『今日の一冊』by 大人のための児童文学案内人☆詩乃

大人だって児童文学を楽しみたい、いや、大人こそ読みたい。
ハッとする気づきのある絵本や児童文学をご紹介♪

いざミャンマーへ!

2017-03-24 09:43:18 | アジア文学


『子どもに語るアジアの昔話 2』アジア地域共同出版計画会議企画
松岡亨子訳 こぐま社


『今日の一冊』は、パキスタン、ラオス、ネパール、タイ、ミャンマーなどなど、アジアの国の昔話を集めたコチラ。

昔話って大人が読んでもいいものです
「はじめに」のところで述べられているのですが、昔話はどこの国にもあって、それぞれの国らしい特色や味わいがあります。なのに普遍的。
この本の編集ににあたったインドのラオ夫人は、こう述べています。

“・・・昔話は、どれも土と水の匂いがします。そして、土と水は、どこの国でも同じです -肌の色や、来ているものは違っても、私たちの心臓が同じように脈打ち、心臓から押し出される血が同じように赤く、あたたかいように。・・・昔話の根は深くのびて、『人間はみな同じ』というところにまで届いているからです”


というわけで、今晩からミャンマーに飛びます~
海外は長男(11歳)が2歳の頃にカオハガン島に行って以来で、久っ々

今回は自由旅行ではなく、スタディツアーに乗っかるのですが、その理由はじいじが保育所を一軒立てて(って大工のほうじゃなくて、スポンサーっていう意味です)その開所式があるからなんです。

子孫に美田残さず、俺は貯金ゼロですっからかんになってこの世を去るぞー、がじいじの口癖
ここ数年、ご縁があって何度も訪問しているミャンマーで、保育所が必要なことを知り、応援したい若くてかわいい女の先生(笑)見つけたから、ポーンって

昔から、寄付とかには出し惜しみせず、し続けてきた両親だったけれど、お礼を言われることは求めていない
なので、今回も開所式なんて仰々しいものいらないよ~、匿名でいいんだけど、って感じだったんですけど、あちら側がやりたいんですね
お祝いするのが好きな人たちだそうなので、それを断り続けるのもなんだか野暮。というわけで、じいじはかなり嫌がっていましたが、保育所内には両親の写真まで飾られるそうです
偶然にも(いや、必然?)、開所式の日はじいじと亡き母の結婚記念日だそう。

ちょい待って!保育所必要なのは、日本っしょ!

っていう声も聞こえてきそうです。一時期保育園めぐる過激なツイートも話題になりましたもんね

“日本人だから日本を応援するべき”って以前は私も思ってました。
海外ばかり支援しないで、国内にも必要としてる人いるでしょ!
マザーテレサだって、「日本人はインドのことよりも、日本のなかで貧しい人々への配慮を優先して考えるべきです。愛はまず手近なところから始まります」って言っていて、それにすごく共感したものでした。

でもね~、“べき”って心がこもらないんですよ
自分が気持ちよく、出したい!と思うところにお金出せばいいんじゃないかと思う今日この頃。
まずは足元からにも賛同するのだけれど、地球家族レベルで考えれば、自分が気持ちよく動きたいと思うところで動けばよいのかな、とも。
それぞれが“べき”じゃなくて、気持ちよく動けば、色々循環していくのではないかと

ただ、“助ける”というのは助ける人が上で助けられる人が下、だから傲慢だ、という文章に中学生の頃ショックをうけたことがあって、“施し”とか“慈善”って言葉はいまだにキライです

児童文学にはそういう“施し”について、考えさせられる場面もいっぱい出てくるんですよ。
今度ご紹介しますね