『今日の一冊』by 大人のための児童文学案内人☆詩乃

大人だって児童文学を楽しみたい、いや、大人こそ読みたい。
ハッとする気づきのある絵本や児童文学をご紹介♪

&Premium1月号は絵本特集

2017-02-07 21:43:36 | 雑誌


えー、バックナンバーではありますが、雑誌&Premium(アンドプレミアム)1月号は、贈り物と絵本特集でした♪

もう一度読みたい絵本特集、五味太郎さんアトリエ訪問記、クリエイター29人の思い出の絵本、などなど・・・盛りだくさん

クリエイター29人の思い出の絵本とコメントを眺めていると、つくづく幼少期にどんな絵本に出会ったかって重要なんだなあ、と思います
別に絵本じゃなくても、ほかに夢中になったものがあれば、それでいいと思うんです。でも、夢中になったものが絵本であるならば、それはやっぱり“今のその人”と形作ってるんですねえ。影響力大!だからこそ、やっぱり本物がイイ。

面白かったのは、五味太郎さんがインタビューで、

「絵本はさ、ひとりで楽しむものだと思うんだよ。オレは読み聞かせも好きじゃなくてね。・・・隠れたところでこっそり読むのがいいと思う。」

って。うんうん、私も一人の世界に没頭したい派だったので、読むときは放っておいてほしい人でした。読み聞かせしてもらった記憶・・・ほとんどナイ。本好きの子はそういう子多いんじゃないかしら。

一方の我が子は、自分で読むのが嫌いで、読み聞かせなら大好き。これはこれで、親子のかけがえのない時間をいただいておりますが、たまに“ひまだ~!”と叫んでいる我が子を見ると、本読めれば楽しめるのにな、なんて思いもチラリ。しかし、五味さんはさらにこうおっしゃいます。絵本のすごさを説いたあとに、

「でも、子どもに絵本を、なんて言っちゃダメだよ。あいつらは生まれたときから自分だけの世界をもっているんだから。それをそのまま育ててほしいね。絵本もあるよっていうくらいじゃなきゃさ」

って。そうなの!なので、私は絵本や児童文学が大好きなのでつい勧めたくなるけれど、でも、その子がほかに夢中になっているものがあればそれでOK!それ、忘れないようにしなくちゃな、っていつも自分に言い聞かせています。

ところで、なぜいきなりバックナンバーの雑誌の話?
・・・それは、今日行った湘南T-SITEのカフェで、目の前にこの雑誌が置いてあったからです。いやあ、T-SITEは、いつ行っても楽しい!しかし、絵本・児童書コーナーの人の少ないこと↓



・・・少ないっていうか、私とスタッフさんしかいな~い!大丈夫かしら!?
私にとっては、ディズニーランドよりずっと楽しいT-SITE。子どもたちへの本の購入もできてウキウキの一日でした♪


10歳になっても14ひき

2016-12-13 21:09:51 | 雑誌

※写真:公園で家族ごっこをしてたとき、次男&三男が考えたキッチン

日曜日は、長男(小5)の少林寺のブロック大会でした。
思えば・・・アップルビーのような万年反抗期に加え、外では我慢するタイプのため、家に戻ると暴れまくってた長男。それはもはやDVと呼べるレベルで、もうお手上げ!!!ってなり、そのエネルギー何かほかのことにいかせないか?と探したのが武道でした

サッカーも周りからずいぶん勧められたけれど、途中から入りづらかったのと、どなたかが、今の子は習いごとが多すぎる。もし、どうしても何かを習わせたいのなら「道」のつくものがいい、道を究めて行くことは魂を鍛える・・・のようなことを書いていて、ナルホド~って納得したんですよね。華道、茶道、武道、弓道、書道、剣道etc.etc.そのとき長男もクラスの子がいないところに行きたかったこともあり、もちろん乗り気。空手もいいけれど、他人さまの靴そろえるところから始めるところとか、本当の強さって相手より優位に立つことではないよね、ってことを教えてもらいたくて少林寺にしたんでした。じいじも一緒に始めて、祖父孫の絆もますます強まりました

そして、始めて1年半、このたび初めて優良賞いただいて帰ってきました!いやあ、よかったね、長男。キレはあるし、声も腹の底から出てるし、なかなか素質ある。ただ、演武はちゃんと見ましたが、結果&表彰式の間両親は、ビール工場のオープニングフェスタに行ってたことは内緒です。いや、だって夫が一緒に来てっていうから・・・たまには夫孝行もしないとネ。地ビールめちゃめちゃ美味しかったなあ

アツプルビーだの『さんねんねたろう』だの、色々ここで書かれてきた長男でしたが、実はとーっても純粋。純粋すぎて生きづらかったところもあったのかな。そんな長男の心のHome、よりどころとなっているのが、いわむらかずおさんの『14ひき』シリーズです。外や友だちの前ではイキがって、悪い言葉使ってたりする長男ですが、寝る前にいまだに繰り返し読んでもらいたがるのは、こちらなんだな~↓


『14ひきのもちつき』いわむらかずお作・絵 童心社

14ひきシリーズは季節ごとに選べるのが嬉しいのですが、こちらはお正月を迎える前の12月に読むのにぴったり♪14ひきのおうちの中はこんな感じ↓

 

「こういう家に住みたいんだよ!」「家族いっぱいでいいな~。僕ここのうちの子になりたい!なりたいいいい~!!!」と本気で絶叫している10歳。大家族好きの寂しがり屋さん。
だ、大丈夫か!?・・・と一瞬心配になりましたが、いいんですいいんです。心に憧れの場を持てるって、いつしかそれが原風景になっていって、原点になり心強いこと。しかも、こ~んな素敵な場を選んだ長男センスいい(←親バカ)。ちなみに私の原風景は、アニメですが、『南の島のフローネ』に出てくるツリーハウスです♪ちょっとこの14匹たちのおうちにも似てるんだなあ。こういう持たない暮らし、ミニマルライフは母も憧れる~

ところで、ミニマルライフといえば、断捨離に燃えてた時期に、本を一気に整理したことがあるんです。所有しなくてもいいや、図書館で借りればいいや、って。その頃は知らなったんですね~。本がどんどん絶版になっていくこと・・・。幸い児童書は思い出深いものが多かったので、取っておいてホーントよかったです。断捨離はもっともっとしたいけれど、絶版本の児童書だけはどんどん増やしたい今日この頃です


本特集のソトコト12月号

2016-11-18 21:23:32 | 雑誌


「ソトコト12月号、こんな特集やってるよ~。興味あるかと思って」
先日、自主保育仲間のSちゃんがわざわざ持ってきてくれました!なんて、優しいの~、ありがとう

おおお~。ソトコト12月号、本好きさん必見です!“本と、本がつくる場所”特集ですよ~
アクティブに活動していた頃は愛読していたソトコト。最近では、めっきり情報にも疎くなり、遠ざかっていたので何とありがたい情報。

もうね、ワックワクがいっぱい詰まっていました。出版業界にいた知人は、今後の展望に失望して全くの異業種に転向したのですが、彼女いわく未来のない出版業界にみな去り始めてる、と。それ聞いたとき、私「逆にチャンスじゃない!」って思ったんですね。流通の関係から、既存の日本の出版業界ってとてもとても素人が参入できる世界ではなかったんです。でも、業界全体が傾いたことによって風穴があいた。小さな面白い試みが続々と生まれ始めている。Amazonを始めとしたオンライン書店に食われてしまって、もう町の本屋さんはやっていけない、って言われてるけど・・・すみ分けなんだと個人的には思ってます。

書店がなくなったら嫌だから、Amazonではなるべく買いたくないし、人からよく勧められるけど私はアフィリエイトもしたくないんです。書店を応援したいから。でもねー、やっぱり便利なんですわ、オンライン書店。子育て中でなかなか本屋に行く時間が取れない身にはとってもありがたいし、私が好きな類の本は大体絶版なのですが、膨大なオンライン古書書店の中から見つけるのは難しい。そこで、Amazonが窓口になってると検索しやすいんですね。だから、ありがたく利用させてもらうときもあるけれど、選択できるときは書店で、としています(案外真面目なんです)。

今回取り上げられてた本屋さんはどれも魅力的だったのですが、個人的に気になったランキング

第1位:泊まれる図書館 佐賀・古湯温泉 暁 ↓



池袋にもBOOK&BEDという、おしゃれな泊まれる本屋さんがあって、こちらも気になってますが、夜の都会がもはや怖い私。終電まで飲んでいた日々もあったのにね~(遠い目)。温泉でまったりしたあと、ゴロゴロ寝ころんで本読みた~い。
こちらの暁、何が面白いって選書の仕方なんです。内容、ジャンル別に分けるのが主流。ところがここは、本を選ぶ人別に分けているんです。“自分にとって大事な、自宅の本棚にずっと残しておきたい20冊”を九州にゆかりのある本好きさん60人くらいにセレクトしてもらってるんですって。それぞれのBOXが○○さんのおすすめ、となっているわけ。だから、BOXがいっぱいのこのレイアウトなんですね~。これは面白い試み。結局、本ってね、人から人へと手渡されることで生きてくると思うんです。なんていうか、印刷された文字だけでなく、読んだ人の見えない思いも乗っかるというか。余談ですが、我が家もこんな感じでBOXに本入れてるので、なんか嬉しい

第2位:仙台の移動本屋 ペンギン文庫



とにかく、センス抜群、おしゃれなんです。オーナーさんの世界観が出来上がってるのがいいなあ
移動本屋はね、自分もやりたいな~、と思ったこともあり、憧れでもあります。海辺だったら、海辺で読みたい本、山だったら山で読みたい本ってやっぱりあって。そのとき、移動本屋さんがその場その場の空気に合う本をセレクトして持ってきてくれたいいな、って。しかし、運転のできない&どうしてもしたくない私・・・この線はあきらめました

ほかにも魅力的な本屋さん&試みがい~っぱい。本屋の時代は終わったなんて誰が言った?出版業界に未来はない?確かに、従来のやりかたではそうかも。その分、新しい風がいっぱい吹いていて本のこれからが楽しみになる一冊でした!