道草あつめ

日常思いついた由無し事を、気ままに拾い集めています。

尖閣問題の今後

2010-09-27 01:20:03 | 国際関係
4年に1度のガス抜きとでも考えれば良い、というのが私の意見だが、しかし、不確定要素もある。それは、双方の国内輿論である。

領土問題というのは、うまく使えば、良いガス抜きになる。
例えば、竹島なんて領海にもほとんど影響しないカスみたいなところで、それに税金を費やして色々な書類を作ってやり取りするだけ無駄である。往年の朴大統領は、「あんな島、面倒だから爆破しちまえ」と言ったそうである。
しかし、竹島は不要だが、竹島問題は必要なのである。もし竹島問題が解決すれば、今まで竹島に上陸したり旗を立てたりしていたような勇ましい人達が、次にどこへ向かうのかが全く分からなくなる。そのエネルギーがもっと重大な問題でぶつかったり、勢い余って変なことをしでかしたりしても困る。
だから、日常茶飯事のように、無価値の島でガスを抜いていた方が、先が読みやすいし、全体には影響しない。

ただ、行き過ぎると戦争にまでなるのが領土問題でもある。
19世紀後半からの帝国主義時代、植民地を巡って戦争を繰り広げていた国家の多くが民主主義国家で、戦争を支持したのが他ならぬ国民輿論であったことは、歴史的事実である。
さすがに最近で戦争はないだろうが、国交断絶くらいはあり得る。
何故なら、中国政府にとって恐ろしいのは、日本ではなく、13億人の方だからだ。13億人をうまく舵取りできなくなってきたら、最終手段を取ることもあり得る、ということである。
日本政府だって、1億2千万の審判に耐えるためには、折れるわけにはいかない。意地でも面目は保たなければならない。

もっとも、本当に危なくなったら、親分であるアメリカ合衆国が仲介に出てくるのであろうが、そこまで発展する前に沈静化したいものだ。

じゃあ、我々はどうすればよいのか。
ある程度騒いで言いたいことを言ったら区切りをつけて、玉虫色にしておくべきであろう。間違っても、問題の根本的解決を本気で目指すような輿論を盛り上げてはならない。そんなことをしたら、こじれるばかりだし、自らの幼稚さを世界に示すようなものである。
現在我々は、尖閣諸島よりもずっと大きな問題に直面している。財政破綻然り、エネルギー問題然り。さっさと次のことを考えるべきである。

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