現在の精神科医は、患者の病状を見て鬱病だとか統合失調症だとかに分類し、それに見合う抗精神薬を大量に処方する。この傾向は特に医者になりたての若い精神科医にその傾向が顕著なのだが、ベテランになればなるほど、その分類に自信が持てなくなる。鬱病と統合失調症の間の明確な分離に自信が無くなり、どうも連続的なスペクトルが有るだけではないか、との疑念が起ってくる。 ...とD.ホロビンは書いている。
今年(2013年)2月27日付けのランセット(著名な医学雑誌)に次のような記事が載っている。 http://jp.wsj.com/article/SB10001424127887324432404578331142049694634.html#articleTabs%3Darticle
要旨は ”報告書は国際的な規模の共同研究の成果で、統合失調症、躁うつ病、大鬱病、自閉症、注意欠陥多動性障害の患者約3万3000人を比較調査した。研究者らは、これら5つの疾患に関係する一塩基変異多型に注目し、疾患に関連したいくつかのゲノム領域を特定した。” と言うことです。つまり、今まで違う病気だとして扱われていた、うつ病だとか統合失調症だとか自閉症は、実は共通の遺伝的根本原因をもっていた、ということが判ったというものです。
これは、ベテランの精神科医の認識(欝ー統合失調連続スペクトル)と一致するものだ。そして、恐らくこの遺伝子が人類を知的爆発に導いた、人を人たらしめている重要な遺伝子なのだろう。
また、別のエビデンスもある。我が国の理化学研究所の報告だ(2007年11月13日付け)。http://www.jst.go.jp/pr/announce/20071113/
これは統合失調症のマウスを使ってその遺伝子を調べたもので、結論として統合失調症とω3不飽和脂肪酸の関係を確認している。
統合失調のマウスというのも奇妙だが、統合失調患者にはプレパルス抑制(PPI)という反応が起ることが解っていて、この反応を計測することでマウスを分類したということだ。
詳細は上記WEBを参照いただくとして研究のポイントだけを示す。
○1,010匹の孫マウスの遺伝学的解析で、統合失調症の原因遺伝子を同定
○発見した遺伝子は、DHAやARAなど不飽和脂肪酸と結合するタンパク質をコード
○胎児期の(必須)不飽和脂肪酸の代謝不全が統合失調症の発症原因となる可能性
ということらしい。
ここまで解っているのなら統合失調症を防ぐために胎児の遺伝子検査をしてスクリーニングをすれば良いではないか?という意見も当然出てくるだろう。
しかし、それは止めたほうが良い。ニュートンもエジソンもアインシュタインもこの遺伝子を持っていた。北杜夫も遠藤周作も椎名誠も村上春樹もそうだ。そして、名家といわれる血筋、世界で最も古い血統である皇室や、いま日本国民を心配させている小和田家のお嬢様の症状もこれを示している。つまり、この遺伝子は人の創造性の根っこであって、消去すれば人は人でなくなるのだ。
対策は魚を食べること。妊婦の皆さんはせっせと、鰯、秋刀魚、鯖などの青魚を食べるようにしてください。
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