徒然なるまゝによしなしごとを書きつくる

旧タイトル めざせ、ブータン

STI フレキシブル・タワーバー 装着

2014年06月22日 | 

注文していたレガシィBPの改造パーツが届いた。

スバルの子会社でレースやチューニングをやっているSTIが出している純正パーツともいえるフレキシブル・タワーバーです。これ、何かと言うと前輪のサスペンションをこれで繋いで剛性を上げるもので、コーナリング特性が大幅に改善される代物です。フレキシブルというのはタダの棒ではなくて中央部がフリージョイント(ピロボール)で接続されていてクネクネ曲がるからです。

取り付けは簡単でサスペンション上部のナットを外しこれをはめ込んで絞めるだけで20分もかからない作業です。ただ、ここで使われているナットはセルフロックナットといって緩まないナットで使い回しが出来ない。一回絞めたら交換しなくてはならない類のパーツです。また、サスペンションの繊細な部分なので締め付けトルクが規定されていて絞めすぎには注意が必要です。トルクレンチはもっていないのですが緩める際のトルクを覚えておいてそれと同等の力で絞めました。けっこう緩い力ですがセルフロックなので緩まないと思います。暫く走ってから増し締め確認はするつもりです。

装着後、早速近所の山道に走りに出かけました。雨上がりでやや滑りやすいコンディションでした。走り始めた直後に感じたのはフロントが持ち上がったような奇妙な感覚です。一瞬、あれっという感じがありましたが、これは直ぐに馴れて消えました。最初の曲がり角で直ぐにロールの出方が変ったことが判ります。上下に振れないで横に鼻先が回りこむ感じ。もともとBPはアルミボンネット・ゲートで前後が軽量化されていて回転モーメントが小さいのですが、それがもっと回頭性が良くなった感じです。山道を走らせるとウエットコンデションにも関わらず明らかにアベレージスピードが上がっています。タイムは計っていませんがかなり早くなっていると思います。ロールが抑えられてノーズがスッと入っていく、これは素晴らしい感覚です。ただ、ハンドルは若干重くなっている、切った時にロールせずにステアリングの重さに比例して回頭する感じ。直進安定性に関しても向上している。直線道路で両手を離しても全然キョロつか無いで100mくらい平気で走ります。

もう30年くらい前の話ですが、当時乗っていたRX7(初期型SA)と、友人のフェアレディZで峠を走りに行って、互いに交換して乗り比べてみた所、フェアレディの剛性の無いグニャグニャしたハンドリングに呆れた覚えがあります。あの初期型RX7はまるでゴーカートのようなハンドリングで日本市販車で唯一のオーバーステアだと言われていました。なんせコーナーリングはハンドルを切らずにアクセルだけで回せた覚えがあります。

このタワーバー装着のBPもRX7を思い出させるようなクイックな回転性能を持っています。とはいえ、AWDなのでFRのように簡単にはテールスライドはしてはくれませんし、サスペンションが高級なので路面に吸い付くように回ります。まあ、昔みたいに峠で限界走行をするつもりは有りませんが、基本性能の高い車はアクティブセフティー、積極的安全性に優れているのです。早く安全に走れれば言う事は無いでしょう。曲がるたびに楽しいって、まさに走る喜びですね。

 

スバル特許明細書 

http://www.ekouhou.net/%E8%A3%9C%E5%89%9B%E8%A3%85%E7%BD%AE/disp-A,2009-023529.html

一般に、車両の旋回時に、旋回内輪側のサスペンションアームがタイヤのコーナリングフォースによって引き出されると、車両のフレーム類等の車体前部構造は、車両の前後方向にほぼ沿った軸回りに捻りを受け、サスペンション装置の上部に設けられるショックアブソーバ支持部が車幅方向内側に変位する。このとき、フレーム等は、キャビン前部の隔壁に固定されているため、その変位量は車両前方側のほうが大きくなる。
そして、旋回内輪側のショックアブソーバ支持部が車幅方向内側へ変位すると、補剛装置のシャフトには曲げ変形が生じ、これによって曲げモーメントが発生する。この曲げモーメントは、反力としてショックアブソーバ支持部へ伝達され、旋回内輪側の車体の変形を抑制するように作用する。

右コーナリングの場合、車体上から見た図(b)の内輪(左)の垂直軸を中心とした(左)捩れを抑制するのがミソのようです。内輪が逃げないように抑える、内輪に仕事をさせる、と言うことですね。