道草あつめ

日常思いついた由無し事を、気ままに拾い集めています。

「住めば都」

2008-03-21 01:44:15 | 言葉
先日一緒に飲んでいた人から聞いた話なのだが、
世の中には、スーツを着ている人に対して「キミは西洋文化に縛られている」と言う人がいるらしい。
確かに、温暖湿潤な東アジアの夏にスーツを着るというのは、非合理である。
しかし、それに対して「西洋文化に縛られている」という言い方をすること自体が、西洋文化に縛られているのではないだろうか。



「住めば都」というが、裏から読めば「でもやっぱり、一番は都」という価値観と言える。こだわりがないようでいて、結局は都に縛られている。

逆に「住めば都」と言ったのは陶淵明であった。曰く「結廬在人境、而無車馬喧」と。
しかし、彼も、自由な境地を得たようでいて、結局は田園への執着を逃れられず、「帰去来兮」と言って帰っていった。



蓋し、アンチは所詮アンチに過ぎないのである。

「平成二十年」

2008-03-15 13:53:20 | その他雑記
堺屋太一の小説のレビューに非ず。


先週、コンビニでバイトしていたところ、ついに「平成二十年」と書かれた500円玉を受け取る。
3ヶ月目にして初対面。

しかし、あまり実感が湧かない。「平成十二年」の500円玉と見比べたけれど、どっちも中途半端に薄汚れてる。


去年友人からもらった年賀メールに
「いつまでたっても"21世紀になった"という感じがしない」
と書かれていたけれど、これも同感。
突然「今は何世紀?」と訊かれたら、条件反射で「20世紀」と言ってしまいそう。


昔思ってた「21世紀」とも違うし、「平成二十年」なんて今更言われても、という感じがする。
人間の生の時間感覚と一直線の時間軸的区切りとの差異、なんて言うつもりもないけれど。