昨日はいよいよ
あの読書会でした
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・・・と、その前に、せっかく上京するのだから、と都内に住む学生時代の友人と久々にランチ
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マンガの聖地椎名町の駅目の前にある金剛院というお寺のカフェ
赤門テラスなゆたに行ってきました。身体に優しいランチでした♪
椎名町って、手塚治虫、藤子不二雄、石ノ森章太郎、赤塚不二夫などが住んでいた伝説のトキワ荘がある町なんだそうです。昭和のマンガ好きの長男のおかげで、私ですら「おお、トキワ荘!」とちょっと感慨深くなりました
。そんなわけで、金剛院にはなんと漫画地蔵なるものまで
。昨年の3月に建立されたものだそうで、手にはペンを持ち、光背もペン先をかたどったもの。ちんまりとかわいらしいお地蔵さんでした
。
さて、慣れない都会用靴(笑)はいたせいで、足をジンジンさせながら向かうは → → → 東京子ども図書館!憧・れ・の
。
予想通りベテラン勢ぞろいの中、一人場違いなただの主婦であるワタクシ
。しかしね、そんな劣等感、あっという間に吹き飛んでしまいました
。だって、みなさんのお話がもう面白くて面白くて、そして素敵な方ばかりで、本当に児童図書にかかわっている方たちってあたたかい方ばかりだなあ、と感激してしまいました
。
参加者は全国から集まり、遠くは茨城、福井、宮崎、そして熊本から来た方も。熊本の方の震災のお話はニュースで読むのと実際に話を聞くのとでは心への迫り方が大違いです。避難所も老朽化してて避難所になりえなかったそう。本当に大変な思いをして、読書会に来るような状況ではなかったそうなのですが、「でも、楽しみがないとやっていけないんです」と。そして、その方の願い通り、今回の読書会は本当に楽しいものとなりました。
今回のテーマは『昔話の持っている魔法の力』だったので、一人2分以内で「私の昔話体験」というタイトルでスピーチを用意するという課題があったんです。みなさん、昔話に対する小難しい考察ではなく、本当に個人的な「私の」昔話体験をしてくださったんですね。それがもう感動的で、時にうるっとし、時に心底感心し、もう私の感情大忙し
。結局はね、個人的な体験なんだなあ、人の心を動かすのは。とても個人的なのになぜかそれが普遍的。
手作りのクッキーとお茶
をいただいた後は、松岡さんのご提案でグループ分けをし、ロールプレイング。これがみなさん芸達者すぎて爆笑の連続!あ~、笑った笑った。
・『かしこいモリー』を道徳的にどうかと思ってる 校長
読み聞かせボランティア
・ホフマン画の『ねむりひめ』をめぐって 学校の先生
3,4年生の生徒たち
・『かちかちやま』のばば汁は残忍すぎないかと 夫
読み聞かせボランティアをしている妻
・『桃太郎』(寝太郎編)の教育上の教訓をめぐって 保育士
図書館員
というシチュエーションでロールプレイ。どれも実際にあった例だそうで、いやあ、白熱しました。
昔話ってね、大人が読むとこれって教育上どうなの?道徳的にどうなの?残忍すぎやしない?とか色々疑問がでてくるわけですよ。努力もなにもしないものぐさな主人公が成功しちゃったりね、大人としてはちょっと困る展開なわけです
。
心理学的、文学的になぜ昔話が素晴らしいのかも分析されているので、そういった面から上記のことを論破することもできるのですが、松岡さんは
「
解釈のおもしろさにとらわれて、物語そのもののおもしろさから離れてしまうことのないよう自戒する必要がある」
とおっしゃっていて、ハッとさせられます。私、解釈大好きなもので(笑)。
松岡さんは最後にこうおっしゃいました。
「
みなさん、昔話って何千年単位で語り継がれてきたものなんです。何千年ですよ?なぜ残ってきたのか、そのこと考えてみてください」
って。残忍な話も多い、道徳的にどうかと思う話も多い。けど、どの時代の人も人を殺したり、盗みを良しとした時代はないハズ。それなのにそういう内容オンパレードな昔話が生き残ってきたのはなぜなのか、と。そこにヒントがあるのではないでしょうか。昔話はシンボリックな文学です。そこには真理があるんだな~。
まだまだ書きたいけど、長すぎるので本日はこれにて
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期待以上に楽しくて幸せな時間でした。この読書会のことを教えてくれたWさんに感謝
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