おとのくに♪♪

生徒さんのピアノレッスンで感じたこと、考えたこと、コンサートの感想などポツポツ綴っています。

大人の方にもフォルマシオン・ミュジカル

2016年06月03日 | フォルマシオン・ミュジカル
昔と違い、今は幅広い年齢層の大人の方がピアノのレッスンに通って下さっています。

若い方ですと、大学生になり時間に余裕ができたので独学で弾いていたピアノをちゃんと基礎から習いたいと始められる方。
就職し仕事のペースも落ち着いたので、子供の頃途中で辞めてしまったピアノをまた始めたいと戻って来られる方。
子供が習っていて自分もやってみたいと始められる方。
子供が独立し、仕事も定年を迎え、子供が使っていたピアノが家にあるので習おうと始められる方。

皆さん、様々なきっかけでレッスンを始められます。
そしてどの方も「ピアノが弾きたい」「弾けるようになりたい」との思いで勇気を出してピアノを始められます。

しっかりとした意志を持ってレッスンを始められますが常に順風満帆というわけにはいきません。

そこでフォルマシオン・ミュジカルの出番です。



私は大人の初級、中級の生徒さんにも以前ご紹介した「Faisons de la musique en F.M」を使っています。
その下地があるからなのか、なくとも有効なのかはわかりませんが、その場で何度も弾いていただかなくとも弾けるようになる魔法があります。

例えば、グレンダ・オースティンの「フラミンゴワルツ」。
この曲は大人の方が弾いても楽しめるおしゃれな曲です。

音階が上手く使われていてその練習にもなりますが、大変なのは中間部の臨時記号パラダイスです。
この部分で手こずってしまう生徒さんがいます。

中間部に入るとそれまでG-durのまま安心安全に進んでいた音楽が、段ごとに次々と転調します。
C-dur → B-dur → As-dur → B-dur → g-moll → G-durという具合です。

色合いが次々と変化するところが魅力ですが、この魅惑的な転調が困惑地帯と化し、生徒さんの心の中がグレーに染まりそうな時に私は次のようなことをしています。

「左手で弾く音を全て読みながら右手で弾くメロディのリズムを叩く。」

これだけです。

レッスンの初めに弾いて頂いた時にたどたどしかったものが、1度もピアノを弾かずにこのことを3回ほどして頂くだけで安心して聴いていられるほどに変わります。

もちろんこれを試す前に、手の使い方が良くなかったり、指使いがおかしかったりといった弾けない原因と思われるものを直したうえで行う必要はあります。

大人の方は練習時間の捻出に苦労されていると思いますが、この方法ですと時間はさほど必要なく、ピアノが目の前にない時にもできます。




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グレンダ・オースティン「CLASSY JAZZ POCKET」
おしゃれな曲が載っています。
発表会で使える曲もあり、お気に入りの楽譜です。
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