装飾を脱いでいく作業

ワタシは最近になって少しずつ『ワタシ』という個体の持つ特性というモノを知るようになってきた。

本当に少しずつ、少しずつ、である。
数年前までのワタシも、素晴らしく『ワタシらしい』ヒトだった訳だが、見る角度や見る場所を少しだけ変えてみると、意外なくらい見晴らしが良くなってきた。

言ってしまえばズーッとズンドコ人生みたいなモノであるが、ことここ数年間はまるっきり生産性のない生活を送っていたコトが、ある種の転換点にもなったのだろう、と今の状態を維持できるようになってきているから言えるのかな。

あまりというかなんというか、『含み』を持たせる言葉や『駆け引き』なんぞは元々出来ないし、今後もそういう面を頑張って伸ばそうとは思っていないので、ここに書き込みたいコトは山ほどある。
どこかで誰かが声をかけてくれるトキ、ワタシは今持っている手札を全て出し切ることにしている。『自閉症者』という名目上で話をして欲しいと言われる際には自閉症者にもなる。アスペルガー症候群当事者と言われればその立場で話すし、発達障害当事者と言われればその立場で話す。メンヘラとしてならメンヘラで。技術者としてなら当然技術者として。

それ以前のコトとして、ワタシはワタシの感覚で、ワタシなりの見解で、ワタシの意見をただ述べることにしている。上に書いたようなことはワタシ自身がとある呪縛に填っているのと、ヒト様が勝手に付けてくれる『名刺上の役付け』みたいなものに近い装飾品である。少なくとも、今のワタシにとってはほとんど必要のないものだろうし、今後もそういうところにこだわる理由もない。
ワタシ自身がそういう装飾の上で踊っていることは、ワタシが拠り所にしたいと浅層～深層部分で意識していることもあるのだろう。
そういうヨワッちい自分もひっくるめて、まあありだろう。過程としては。


一方で、ワタシにとっては、どういう立場であろうと、ワタシという個体が紡ぎだす言葉にそれ程違いはない。これは社会生活上『モンダイ』となる場合もあるのだろうが、ワタシがワタシとして生きていく上では、そんな装飾をすることがこの上なく息苦しい。それがワタシ自身のジレンマでもあるのだろうと、最近つくづく思う。
随分昔に思った、ヤマアラシのジレンマの期間はもう終わったと。


それを『大人ではない』と言われるコトも数多くあるだろう。
その意見も間違ってはいないと思っている。
『正しい』とか、『正解』とか、『間違っている』とかは極限まで突き詰めていくと、この世の中には存在しない。
それは特定のヒトによって形成された、一過性の産物であり、そういうものによって右往左往する必要はまるでない、ということを改めて確認できているようになってきてるのだなと、ここ最近思ったりする。これはワタシ自身が『安定』しはじめた、とも言えるのだろう。

こういうこと書いてると、『ジョウシキ』を軽視していると感じるヒトもいるだろう。
そう感じることも一理ある。おおいにあると言ってもいいかも知れない。
それにたいしてどうこう言うこともないし、ワタシ自身『そうですよ』とも言える。


ワタシが相対的にヒトより上とか下とか、そんなつまらないことではなく、ワタシはワタシであるということに、ワタシ自身は過信することも卑下する必要もないということ。

ワタシが知らない世界が果てしなく存在するように、ワタシの持つモノを知らないヒトがいることもまた、当然のこと。
そのことにたいして良しとか悪しとかということは無いということ。

自分自身であり続ける、というのは、結構重要なことであり、相当の努力もいることであると思う。
あり続けることが、『独善的』ということに結びつくのではなく、『自己肯定感』という方向性における自分を確立することは、自律への一つの鍵だと思う。

今まで付けてきた装飾を、脱いでいく時期が来たのだろう。
ワタシにとってはそれも一つの成長。

あ”－、書いてて相当リアルで疲れているな、と実感。