『魔法のコンパス 道なき道の歩き方』西野亮廣著 主婦と生活社
さて、今回の北海道お一人さま遠征のおともに持って行ったのが、お笑い芸人キングコングの西野さんの本。私自身はテレビも見ないし(そもそも家にない)、お笑いにも興味ナシなので、西野さんに関する知識は、“よくネットを炎上させてる人”“なんだか絵本も描いてるらしい”くらいのもので、さらに誰にすすめられたかも覚えていないのですが、ふと思い出して借りてみたんです。
結論:面白い!!!い~っぱい刺激を受けました!
軽い口調で書かれていますが、正直、以前行ってガッカリした起業セミナーの10倍は役に立つ考え方満載でした(私にとってはね)。1万円のセミナーより1,389円の圧倒的勝利(笑)。
アンチが多いのも分かる気がします。目立ちたがり屋だし、鼻につくところもあるんだろうなあ。でも、彼の発想の転換のすごさと実行力にはただただ脱帽で、自分もやるぞ~、という気がみなぎってきました。私自身は表に出るより裏方が好きなので、そこは彼とは違いますが。もうね、お決まりの起業は別に興味ないんです。自分の好きなことを通じて面白いことしたいだけなんですよね。ワクワクしたい。結果として、それが世の中の人も動かしたらなお面白い。
なぜ箱根駅伝は面白くないのか、面白くするにはどうしたらいいのか。日頃からこういう発想を持ってる人は退屈しないんだなあ。なぜ?なぜ?って問いを持つ。そして、その問いは居心地の悪い場所に立ったほうが、見つかりやすい、と。私の場合でいえば、「なんで、こんなに子どもが本を読まなくなってしまったんだろう?なぜ私のが好きな物語は絶版ばっかりなんだ???」ここにヒントがある。嘆いてるんじゃなくて、ここにビジネスチャンスがあるんだな~。
ニュースでもいっぱい取り上げられた、渋谷のハロウィンのゴミ問題を“遊び”で解決しちゃえという発想。「ゴミ出すな!」と力で押し戻すのではなく、“ゴミがないと成立しないイベント”を新しく作り、ボランティアで“良いこと”をするわけじゃなくて、“遊んだ結果、良いことになっちゃってた”という流れを作る。いいわ~。世の中の流れを嘆くんだったら、批判なんかしてるヒマはなくて、自分が発想を転換して楽しくしちゃえばいいのねっ。
どうやって、モノを売っていくかというのも非常に参考になりました。
私が売っていきたい本ってね、粗利が少なくて儲からないんです。だから、本以外のところで儲けの出るものを考えなくてはな、しかも在庫持たなくていい無形のもので・・・とは思ってたのですが、ナルホドこうすればいいのかというヒント満載。本当に見せたいモノを2番目に置くことで、本当に見せたいモノのファン以外の人に、本当に見せたいモノを見つけてもらう、というのは私も同じことを考えていたので、「だよね、だよね!」って。西野さんが伝えたいアイリッシュ音楽は非常にマイナーで、だからこそそこは2番目において、別のものを全面に出してイベントをする。同じくマイナーな児童文学と通ずるものがあるなあ。ついには、おとぎの町ビエンナーレまで作ってしまった西野さん。そのとき、80名近いスタッフを動かすのですが、「音楽のもつ情報量」に目をつけ、「この曲にあう世界観を作ってください」とだけ伝える。あとは、各自のやり方に任せると、自分を発揮できるから、みんながイキイキしてくる。ナルホド。
物の見方一つで日常がイキイキしてくるから、別に起業に興味のない人にもおすすめ。日常の不満・退屈がなくなるから。言い訳とサヨナラできるから。彼のこと批判している人は、それじゃあその人は一体何を実行したのか聞いてみたいな~。
余談ですが、今回の北海道遠征、夜遅くに帰って寝るだけだし、一人だから狭いシングルの部屋でいいかな、と思ったのですが・・・いや待てよ、と。羽根伸ばしに行くのだから、思いっきり羽根伸ばせるスペースがほしい!と逆に一番大きなお部屋を取りました(笑)↓
こういうスペースに身を置くほうが、狭いシングルの部屋よりも断然色んなアイディアがどんどん思いつきます。さらに、鏡の装飾がKoruのようで興奮しました(アイヌの模様だったのだろうけれど)。↓
Koruとはニュージーランドのマオリでよく用いられるモチーフで、シダの渦巻き状の新芽を表しているんですね。「新生」「成長」「力」「平和」の象徴で、わ~い、私なんだか応援されてる♪と勝手に思い込んでハッピーな気分になりました。思い込みばんざーい。