7月9日のことです
後藤正孝さんのピアノリサイタルに行ってきました@テアトロジーリオショウワ。
後藤さんは第9回フランツ・リスト国際ピアノコンクールの優勝者です。
・・・1986年から3年に1度、ユトレヒトで開催されているコンクールだそう。
正直、このコンクールにどれくらいの権威があるのかとか、よく知らないのですが
でも優勝したときは、新聞にも記事が載ったし、YAHOOニュースでもトップに取り上げられてたんだよー。
クラシックの国際コンクールで日本人が優勝するのは喜ばしいことではないかっ、ということで
あたくしミーハーですし
後藤さん、近くにある昭和音大の出身だというし(現在も昭和音大付属ピアノアートアカデミーに在籍、らしい)
ようするに凱旋コンサート
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なのにチケットやたらと安い、、、、で、オールリスト、
これは行くしかないでしょう
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ってことでいってきました。
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プログラム
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第1部
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巡礼の年 第2年 イタリア 全7曲
第2部
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ハンガリー狂詩曲 第13番イ短調
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超絶技巧練習曲集 第8番「狩り」 第12番「吹雪」
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ベッリーニ=リスト「ノルマ」の回想
アンコール
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ラ・カンパネラ
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舞台にあらわれた後藤さんは思ったよりも小柄でした!
そして演奏は、とても好感のもてるものでした。上手く言えないのだけど、
いわゆる、クラシックピアニストによくある神経質だったり、
リストの「超絶技巧弾いてますぜ」的な部分を、感じさせない、
とても受け入れやすい演奏だった。
アタックの鋭さとか、音色の輝かしさとかに関しては、ほかにもスゴイ演奏者いると思うけど
そういうものとは別の心地よさがあった。
とくに第1部のほうが聴きごたえあったなあ。深いところへ入っていく感じだった。
帰宅してから、「巡礼の年」の第3曲「サルヴァトール・ローザのカンツォネッタ」は
古典歌曲にあるモチーフだと言う事がわかったんだけど、
思えばその古典歌曲らしい雰囲気がとても良く出ていた。
じっくり聴かせてもらった後の第2部は、
いわゆるポピュラーなモテ野郎リスト全開的な演目ばかりで、
1部とうってかわってなにかハジケたような華やかさがありました。
しかし精神力・体力どちらも本当に消耗しそうな音楽だよなあ。
へっぽこピアノ弾きの私からみると、もう技術的な部分だけでもキリキリしてしまうわー。
音楽は勝ち負けじゃないけれど、ソロピアニストが舞台で大勢の観客の前で演奏するのって
まるで闘いのように感じるのだよね。「挑」でもある。
全体的にとても歌心のある演奏でもあった。
とくに気に入ったのは「ノルマの回想」。ベッリーニのオペラ「ノルマ」からのモチーフをソロピアノ用にリストが編曲したもので
弾いてるんじゃなくて歌ってるような、自然とそんなふうに聴こえるようなところがたくさんあって
気持ちがよかった。
昭和音大ってオペラもさかんだけど、もしかしたら後藤さん歌もすごく好きなんじゃないかななんて思った。
広いホールの2階席だったけど、後藤さんの呼吸が聞こえた気がした
というか、たぶん、本当に聞こえてたんだと思う。
演奏中の呼吸が聞こえるのはとても嬉しいです。息も音楽の一部だから・・・。
いやぁリストを生で聴けるのはとってはとてもゼイタクです。
自分で弾けるものじゃないと思ってるから
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あれだけの演奏をやった後、アンコールとして「ラ・カンパネラ」やるなんて
プロピアニストなら当たり前とはいえ、同じニンゲンとして信じられないことだわー。
生で聴けてすっげぃ嬉しかった。鍵盤の音が心地よすぎ。
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なんとも応援したくなるピアニストだったよ。
演奏終了後、おもわずCD買ってしまった・・・
リサイタル当日の曲もかなり入っていて、プラスピアノコンチェルト#1も入ってるとゆーお得感
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アホみたいに聴きまくってさすがに最近は食傷気味なんだけど(リストなだけにききすぎるとちょい疲れる)
なんとも心地よい響きのオンガクなのだ。
こういう書き方もなんなのですが、
世界的コンクールで優勝したにもかかわらず、あまり話題になってないよね。
正直、とてもマスコミに取り上げられなさそうな感じの方です。
たとえば輝かしい家庭環境に育って・・・とか、むちゃくちゃイケメンだとか、
そういうのじゃないみたいだから。
でも、ある意味そういう角度からはマスコミに注目されないほうが、
純粋に音楽の世界を深めていくことができるというかなんというか
音楽家として、よい方向に進み続けることができるんじゃないかな、とも感じてます。
なので今後も密かに注目していく所存でございます
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リスト以外の演目もぜひ聴いてみたい・・・。
11月にはコバケンさん指揮、日本フィルとベートーヴェンのピアノ協奏曲(皇帝)やるみたいなので
行けたらいいな~と思ってます。
素敵なピアニストに出会えて幸せです~。
まだ20代後半とお若いので、今後に期待しています。