長寿は目出度いことで老人は敬われるべき対象だった。しかし、戦後70年トンデモナイ事態が進行している。戦前までは男の場合大体40過ぎになれば死ぬのが当たり前で、60歳まで生きるのは稀で還暦はかなり目出度いことだった。
ところが戦後だけ見ても70年の間に寿命が40年近く延びている。40歳くらいで死んでいた人々が80歳まで平気で生き続ける事が出来るようになった訳で、これは人類がかって経験した事の無い事態です。
それと併せて日本で深刻なのがこれ、
子供の出生率は戦前の4分の1にまで落ち込んでいる。一言で言えば少子高齢化なのだがこれらのグラフを見ると改めて事態の異常さに戦慄する。これに関してささやかな考察を加えるなら3つ目の山の欠如だろう。1975年あたりに団塊Jrの第二次ベビーブームが起ったがその30年後の2005年頃にはピークの片鱗さえ無い。団塊Jrはやる気を失ってしまったようだ。
そして、その結果として国家破綻=社会崩壊の予兆がある。アホな政治家の票集めの為の公共投資と確実に出て行く社会保障に関わる1000兆円を超える借金の山だ。
まあ、私自身がいくら悩んでも上手い解決法が見つかるわけではないが、ここではマスコミが書かない解決法をいくつか提案しよう。
1.相続税
戦争直後のベビーブーマー=団塊の世代は70歳を迎えそろそろご臨終が近くなってきている。この世代が日本の貯蓄資産の7割を溜め込んでいるという話があり且つ年金支払いの最大部分を占めている。と言う事はこの世代がお亡くなりになれば年金支出は減少する。そして、そこから相続税をガッポリ頂けば1000兆円の3分の一くらいは賄える算段になる。
2.東海・東南海地震
東海・東南海地震は平均120年ごとに起る。この地震はプレート型でマントルが動いている限り必ず一定周期で起る。前回起ったのが終戦前年の1944年だから2060年頃に次の地震が起ることになる。東北大震災は過疎地域を襲ったが東海地震は太平洋ベルト地帯を直撃するので日本経済は壊滅的被害を被るだろう。しかし、それは逆説的に日本経済の再生につながる。破壊と創造は表裏一体なのだ。現状の問題点は物が飽和して消費が停滞していることにある。巨大地震による破壊はそれを一挙にリセットしてくれる。
3.胃瘻の禁止
胃瘻というのは自力で食べられなくなった老人の胃に穴を開けて流動食を流し込み栄養補給する措置で、これをやると5年くらいは平気で延命する。海外ではあまりやられてなく日本だけで広く行われている。これは国民皆保険と関連しており確実に保険金が支払われるため医療機関はこれを積極的に実施する。このため健保支払額と年金支払額は膨張する。姥捨て山とは言わないが胃瘻は止めて自力で食べることが出来ない老人が自然死する事を社会的に容認すべきではなかろうか。
4.踏み倒し
最後の手段は国債のデフォルト、踏み倒しである。国債はほとんどが国内資金で購入されているので踏み倒したところで国内問題で終わってしまう。資産を持つものから、持たざるものへの還流だ。格差是正にこれほど効果的な手段は無い。積み上げるだけ積み上げておいて最後に踏み倒すのも良かろう。ただ、一回踏み倒すとその後とうぶん国債を買うヒトが居なくなるので国家財政は健全化せざるを得ない。役人の給料を半分にして年金は70歳以上と言うことになるだろうね。
と、色々と好き勝手なことを書き散らしたが日本はこの高齢化社会実験の最先端を走っておりこれからの20年が正念場になるだろうな。