『今日の一冊』by 大人のための児童文学案内人☆詩乃

大人だって児童文学を楽しみたい、いや、大人こそ読みたい。
ハッとする気づきのある絵本や児童文学をご紹介♪

ビジネス界からだって児童書推奨!

2017-11-14 08:59:55 | 児童文学論

『教養は児童書で学べ』(2017年) 出口治明著 光文社新書

今日の一冊はコチラ。
今年の8月に新刊で出て、すぐに買って読んだのですけどね、いままで感想を書きそびれていたのは・・・正直なところ、あまり感想が出てこなかったからなのかな

著者の出口治明氏は、ライフネット生命の創業者で、毎日寝る前の1時間を読書に当てているという読書家。
私も児童文学にハマればハマるほど、これって教養が深まるなあ、と思っていたので、このタイトルには賛同!(ちょっと上から目線な響きはあるけれど)そして、帯にある‟短時間で読めるのに専門書より深い”という言葉にも。そう、難しくないのに深いんですーーーー!(←声を大にして言いたい)

で、期待しすぎて読んだからなのかもしれない

臨床心理学者の故河合隼雄さんが児童文学について語ったものを読んだときほどの、感動はなかったかな。

いやね、面白いんです、面白いんですよ(とフォロー)。それに、こういうビジネス界の人が児童書って実はスゴイ!と紹介することで間口が広がると思えば、こういう方が紹介することには、ものすごく意義があると思うんです。
ちなみに、取り上げている本はこんな感じ↓

1章 『はらぺこあおむし』には宇宙がぜんぶ詰まっている。
2章 『西遊記』は、ハチャメチャだけど愉快痛快。
3章 『アラビアン・ナイト』でわかる、アラブ人ってほんとにすごい。
4章 どんな人生にも雨の日があるから『アンデルセン童話』を読む。
5章 『さかさ町』で、頭と心をやわらかくする。
6章 『エルマーのぼうけん』には、子どもの「大好き! 」がテンコ盛り。
7章 『せいめいのれきし』で気づく、いまを生きることの大切さ。
8章 毒があるから心に残る『ギルガメシュ王ものがたり』。
9章 「効率ばかり追って幸せですか?」と『モモ』は問いかける。
10章 大人も子どもも『ナルニア国物語』を読もう。


新書だし、男性陣に児童書の良さを理解してもらうのによい入り口になるかも。さらっと、フムフムと読めます。

ホントはね、もう児童文学とか児童書とか児童をつけてること自体で、間口を狭めちゃってて、そんな垣根とっぱらえるといいのだけれどな。
こういう本が増えて行って、大人にももっともっと広まるといいな~、と思います


絵文字・アニメ画&新訳ってどうよ?

2017-09-23 10:19:26 | 児童文学論
 

アクセス数が減る週末、見てる人が少ないから、自分の考え言いたい放題企画~。
本日のお題は、

‟新訳&アニメ画表紙の是非”

‟なぜ、私はブログに絵文字を多用するのか”


について

そもそもこのブログを始めたきっかけは、もっと多くの人に児童文学の魅力を伝えたいな~、と思ったから。そのためには、敷居を低くしたいな、っていう思いがありました。

文学好き、文章書くのが上手な人って、素晴らしい文章なのだけれど、疲れているときは頭に入ってこない・・・というのは私だけ
いや、きっと私みたいな人いるハズ!と思い、全国のどこかにいる私みたいな人向けに書こうと思ったわけです。

素晴らしい文章はもうね、児童文学そのものを手に取ってください、って感じ
紹介文は、軽くすることで、読み流しでもいいから、まず読みやすくしたいな。そのためには、話し言葉で絵文字も多用ってわけなんです。


紹介文って伝える‟手段”だから、そこが名文かどうかにこだわる必要はないかな、って。

最初はへこみました。自分文章力ないな~、って
でも、分かりやすい。読んでみたくなった、と何人にも言っていただいて。ああ、こういう軽い書き方もニーズあるんだなあって。


とはいえ!!!
今の子が読みにくいからと言って、新訳で表紙をアニメ画にするのには私は反対(※新訳が全て悪いというわけではありません)。

伝える手段と、中身は別問題。

それって、以前行った大手コーヒーチェーン店がやってたオーガニックカフェを思い出すんです。こだわりぬいたオーガニックコーヒー。サンドイッチに使っている野菜は無農薬。なのに、なぜ!?!?!?なぜ、添加物をいっぱい入れる~~~保存料に着色料、極め付けはアミノ酸。オーガニック台無し!意味ワカンナイ

現代っこ向けの言葉に変え、アニメ画にするのって、それと同じじゃないかな、って。

最初からそういう内容のお話はいいんです。例えば、アニメが先の『バケモノノの子』とかね。↓



でも、素晴らしい古典の児童文学の中身を変えちゃうのは違う
おさじ→スプーン、うどん→スパゲッティなど、単語の新訳はありだと思ってますけどね、会話文は違う。

表紙に関しても、どちらが子どもが食いつくって、そりゃアニメ画のほうです。本読まないうちの息子みたいな子は特に。
でもね、子どもが食いつくからって、添加物だらけのお菓子ばかり与えるのって違うのと同じだと思うんです。たまには、いい。だけど、親がそっと差し出せるのならどちらかなー、って。

いい児童文学って、表紙が地味なんです。自ら手に取りづらいんじゃないか?って思うくらい地味なんですーーー!!

でも、それは、想像力を邪魔しないんです

というわけで、11月に銀座教文館ナルニア国である金原瑞人氏(法政大学教授・翻訳家)講演会“ほんとうに新訳のほうがいいの?~翻訳について考える”に参戦してきます

ぐっとくる文学のセリフ101

2017-06-02 22:30:15 | 児童文学論

『ぐっとくる文学のセリフ101(ことばの力』あさのあつこ著 鈴木出版

オールカラーで紙も分厚いためか、48頁で2,700円。ワ~オっ。
ちょっと躊躇しちゃいますよね。自分じゃなかなか買わないかも?でも、プレゼントにはいいかも!というわけで、ぜひ図書館やお教室に1冊置いておいてもらいたい感じの本です~。

うまいなあ、と思うのは“児童文学”といわず、“文学”としか書いていないところ。表紙見ればすぐ児童文学の特集だって分かるけれど、児童と入れないことで、中高生も、大人も手に取りやすくなる

実は読みたいような、読みたくないような迷っていたんですよね。自分が抜き出した言葉と混同して、ブログとかで紹介しちゃいそうだから。自分の記憶力が信頼できない今日この頃~。
と、迷っていたら「興味あると思って」と自主保育仲間のママが持ってきてくれたんです。なので、蚊にさされながら野外で読みました

これ、いいブックガイドです。まだまだ知らない児童文学いっぱいあるなあ。
著者のあさのあつこさんが、好きな一冊なんて絞れないみたいなことを書かれていて、うんうん!って。
こういうの読んで、親子で読む本選んでみるのもいいかもしれませんね

面白い本のかぎ分け方!?

2017-05-25 17:04:47 | 児童文学論


読みたいのばかりだけれど、絶版だったり図書館にもなかったり。
いったいどうやって本にであってるの??

という質問が前回Facebook上の『大人のための児童文学』ページコメント欄で聞かれたので、考えてみました。人によっては、「そんなの当たり前すぎ!」って感じかもしれませんが

◆ “訳者あとがき”を読む
物語の魅力が凝縮されているのが“あとがき”。書店や図書館にいるときは、ぜひざっと読んでみて。帯もいいのですが、実は、帯は大げさに書かれていて期待しすぎてガッカリなんてケースも多いんですよね~
翻訳者がなぜ訳したいと思ったのか、その思いを知って感銘を受けたなら、その本は自分にとっていい本

◆ 同出版社・同翻訳者から選ぶ
お気に入りの物語が見つかったら、出版社・翻訳者を要チェック!
児童文学に関しては、やっぱり出版社によって好みの傾向ってあるんですよねえ。翻訳者も。
ちなみに私が好きな翻訳者一覧はコチラです。


◆“あらすじ”に惑わされない

あらすじに興味を覚えるかどうかは、実は関係ない
児童文学の場合は、あらすじに惑わされないこともポイント
例えば、戦争ものは興味ないと思っても、実際に読んでみると、別の部分で感銘を受けることが、何回あったことか。

◆ 表紙の地味さに惑わされない
正統派児童文学は、“残念な表紙”が多い。なかなか自分からは手に取らないかも
でもね、さすが本物!読み終えた後には、この表紙以外ありえないと思うようになるから不思議。むしろ、地味な表紙を選べばいいんじゃないかとさえ思う今日この頃(笑)。

◆ 自分が信頼している人のおすすめを読む

私の場合は、河合隼雄さん、宮崎駿さん、脇明子さん、松岡享子さんなんかのおすすめはハズレなしでした。


あとは、数を読んでいけば、自然と嗅覚が働いてきます。あ、この本面白そうだな、って。
文体が自分に合うかどうかは、最初の数ページをざっと読むのもおすすめ。

参考になれば幸いです





何問正解できる?クイズにチャレンジ!

2017-05-17 13:05:00 | 児童文学論


バラがきれいな季節ですね
金曜日に開催予定の児童文学ピクニックの準備中です

今回のテーマは『移行期本』(絵本から活字本へ)

絵本の読み聞かせが大好きだったら、小学校にあがれば自動的に本好きな子になる?
ノンノーン

今回は、いつもとちょっと趣向を変えて、○×クイズを用意してみました(△もあり)
さあ、何問正解できるでしょう?まあ、正解なんて本当はないのかもしれないけれど
考えるきっかけにはなる。よかったら、やってみてくださいね。

では、クイズ・スタート

① 読み聞かせは、自力で読めるようにすることを阻む
 (小学校でも中学年くらいから読み聞かせをやめて、自力で読む朝読に移行するところも多いですよね)

② 低学年向けに書かれた簡易バージョンの伝記は特におすすめである 
 (物語が苦手な子でも、リアリティのある伝記なら読めるのでおすすめ)

③ 子どもの反応は、良書のバロメーターである
 (子どもたちの感性はとても素直。反応を参考に選書するとよい)

④ 内容は、ちょっと背伸びするくらいのほうがよい
 (子どもたちは成長したいもの。ちょっと難しいかなくらいのほうが言語獲得にもつながる)

⑤ 文字情報の多さは、対象年齢を知る上でのバロメーターになる
 (文字の多さ、文章の長さで選書をするとよい)

⑥ 空想的な物語や昔話は幼い子向けである。
 (小学生からは、科学的な本に重点を置いて行くのが望ましい)

⑦ 長く読み継がれている本(ロングセラー)はいい本である 

⑧ シリーズものは人気ある良書の証拠である 

⑨ 色んな本を幅広く読むのではなく、同じ本を繰り返し読んでもよい 

⑩ 読む本くらいは、自由に子どもたちに選ばせるのがよい



いかがでしょう?
答えは、ピクニック終了後、金曜日以降に書きますね~(気が向いたら)。