ準備にかかりますので割高になります 申し訳ありません
これを了承いただいてます
ただそれをやる時に利益は全く考えてなく経費分だけ・・いや1組なんかだとそれもありません
ただ他の品と一緒に注文していただけるので 全体の中で計算してさせてもらっているのです
 お世話になってるお客さんですから
でもわかっていただけないならしょうがないのでしょうか



今ちょっと前の伝票を繰ってみました
ずっと細かい注文はもらってなくて
一年半程前の10本という注文も普通の値段で出してありました
そしてH17年8月に7分2本 6分3本をトータル5本1500円で出してました
100本だと250円前後の品物をこの値段で出して怒られたのかぁ
・・・もういいっすね
コメント
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