早いもので、入学してから、もう4年が過ぎてしまった。
長いようで短かった学生生活、どれだけのものを得たのか、
非常に多かったような気もするし、思ったより少なかったような気もする。
そんな思いが駆け巡る。
卒業式というのは、「光陰如矢」を実感するための行事なのかもしれない。
友人たちとの久しぶりの再会を楽しみ、
それぞれの近況や進路を話しながら、儀式はそれを遮るように始まる。
壇上に立つアカデミックガウン姿の人々は、大学を代表するそうそうたる面々だが、
理事や法学部の先生方が、帽子が気になって、お辞儀がお粗末であるのが滑稽であり、
そんな面倒な帽子を被りながら、財界人や教育学部の先生方がスマートに礼をしていたのが興味深かった。
普段、頭を下げ慣れているかどうかが露顕したということであろうか。
開会の演奏、学事報告の後は、恒例の総長告辞。
内容はさておき、長い。
演説2,3個分のテーマを一回で言おうとしている上に、重複も多い。
講堂の収容人数の都合上、式の間中立ちっ放しの学生も多いのだが、
告辞が長すぎて、中には途中で後ろから抜け出してしまう者もいた。
講堂での堅苦しい式典が終われば、学科の部屋で学位授与式。
アットホームな研究室なので、ぱぱっと済ませて、午後一時には宴会開始。
寿司を取ってもらって、先生の差し入れでワインも美味い。
その後、私は宴会を途中で抜けて、
教養学部の学位授与式に参加するために、駒場へ行った。
私は教養学部の人間として卒業するのではないが、
式の途中にオルガンを弾く役として呼ばれたのである。
アカデミックガウンもなく、式辞も短く、ユーモアはふんだんに、
なかなか気楽で、かつ雰囲気の良い学位授与式であった。
そして、それが終わると私の出番。
たかだか5分間の演奏であり、しかも言ってみれば、
学位授与式から一高賞授賞式への場面転換のための時間稼ぎ、
或いは、式が中断されれば当然始まる学生の雑談のBGM、
あまり大した役目ではない。
しかし、大学の始めの2年間を過ごし、
後半の2年間も何かと通い続けた、駒場の教養学部、
その卒業式に参加し、何かの役割を果たせるのはとても嬉しいことである。
そして、それが、3年間触れ続けたオルガンを弾くということなのであるから、
自分にとって、これほど卒業の記念に相応しいことはない。
「他所の学部の学位授与式でオルガンを弾いたこと」
なんだか少し変わった体験であるが、
自分にとって、卒業式の一番の思い出としていつまでも記憶に残るであろう。
長いようで短かった学生生活、どれだけのものを得たのか、
非常に多かったような気もするし、思ったより少なかったような気もする。
そんな思いが駆け巡る。
卒業式というのは、「光陰如矢」を実感するための行事なのかもしれない。
友人たちとの久しぶりの再会を楽しみ、
それぞれの近況や進路を話しながら、儀式はそれを遮るように始まる。
壇上に立つアカデミックガウン姿の人々は、大学を代表するそうそうたる面々だが、
理事や法学部の先生方が、帽子が気になって、お辞儀がお粗末であるのが滑稽であり、
そんな面倒な帽子を被りながら、財界人や教育学部の先生方がスマートに礼をしていたのが興味深かった。
普段、頭を下げ慣れているかどうかが露顕したということであろうか。
開会の演奏、学事報告の後は、恒例の総長告辞。
内容はさておき、長い。
演説2,3個分のテーマを一回で言おうとしている上に、重複も多い。
講堂の収容人数の都合上、式の間中立ちっ放しの学生も多いのだが、
告辞が長すぎて、中には途中で後ろから抜け出してしまう者もいた。
講堂での堅苦しい式典が終われば、学科の部屋で学位授与式。
アットホームな研究室なので、ぱぱっと済ませて、午後一時には宴会開始。
寿司を取ってもらって、先生の差し入れでワインも美味い。
その後、私は宴会を途中で抜けて、
教養学部の学位授与式に参加するために、駒場へ行った。
私は教養学部の人間として卒業するのではないが、
式の途中にオルガンを弾く役として呼ばれたのである。
アカデミックガウンもなく、式辞も短く、ユーモアはふんだんに、
なかなか気楽で、かつ雰囲気の良い学位授与式であった。
そして、それが終わると私の出番。
たかだか5分間の演奏であり、しかも言ってみれば、
学位授与式から一高賞授賞式への場面転換のための時間稼ぎ、
或いは、式が中断されれば当然始まる学生の雑談のBGM、
あまり大した役目ではない。
しかし、大学の始めの2年間を過ごし、
後半の2年間も何かと通い続けた、駒場の教養学部、
その卒業式に参加し、何かの役割を果たせるのはとても嬉しいことである。
そして、それが、3年間触れ続けたオルガンを弾くということなのであるから、
自分にとって、これほど卒業の記念に相応しいことはない。
「他所の学部の学位授与式でオルガンを弾いたこと」
なんだか少し変わった体験であるが、
自分にとって、卒業式の一番の思い出としていつまでも記憶に残るであろう。