『今日の一冊』by 大人のための児童文学案内人☆詩乃

大人だって児童文学を楽しみたい、いや、大人こそ読みたい。
ハッとする気づきのある絵本や児童文学をご紹介♪

上野の秘密基地

2017-04-29 19:06:16 | Shop & Caf


国立科学博物館に、たくさんの美術館、そして私にとっては、国際子ども図書館ありで、楽しや上野。そんな上野に秘密基地のような、素敵なブックカフェが~

ROUTE BOOKS(ルートブックス)さん

先日の志茂田景樹さんの講演会(そのときのレポートはコチラ)の後に、寄ってみたのですが、ぬわあああんと閉店しているではないですか
自分の事前調査の甘さに愕然としつつ、落ち込んでいたら、向かいの建物に何やら秘密基地のような素敵空間が

なあんだ、移転されていたのですね
まだ、プレオープン段階とのことだったのですが、入れてくださって、一目で気に入りました!

こ・れ・は、楽しい!!!

店内に点在するグリーンと、アンテイークな小箱の中に置かれた本の相性のいいこと。
選書は、往来堂書店さんがされているそうで、映画、アート、料理など、テーマごとに分かれています。パンとコーヒーのコーナーには絵本も何冊もあって、さすが!



うちっぱなしのコンクリートも、トタンですらもオシャレ。センス抜群で、倉庫を改造した2Fは、ほらほら、あの映画みたい・・・“フラッシュダンス”(なつかしすぎっ)。

スタッフの方も気さくで、とても感じがよくて、センスのいい店にありがちな敷居の高さがない。あ~、いいなあ。こういうブックカフェ大好き

次回は、コーヒー片手に長居したいなあ、と思った秘密基地のようなブックカフェでした♪


金曜日のマイナー本『おかしな金曜日』

2017-04-28 23:56:29 | 日本文学


『おかしな金曜日』(1985年) 国松俊英作 偕成社

ほとんどの人がブログなんて見ないであろう、しかも一日の終わりかけの金曜日には、こんなマイナー本(もちろん)をご紹介

いや、マイナーと言ってもですね、日本の児童文学史上では、とても意味のある作品なんだそうです。国際子ども図書館の児童書ギャラリーにも目立つように展示されてるんですよ~。

育児放棄
という現代の問題に初めて真正面から取り組んだ物語。

題名と表紙の絵とのギャップ
軽くて面白そうな内容かと思いきや、父親、次に母親に蒸発されてしまう兄弟の物語です。
お母さんも消えたこと、兄弟二人で何週間かは、周囲に隠しながら暮らしていくんですね。その中で、新たな友情があったりもするのですが・・・。

なんだろ?
深刻な状況のハズなのい、今の時代よりも、まだのんびりした雰囲気が漂っているというか・・・なんとなく明るさがあるんですよね。
主人公の心がすさんでないの。確かに先生から見たら、やんちゃで問題児で、怒られてばかりなのだけれど

今の時代のように、まだ残忍なマンガやメディアが氾濫していなかったことも影響している気がするなあ。今の子たちが同じ状況に陥ったら、もっと自暴自棄になっている印象。周りや自分に暴力ふるったり、傷つけたりしてね
今のほうが、息苦しい。それは、今の子たちのほうが、圧倒的に自己固定感が低いからなのかなあ、と。そして、何か起きたとき、自分以外の周りのせいにして、周りを責める傾向にあるよう気がするんです

この物語の救いは、置いていかれたのが兄弟だったこと。主人公の兄洋一は、弟の健二を守るぞ、二人でも家族、っていう思いがあったからやってこれた。
また、児童養護施設のスタッフで、野鳥観察家の人に偶然出会えたことも希望の光です

最後に洋一たちが下した決断とは?
決して前途洋々ではなさそうだけれど、でも、自分たちで決断した道に、“がんばれー!”とエールを送りたくなる物語でした。

退屈したら・・・別世界へ!『サマセット四姉妹の大冒険』

2017-04-26 18:29:22 | アメリカ文学


『サマセット四姉妹の大冒険』(2014年)
 レズリー・M・M・ブルーム作 尾高薫訳 中島梨絵画 ほるぷ出版
"Cornelia and the Audacious Escapaddes of the Somerset Sisters"(2006)



なんだか冴えない日常だなあ、と思ったら、コチラ。↑
モロッコ風ミントティーを飲みながら、味わいたい物語です

本って本当に素敵で、異国情緒あふれる世界に連れて行ってくれる
しかも、現実じゃ味わえない別世界!

主人公のコーネリアのママは世界的に有名なピアニスト。
“ママの娘”としてしか見られないことに嫌気がさして、コーネリアは周りの人に心を閉ざしています。

そんなある日、隣に不思議な老人ヴァージニアが引っ越してきて、内緒の交流がスタート。

このヴァージニアのリフォームした家の素晴らしいこと!!!
モロッコ風の噴水のあるリビング、インド風の寝室、フランス風の客室に、イギリス風の図書室。ヴァージニアが1950年代に四姉妹で旅してまわった思い出を反映した部屋になっているんですよ~

物語の雰囲気はちょっと少女漫画チックではあるものの、異国情緒はたっぷり味わえます
現代のバックパッカーとは違う、とてつもなく大金持ちのお転婆お嬢様たちの冒険談は、別世界すぎて面白い。

挿絵もいい。原書よりも好き。
原書はコチラ↓



ただ・・・
個人的には、期待しすぎてしまったのか、翻訳が自分に合わなかったのか・・・
四姉妹の冒険話のところには、もうちょっと深みがほしかったなあ、という思いはあります

冒険話のところは、大人は入りこめない部分もあるかもしれないけれど、ヴァージニアとの交流を通じて、コーネリアが成長していく様は心に響くものがあります。

最後にE・B・ホワイトの『シャーロットのおくりもの』(←こちらも読むと世界の見え方が変わりますよ~。おすすめ)の一説を読み、

「・・・これは子どものために書かれた本。でも辞書にあるむずかしい言葉を使うより、わかりやすい言葉で言葉以上のことを伝えている。そうは思わない?」(P.282)

というヴァージニアの言葉に激しく共感です。
秘密が明かされるラストもお楽しみに




第10回児童文学ピクニック

2017-04-25 15:28:16 | 児童文学cafe&picnic

※ 写真は、毎年春になると次男が摘んできてくれる、野の花

新緑がキラキラまぶしい昨日
シュレーゲルアオガエルのコロコロと澄んだ歌声響く中、
第10回児童文学ピクニックを開催。
もうその空間自体が、物語のような自然でぜいたく~


今回のテーマは、“ああ、兄弟姉妹模様(絆・葛藤)”

飛び入り参加してくれた人たちもいて、9名参加してくれました~
全然興味のなかった人たちが、
“なんだか読んでみたくなってきた!”
と言ってくれるのが毎度嬉しい

古典的児童文学ってね、時代的に大家族ものが多いんですよ。
『若草物語』『大草原の小さな家』シリーズ、『赤毛のアン』シリーズ、
その他は、岩波少年文庫の古典的な児童文学見れば、たいていは大家族(笑)。

それらは、すべてほっこりしてて、なんだか心があったかくなるの
時代的に厳しかったり、貧しかったり、でも家族の絆は強くて、
親や年長の兄弟はいつも尊敬されていて。



いっぽう、現代の兄弟ものは、苦しいものが多いんです
心の叫び系が多い。

私のこともっと見て!分かって!!!

って。うーーーーーん。
こりゃ、親も大変だ(笑)。

だってね、現代ものに出てくる親たち、たまには毒親もいるけれど、基本いい親なんです。
現代ものは、大人のほうも、自分の心の問題で苦しんじゃってる
子どものこと見ても、見ても、“分かってくれない”と言われちゃう。
やってらんないぜ(←本音)

子どものこと見てないという意味では、
幸せな古典的児童文学のほうが全然子どもに構ってない
でも、親子の間の信頼関係が絶大なんだなあ。

もう、これは単に各親子間の問題ではなくてね、時代的なもの。
どこに向かっているのか、多くの人が心の迷子状態の現代。

現代児童文学で、心の葛藤を読み、
“ああ、私だけじゃないんだあ”
となるもよし。
古典児童文学読んで、心洗われるもよし。

ただ、一つ言えるのは、やっぱり兄弟って特別な関係だ、ってこと。

どんなに仲良くても友だちとは違う。
自分のイヤな面も、口に出さないことも全部バレてる。

ケンカをしても、“ゴメンネ”を言わずに笑いながら一緒にご飯を食べれるのが兄弟。

だから、ファンタジーものも、兄弟でのものが多いんですね。
長所も欠点も、いまさら探り合わなくても分かっている間柄。
そうでないと、協力して立ち向かえない。

ああ、私、うちの子、一人っ子だ・・・そんな人にも実はおすすめ
だってね、本を読むとその中に兄弟を持てるんです。兄弟を味わえるんです。

兄弟って素敵です


※毎回上記写真のような、テーマに沿ったブックリストを作成しています。
 初めまして、の方もお気軽にどうぞ☆


【今回のブックリストがほしい方はこちらまで↓】

   ✉:kid.lit.navi@gmail.com

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かさこ塾フェスタに行ってみた

2017-04-23 21:14:38 | 起業への道


そういえば、もう1週間もたってしまいましたが・・・、
先週の日曜日はかさこ塾フェスタに行ってたんでした。

好きを仕事にする大人塾・かさこ塾
の卒業生たちがズラズラ~と出店する、このイベント、大盛況

本当に好きなことして稼げるの?
という女性企業家本音座談会も興味深かったし、各ブースも面白い
セラピー系や占い系がほとんどを占めてました。


ただ・・・基本的にセラピー系や占い系に興味のない私なのでした・・・

でもね、同期がやってるのは別
やっぱり、“何”ではなく、“誰”がやってるかなんだなあ。

行った一番の目的というか、一番の収穫物は上記写真のセルフマガジン!!!


セルフマガジンとはなんぞや?

セルフマガジンとは、いわば個人の会社案内のようなもの。
ただ、どういう仕事が提供できるかだけではなく、
その人のパーソナルヒストリーが書かれていて、これが面白いんです

ホントにね、一人一人の人生が物語

だから、その人の提供している分野にまっっったく興味なくても、
ついついセルフマガジンは読んじゃうんですよね。
宣伝くささがないのに、読み終えたら、その人に仕事頼みたくなってたりして。

たくさんのセルフマガジンが置かれている中、あった、あった!
同期のうち二人のセルフマガジン。
この短期間に作り上げた二人に拍手です



≪おかま直伝よもぎ蒸し&若石リフレサロンのゆりこさん≫

団体は違えど、子どもが我が家と同じく青空自主保育に通っていて、勝手に親近感(笑)。
いや、自主保育の母って幼稚園と違って忙しいんですよ~。その中で、よく作り上げたな、と。

何に感動したか、って読んだ人に即役立つ情報満載なんです。
自分で自宅でできる足裏ケアに始まり・・・
読んでさっそく、長男の足裏マッサージしましたもん


もう1名は、
≪絵本読み聞かせ講師のとんちゃん≫

とんちゃんはね、なんとこれ2冊目のマガジン!
1冊目もとおおってもよくて、出版社が配っている“絵本のある暮らし”みたいなのより、ずっと分かりやすくてよかった!

で、今回は1冊目にはなかった、とんちゃんの詳しいパーソナルヒストリーが。
やっぱり誰がどういう思いでやってるか、が一番知りたいから読めてよかった

子どもの本という点では、私のやりたいことは、とんちゃんともかぶっていて、
いつもとっても刺激をもらっています

さ、私のセルフマガジンはいつできるのかな~?