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おんらく館~のこぎりものには福がある~

のんびり・ぼちぼち・気の向くままに・・・

ピアノから変な音

2019-04-29 | 調律
調律に行くとよくあることの一つで

「時々変な音がします」


この「変な音」も色々ありまして、多いのが共鳴。

共鳴は、特定の周波数に反応してピアノの上、中、または近くにあるものが一緒に「ジーー」とか「キーーン」とか振動して鳴ること。

中の場合はねじが緩んでいたり、物が落ちていたりということが多いのですが、これはお客さんではどうにも出来ないと思うので出かけていって直します。

ピアノの上や近くの場合、そのものをどけたり押さえたりすると直ります。

よくよく聴くと鳴ってる方向が分かりますので「共鳴してる」と思ったら、まずその音源を探してみてください。


さて本日の場合、

最初の説明では何とも分からず(お客さんが表現に困っていました)、とりあえず気にしながら作業を進めました。

で、「これかな?」という気になる音があったのでお客さんを呼んで確認してもらいました。

「こことここでカチカチっていう音がするんですけど」
「そうです。それです!」


「カチカチ」が思いつかなかったようです。。。


で正体は?というと、鍵盤に入れてある錘が飛び出していて隣の鍵盤の錘(こちらも少し飛び出していた)と当たっていた音。

錘を削って平らにしました。


他にカタカタいう場合に、アクションのネジが緩んでいることもあるので念のため増し締めもしました。まあこちらは問題ありませんでしたが。


音律を直す以外にも色々と音の問題あります。













タッチの話

2019-04-24 | 調律
帰宅したら宅急便の不在連絡表が入っていたので、ドライバーさんに電話しました。
「じゃあこれから向かいます」といって2分後くらいにはやってきた!

ずい分早いですね~と驚くと、「知ってるでしょ?」という返事。??
胸の名札をよく見たら町内の人だった!町内づきあいがあるとかというわけではないんだけど、、、
でもその後の会話がなんか急に親しげになったりして・・・(笑)



さて、タッチの話しです。
足立充のマンガじゃありませんよ。ピアノを弾くときの「タッチ」です。


今月11日に調律師のフォーラムがありまして、そこでの講演セミナーの議題でした。

昨年に引き続き、ティピナの先生にもご一緒いただき、ピアニストさんと調律師の対談という形で進行しました。

僕なんかは「タッチ」という言葉を当たり前に使っていますが、実はあえて使わない先生も結構いらっしゃるんですね!特にベテランの先生になるほどに。。。


まあ、言葉がどうのは置いといて、


今回壇上に上がってくださったピアニストさんは、とにかく詳しい!
とても研究熱心なのがよく伝わるし、アクションのメカニズムにも精通しているようです。

で、色んな弾き方で「ほら、音が変わりますね~」と沢山熱演していただきました。
どのくらいの人がその違いを分かったかは不明ですが・・・

中でも左足を前に投げ出すだけで音が変わるというのは考えたこともなかったので驚きでした。
腰の筋肉の緊張が変わるからです。という科学的な説明も入ってなるほど納得。。



あと、タッチとはちょっと違いますが、アップライトとグランドの違いという話も出まして、

たいていの人が最初に連想するのが、トリル等の連打性能ではないでしょうか。
グランドのほうが連打できる。

勿論正解ですが、アクション機構の違いにより、グランドのほうがより繊細なピアニシモが出せるというのもあります。

この二つは知っていたんですが、

更にもう一つ、

フォルテシモの弾き方も変わる。というのはこのとき初めて知りました。


会場のアップライトを使って実演してくださいました。


グランドはジャックというパーツがずっとハンマーを押し上げ続けるので加速しつつ「ンドーン」という(表現下手ですが)感じでフォルテシモを出せます。

一方アップライトはジャックが抜ける方向に動くので弾き始めで最大値を出してあげないといけません。まさに「ドーン」です。

当然この二つは音色が異なります。
グランドのフォルテシモをアップライトで再現すると、メゾフォルテくらいの優しい音になりました。



まだまだ知らないことだらけですし、こういうすぐに使える知識が増えるのもこういうセミナーに出る楽しみですね。
フォルテシモの話はこの後のお客さん宅でも結構しゃべってます。(笑)



ピアノ、面白いですよ!!










暗譜って・・・

2019-04-22 | 調律
本日は初めてのお宅に調律に行ってきました。

以前は音大を目指していたそうですが、クラシックが嫌いで受験前に「私才能がないな」とあきらめたと仰ってました。

まずピアノの先生が昔のタイプでとにかく厳しかったとのこと。。。

詳しく聞いたわけではありませんけど、厳しい、キツイだけが前面に出てくるとやはり辛いですよね。。。

そして「才能」という言葉と直結したのが「暗譜」

「初見で暗譜できなきゃダメよ」と言われたとか。


はぁ~???  ですよね。。。


いや、俺なんか単音のメロディ譜でさえ暗譜できませんけど。。。(^^;)


なんでも映像としてパッと覚えないといけないんだとか。

もはや特殊能力!

てことは、音大って特殊能力者の集まりってことですか!?


恐れ入りました。。。








2台調律レコーディング

2018-11-30 | 調律
久々の2台調律。で、レコーディングをする。というお仕事。



ヤマハとカワイでした。

人気はヤマハ。

けど、カワイの方がポテンシャルがある。

けど、普段使っているのはヤマハだけ。
だからカワイの調整とコンディションはサイアク。。。

けど、録音機材のトラブル発生。

思いがけず時間が出来る。

勿論ピアニストさん達のリハと打ち合わせに使ったりしますが、こちらにも分けていただいて作業時間が延長!

気になっていた整調をざっとですが見直し!
更には鍵盤を外してバランスピンの磨き!これがザリザリでひどかった!!

更にリハ時間もたっぷり出来てしまったので、しっかり弾き込んで2台ともすごく鳴りが良くなった!!

まさに怪我の功名(^^)

更に今週の火曜日にピアノの調整の変化を実感する研修会がありまして、そこで一流のコンサート調律師さんの仕事をバッチリ見学させていただいたところでした。

昨日からユニゾンの聴き方を変えてみたけど、とりあえず良い感じです!

レコーディングを少し聴いてからおいとましましたが、ピアニストさんも喜んでくれたし2台が良い感じで響いてくれていました。

良いアルバムが出来ることを期待してます!!










ピアノふしぎ講座

2018-07-30 | 調律
最近ちょっと鍼に通いました。

2度目に行ったとき、先生が開口一番
「ホームページを拝見しましたよ。○○より××を使った方がいいですよ。
それからブログはもっとマメに更新した方がいいですよ」
とアドバイスをいただいてしまいました。。。m(_ _)m


さて、それから後、土曜日に子供たち13人相手に先生をしてきました。

題して「ピアノふしぎ講座」

ピアノの先生をしている調律のお客さまから、夏休みの自由課題として子供たちにピアノの中を見せて欲しい、と依頼され軽く引き受けてしまいました。(笑)








アクションを引き出して中を見て、実際にその状態で鍵盤を弾いて動きを確かめてもらったり、

喜んでくれる様子が嬉しかったです。


一方、やんちゃで一筋縄ではいかない子供がいると、その対応にどうしてくれよう・・・とか、しんどい思いもしましたね。

子供たちの前で演奏するのとはまるで勝手が違うとしみじみ思いました。。。(^^;)


細かい段取りを考えないでやってしまったので、うまくないところも多々ありましたが、先生からも喜んでいただけてまずは良かったです。


自分もよい経験と勉強になりました。
ありがとうございました!