道草あつめ

日常思いついた由無し事を、気ままに拾い集めています。

「笹」

2006-10-31 22:50:02 | 言葉
笹塚に住んでいる友人の部屋から帰る途中、
信号機に付いている標識に、「笹」という字が書かれていた。

「塚」ではない、「」である。「土」+「冢」。
そう、「塚」に一つ点が入っているのである。

異体字だからどっちでも同じ、と言ってしまえばそれまでだが、少し気になって、
あちこち見て廻った。

お店、アパート、医院の類は全て「笹塚」だったが、
京王線の駅の看板は「笹駅」、路線図も、電車内の電光表示も「」で、
しかし、京王バスの路線図では「笹塚」。
建物の壁に貼ってある住所表示は「笹」だが、電柱のものは「笹塚」。
信号機の下の表示は「笹」だが、歩道橋では「笹塚」。
区が立てた駅前の地図では「笹」だが、出張所の名前は「笹塚出張所」。
中学校の校門には「笹中学校」と書いてあるのに、小学校の校門では「笹塚小学校」。

京王・住所表示・道路関係・区役所関係・学校、それぞれ「」と「塚」の二種類がある。
……うーん、不統一。。
なぜなのだろう。
建設の新旧によるものなのであろうか。

「どっちでもいいじゃん」と言われればそれまでだが、
こういうことを注意深く見て、いろいろ考えてみるのも、
散歩の醍醐味というものである。

スカイウォーカー

2006-10-14 20:40:56 | 旅中
……と言っても、この人の事ではない。
ベイブリッジの、歩いて渡れるスポットのことである。
今日は、地震で電車が遅れ、沿線火災で電車が止まり、
何故かハプニング続きの中で、友人に横浜案内をして来たのだ。


友人は横浜は始めてで、案内役の私も実は2度目であったので、
まずはランドマークタワー、次に中華街から山下公園へと、定番巡り。

定番巡りの最後に行ったのが、やはり定番のベイブリッジのスカイウォーカー
高い橋から海が見え、望遠鏡もタダで使え、中でジャズ演奏もあるとか。

……まぁ、定番なので今更大した解説はできないのだが、
ツッコミどころが一つ。
入ってすぐに通行券を買ったのだが、
いざ上に登ってみると、券をチェックする人もいないし、
どこにも券をチェックする場所がない。
歩きながら、「どこで券をチェックするんだろ?」と話していたが、
最後まで誰にもチェックされず、結局使うことなく終わってしまった。

……ということで、通行券、チェックされてないし、日付も入っていないまま。
誰かに売ろうかなとも思うのだが、
そもそもこの観光名所、通行券は必要ないのではないだろうか。。


お待たせしました

2006-10-09 23:44:36 | 言葉
……と言っても、このブログの久々の更新のことではない。


昨日、中国から働きに来た友人を連れて、東京案内をした。
新宿→東京タワー→皇居→浅草→渋谷→下北沢、という、
下北沢が少し変わっているが、定番のコースではあった。

12時に会ったので、まずはお昼を食べにカレー屋に入ったのであるが、
その時、彼がこう言った。

「「お待たせしました」と言われたら、
 「いえいえ」と答えるのが礼儀だと教えられたんだけど、
 こういうお店で、店員が「お待たせしました」と言って料理を運んで来た時は、
 みんな「はーい」と答えるのはどうして?」

……うーん、なるほど。今まで気付かなかったことである。

友人同士の待ち合わせでの「お待たせしました」に「はい」だと怒っているような印象があるが、
これが飲食店だと、ごく自然な感じである。
逆に、飲食店で「お待たせしました」に「いえいえ」だと、丁寧すぎる感じがする。

待ち合わせで、片方が遅れて来た時の「お待たせしました」の場合、
「そんなに待ってはいないから、気にする必要はありませんよ」という意味で「いえいえ」と言う。
しかし、飲食店での「お待たせしました」は、業務上のいわばマニュアル用語であるから、
「お待たせしてごめんなさい」という感情的意味合いは薄く、
したがって、客の方も、特に意味はなく、ただの応答として「はい」と答えるのであろう。

普段何気なく使いわけているが、同じ「お待たせしました」でも、
このような微妙なニュアンスの違いがある。


古くは断り文句としての「前向きに検討します」、
最近では昼間でも出勤の時の「おはようございます」が問題になっているが、
こうした、辞書的な意味で受け取ることのできないマニュアル語というのは、
気付かないうちにいろいろ使っているものである。