食いしんぼsanaの「舌の記憶」

「舌の記憶」を中心に、日々感じたことを、
ゆるゆるとつづっていきます。

佐藤さん

2009年11月05日 | お外でゴハン
地元のお気に入り中華料理店で、
ひと癖ありそうなおじさんと相席。
気にしないそぶりで湯麺を食べていたら、
「オレは五目ラーメンなんだけど、
本当に味がいいんだよ。スープがうまい。
この辺でラーメン食べるときはいつもここだね」
と話しかけてきた。「あぁ、ええ、おいしいですよね、ここ」とにこやかに答えたら、
おじさん、話し相手ができたのが嬉しかったらしく、
そのあと、いろんなことをずーっとしゃべり続けてた。
ラーメンを順調に食べながら。
わたしも湯麺をすすりつつ、耳を傾けて、時々相槌を打つ。

65歳ぐらいかと思っていたら、
現在82歳で、去年まで仕事をしていたというのでビックリ。
思わず「その黒い髪の毛は染めてるんですか」なんて、
失礼なことを聞いてしまう。
「白髪にならないんだよ。体質かな。カツラだと思ったかい」
と言いながら自分の生え際をひっぱってみせるおじさん。

聞くところによると、
おじさんは若い頃から写真が好きで、
お金を少し貯めては日本全国をとびまわって、
撮影がてら温泉に入ったり、
土地のおいしいものを食べたりするのが生きがいなのだとか。
新聞や雑誌の写真コンテストにもずいぶん入選したらしい。
 
最近は腰や膝が痛くて三脚を担げないから、
温泉とグルメ道だけになってしまったと残念そう。

「型にはまった生き方はダメ。おいしいものを食べて好きなことをして、
死ぬときにやりたいこと全部やった、食べたいもの全部食べたって、
思えるのがいちばん幸せなんだ」

おじさん。いいこと言うね。わたしもそう思います。

さて。帰り際。
「おじさんが撮った写真の一枚でも見たくなったり、
旅行の話を聞きたいと思ったら、電話をくれていいから」と、
電話番号を言いはじめた。一応あわててメモをとる。
じゃあ、とおじさんは自転車に乗って去っていった。

さてさて。これってどう思います?
あやしい感じではなかったし、
話もすごく面白かったんだけど、
もしかするとナンパ目的だったりして??
まさかね~。そりゃないか。
ないよね。ドキドキ。
コメント (3)
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