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スウェーデン生活+その後

2010-2013年スウェーデンに在住し帰国。雑記、鳥・植物の写真
*海外情報はその当時のもの。
*禁無断転載

IKEAの創業者

2012-12-01 00:24:41 | 時事問題
スウェーデンの企業とくれば誰しもが思いつくのがIKEAである。実際こちらに1年以上住んでいて、一回もIKEAに行った事が無い人というのはまずいないだろう。家具などがリーズナブルな値段で仕入れられるので、大変助かる。さて、それではIKEAの語源を御存じの方はいるだろうか?これは実は創業者の名前に由来するのである。イングヴァル・カンプラード(Ingvar Kamprad)氏という人物が創業者で、彼の育った村の名前がアグナリッド(Agunnaryd)、育った農場がエルムタリッド(Elmtaryd)であるため、これらの頭文字を一個ずつ集めてIKEAになったのである。
Wikipedia「イングヴァル・カンプラード」
今回はその創業者の話。スウェーデン英語誌、The localより。
http://www.thelocal.se/44784/20121130/
この創業者、スイスの雑誌で「スイスで最も金持ちな人」の1位に選ばれたのである。これはこちらのスウェーデン人の同僚にも言われたのであるが、「スウェーデン人は大金持ちになるとどうも愛国的では無くなる」。つまり税金対策としてあちこちに財産を移してしまう様なのである。しかしよりによってスイスで金持ち1位にならなくても良さそうなものではある。ちなみにIKEAは現在、本社もスウェーデンからオランダに移転している。法人税と関係あるのかどうかは知らないが。。。
しかし元気な人である。既におん年86歳。現在も経営の主導権を握っているそうで、スイスの雑誌に「引退の計画は?」と聞かれると「やる事が多すぎて死ぬ暇なんてないよ!」と笑い飛ばしたという。最近はインドに店舗を進出する計画も間近なのだそうで、益々意気軒昂なのであろう。
ただ、記事でも少し言及しているが、負の面も最近になってしばしば報道されている。一つは彼が若い時に極右の政治活動に関わり、資金も受け取っていたと言うもの。これは1994年にスウェーデンの極右政治家、ペル・エングタール(Per Engdahl)の私信が公開された事から発覚し、結局イングヴァルは「若気の至り、人生最大の誤り」と言明、謝罪に追い込まれた。また最近疑惑が浮上したのが、旧東ドイツで囚人を労働に使っていたというもので、これもIKEAは謝罪に追い込まれている。
Wikipedia「Per Engdahl」
http://www.thelocal.se/44472/20121116/
巨大企業になると何かと負の歴史を持つ事を避けられないのも世界共通の様である。