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スウェーデン生活+その後

2010-2013年スウェーデンに在住し帰国。雑記、鳥・植物の写真
*海外情報はその当時のもの。
*禁無断転載

江戸東京たてもの園その6

2017-08-07 23:55:29 | 日本国内旅行(江戸東京たてもの園2017)
田園調布と言えば皆様言わずとも知れた高級住宅街であり、長嶋茂雄、鳩山由紀夫、石原慎太郎といった人々が住む街である。しかしここが江戸時代から続く高級住宅街だった訳ではなく、明治時代までは農村地帯であった。ここに住宅街を作ろうと思い立ったのはあの渋沢栄一である。
Wikipedia「田園都市 (企業)」
当時の欧州では産業革命後に生まれた中産階級が郊外に居住して出来上がった街がいくつかあった。欧州視察でこの事情を知った渋沢は、同じことを日本でも実行しようと思い立つ。かくて選ばれたのが田園調布である。駅から放射状に道路が作られ、計画性を持った街が建設されていった。そして建築家が呼ばれ、居住希望者のために家を設計していった。
この家の持ち主、大川栄さんは鉄道省の技師であったそうで、そこまで大金持ちのセレブという訳ではない。実際、建築当時の写真を見ると周囲には何もなく閑散としており、さしずめ「新興住宅地の空き地の中にポツンとたたずむ家」といった風情である。しかし部屋の中は手の込んだ洋装で覆われ、渋沢栄一の心意気を示している様である。1925年当時としては珍しく、椅子での生活が家の中の多数派を占めていた。


江戸東京たてもの園その4

2017-08-07 00:21:29 | 日本国内旅行(江戸東京たてもの園2017)
ビジターセンターの裏手には小さな展示室があり、そこで企画展をやっている。訪れた時にやっていたのは「ル・コルビュジェと前川國男」展。前川國男は後述するとして、ル・コルビュジェの方はご存じであろうか?
Wikipedia「ル・コルビュジェ」
フランスの著名な建築家である。東京・上野にある国立西洋美術館の設計もしており、これを含む建築作品群が世界遺産に認定されたのは皆様もご承知の通り。
Wikipedia「ル・コルビュジエの建築作品-近代建築運動への顕著な貢献-」
どうしても日本では国立西洋美術館に絞った報道になってしまうが、実際は彼の業績は山のようにある。後年の代表作と言われているのが「ロンシャンの礼拝堂(Chapelle Notre-Dame-du-Haut)」であるが、皆様もGoogleの画像検索で「ロンシャンの礼拝堂」で検索してみて頂きたい。独特の建物の形が印象的である。展示では彼や同時代の建築家の建築が展示されていた。建築家というのも夢がある仕事ではあるまいかと感じる。
さて、ビジターセンターを出ると園内である。最初に目につくのは下の午砲。明治時代、毎日正午になると打ち鳴らされた「お昼のドン」である。ちなみに「半ドン」という言葉はこの大砲の音という説と、オランダ語のドンタック(zondag、日曜日)に由来する説との2つがあるそうな。


江戸東京たてもの園その3

2017-08-05 23:45:00 | 日本国内旅行(江戸東京たてもの園2017)
てくてくと歩くこと何分か。辿り着いたのがビジターセンターである。この建物は光華殿といい、これも1940年完成の歴史的なものである。紀元2600年式典のために作られ、翌年に小金井に移築された。
この建物は終戦直後、歴史的な役割を果たしている。現在の天皇陛下、明仁親王の住まいとなったのである。1946年、都内は一面の焼野原となってしまった。学習院中等科も焼けてしまった。このためこの公園内に学校を移動とし、そして明仁親王の教育もまたここで行われたのである。陛下が英語教育をヴァイニング夫人から受けられたことは特に有名であるが、その舞台もこの公園内であったのだ。下写真は園内にある記念碑である。
Wikipedia「エリザベス・ヴァイニング」


江戸東京たてもの園その2

2017-08-05 23:25:17 | 日本国内旅行(江戸東京たてもの園2017)
小金井公園の外に看板が。実際にはかなりここから歩かなくてはならぬ。下写真のような風景が続く。
江戸東京たてもの園について。東京の各地にあった古い建物を移築して作られた野外博物館である。歴史のある屋敷ももちろんであるが、銭湯、文房具屋、居酒屋や交番といった「どこにでもありそうな建物」も多数移築してあり、実際、スカンセンに近いコンセプトかも知れない。有名なのは宮崎駿、高畑勲といった「スタジオジブリ」のスタッフがこの博物館のファンであることで、この内部の一部の建物が映画「千と千尋の神隠し」のモデルになっていることは特に有名である。特に高畑監督は開園直後から何回も足を運んだのだという。
Wikipedia「江戸東京たてもの園」


江戸東京たてもの園その1

2017-08-05 23:08:58 | 日本国内旅行(江戸東京たてもの園2017)
前から気にはなっていても行きそびれていた場所と言うものはある。その一つに行って来た。江戸東京たてもの園である。古い建物を移築した野外博物館で、いわば日本版「スカンセン」である。
場所は東京都小金井市の小金井公園内部。かなり広い公園である。
Wikipedia「小金井公園」
スカンセンその1