『今日の一冊』by 大人のための児童文学案内人☆詩乃

大人だって児童文学を楽しみたい、いや、大人こそ読みたい。
ハッとする気づきのある絵本や児童文学をご紹介♪

妄想力でよりワクワクの日常!

2016-06-21 21:37:50 | 絵本
 
『さんねんごい』菊池日出夫絵作 こどものとも傑作集(福音館書店)

週末は大忙し。土曜日は青空自主保育の家族親睦会があったのですが、朝の9時半からいつも活動をしている緑地に行き、一応の解散はお昼だったのに、17時のチャイムが鳴るまで遊ぶ遊ぶ。夜の蛍が出るまでいる!!!って言い張られて困りました。山越えしてきたのですが、ヘッドランプ持っていなかったので。長男と次男は大好きなオオエノキに行ったり、ひたすらザリガニ釣りをしたり。私自身はこういうとき絵本の中の場面をついつい連想するのですが、嬉しかったのはそれは次男も同じだった模様で、頭の中は『だいちゃんとうみ』や『さんねんごい』だったらしいのです!!!目の前にある自然は小規模かもしれないけれど、絵本の中で見た古き良き日本の原風景のような場面を頭の中で繰り広げながら遊んでいるのが分かって、もうバンザ~イですよ

そんな次男の大大大好きな絵本『さんねんごい』。長野の佐久地方が舞台かな?里山の中を駆け巡る子どもたち。川遊びをしたり、暗くなるまでひたすら昭和初期(多分)の遊ぶ子どもたち。読んでる最中「いいなー!いいなー!ズルーイ!!!」と大絶叫(←かなりうるさい)しながら聞く我が家の三兄弟です。

土曜日のザリガニ釣りで火がついた長男次男は、翌日は近所の海へ。海に注ぐ川の付近でいつも遊ぶのですが、この日は水量がずいぶん少なく大人が見たら「今日はイマイチだな」って感じ。それでも、遊ぶ、全力で!頭の中には絵本の世界が広がっているのです。網ですくえる魚もこ~んなに↓小さいけれど、それでも次男の中では空想力(妄想力?)広げて、これ次男の中では「さんねんごい」なんです。

 

大人はついつい人工物の見えない大自然を求めがちだけれど、子どもってちょっとの自然でも最大限に楽しめるんですよね。養老孟司さんも言っていたけれど、子どもは大人の気づかないようなミクロの世界を楽しんでいる。大人は遠くの景色を見てるけれど、子どもは足元の自然を堪能している。
妄想力があれば、絵本の世界も“現実として”楽しめちゃう。日常がよりワクワクしてくる気がします