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おんらく館~のこぎりものには福がある~

のんびり・ぼちぼち・気の向くままに・・・

音をつくる

2019-05-13 | 調律
昨日ですが、サロンコンサートの調律をしてきました。


先月も行ってきたんですが、今回先に「高音をもっと華やかに」という注文をいただきました。

弦がやせている感じだったので、高音部のみ少し針を刺してふくらみを出してみました。



それはそれでよかったのですが、

ピアニストさんが来て試奏をしたところ、今度は「低音がビーンとなってる。あとピアニシモが出しづらい」とのご意見をいただきました。

「ビーン」に関しては、痩せた音の印象で、中音から高音のパワーに負けているな、と・・・


そこでユニゾンを見直すことにしました。


基音ではない弦を動かしてみると、「え、こんな位置で止まってたのか。。。」と思うところに音がありました。

そこで本来止めたかった位置に再調整。
低音だけいじるつもりでしたが、結局一番高音まで一通り見直すことに。

その作業時間は5分程度だったと思いますが、我ながら感心するほどガラッと音が変わりました。

丸く優しい感じで、自分も好きな音です。

ピアニストさんもすぐに気に入ってくれました。




そーかー、こういう音を作ろうとしていたんだけどちょっと違うところで止まっていたのね。。。

言っていただいたお陰でやり直すことができ、気づくことが出来ました。
そしてそれは今日の調律にも生かせたんではないかと思います。

そしてこの音作りは今後も継続したいですね。
特別な注文がない限りは・・・


こうやって少しずつ良い音を探しています。。。(^^)
















某ピアノ屋さまのブログ

2019-05-08 | 調律
facebookのタイムラインで見つけました投稿記事のコピペです。
現在のピアノ製造業会の実に率直で素直なご意見です。
読んでいただければと思い転載いたします。



某、先日倒産したピアノ屋社長の書き込みです。
以前拝読させて頂き感銘を受けたのですが、残念ながら
ホームページも閉めてしまったのでこちらに貼り付けておきます。

プロの目から見た現在のピアノ業界
初めてブログなるものに挑戦!
東京・町田市でピアノ修理・販売をしているものです。
現在のピアノ産業は世界中が悲惨な状態です
なにしろピアノを造るには大量の良質な木材が必要であるのにバブル時代に
カナダ、アラスカ、ルーマニアの貴重な森林を大量伐採してしまい、木材の高騰により
良いピアノが造れない深刻な状況。

ピアノに限らずヴァイオリン・高価なギター等のスプルース。三味線等の黒檀・紫檀が極めて少なく、中にはワシントン条約で輸出入が禁じられているものもあり、木の楽器
の製造メーカーは不振にあえいでいます。

世界一のピアノオーストリアのベーゼン・ドルファーが倒産。

次はどこ?倒産を防ぐには廉価版を中国生産し、自社デザインブランドとして販売し、利益をあげなければならないヨーロッパ・アメリカ、日本の大企業。

言いたくはないけど、なりふり構わぬピアノを愛することより利益が先という企業体系になってしまうのでしょうか。

'70~'80年代のベビーブームと高度成長期の日本。
誰しもがブルジョアを夢みてわが子にピアノをと並んでまで購入した時代。竹の子のようにピアノメーカーが乱立し、あらゆるメーカーのピアノが大量に売れたのです。

しかしながら、その多数のメーカーで名器といわれる
のはごく僅か。今では買取もできないし、処分費を払って処分するしかない現状。

竹の子のように乱立したメーカーはバブルと共に崩壊。現在はヤマハ、カワイと数社のみ。

世界のピアノメーカーも倒産、吸収合併が加速度を増しています。

現在ピアノ生産NO.1は中国です。
欧米も東南アジアも日本も中国でのOEM生産が主流になってきました。

新たなブランド名がつけられて流通していますが、殆ど我々が知らないブランドです。

そこには新たな問題が発生するのです。消費者に誤解を与えるケースが非常に増えているのです。
◎中国品だとは説明せず販売する原産地表示義務違反。自信をもって販売できるのなら、原産地を表示するのは当たり前でしょう。なぜ隠すのでしょう?

ネットでも他の広告媒体でも原産地を表示せず、やたらドイツ製のパーツを使用しているだとか有名な設計者の設計だとか、いかにも素晴らしいものであるという表示が非常に多いです。

これは。消費者を混乱させるばかりです。購入したピアノがネットで検索しても出てこない、カタログも無い・・だんだん不安になる。ピアノ買取業者に買取依頼しても値段が付かない。

そこで最近、日本で販売されていて原産国が分からないという方に情報提供します。
(決してそのピアノの良し悪しを言ってるのではありません。)

◎韓国SAMICK(サミック)社とSAMICK社傘下の中国Yong Chang(ユン・チャン)社の韓国・中国・インドネシアで生産されているブランド。

Kohler & Campbell(クーラー&キャンベル)
Conover Cable(カノーバーケイブル)
Remington(レミントン)
J.P.Pramberger(プレンバーガー)
J.Pramberger(ブレンバーガー)
Wm.Knabe(クナーベ)
Raphael(ラファエル)
Hazelton Bros(Disc.)(ハゼルトン・ブラザァーズ)自動演奏

Made by;Samick Musical Instrument Mfg.Co.Ltd,Incheon,South Korea and Bogor,West Java,Indonesia

BROADMANN(ブロードマン)3ヵ所のライン
・Mede in China (Yichang)
・Mede in Vienna (European Premium Pianos)
・Mede in Germany (Wilh.Steinberg Pianos)

中国DONGBEI(ドンベイ)社のブランド
・Nordiska(ノルディスカ)
・Everett(エベレット)
・Story & Clark(ストーリー&クラーク)
・Hallet Davis (ハレット・デービス)
他多くのブランド名あり
Dongbei Piano Company,Ltd,Yingkou,Liaoning Province,China

PERZINA,GEBR 中国(ペルツイーナ)
・Piano made by:Yantai-Perzina Piano Manufacturing Co,Ltd,Yantai,Shandong Province.China
Do not confuse Gerh.Steinberg with Wilh.Steinberg,a German piano brand.

SEJUNG(セジュン)社 中国
・Falcone(ファルコン)
・Hobart M
・Cable.Geo

Made by;Sejung Corporation,Qingdao,Shandong Province,China

プロが使用する名器のピアノ・メーカーにも暗雲が・・

誰もが知っているスタインウエイ(ハンブルグ)とベーゼンドルファー。
この両雄のうち、とうとうベーゼンドルファーが倒産したのは悲しい現実です。
両社とも音質・響き(ダイナミック・レンジ)・音の伸びが優れ、
ピアニストの要求に応えてくれるピアノであることは周知の事実。
この2社に追随するほどのメーカーは無く、格差があります。

ベヒシュタイン・ブリュートナー・最近日本にも進出してきたイタリアのFAZIOLI等のメーカーはその独自の特徴を持ってはいますが、先の2大メーカーとは差があります。特にFAZIORIは新しいメーカーであり、評論を拝見すると、
音色が明るすぎる、低音の粘りが無い。伝統がなくスタインウエイの真似が多い。年月と共にどう変化するかが判らない。

スタインウエイはクリスタル・トーン、シンギング・ミーントーンのとおり、クリアな音色と幅広いダイナミック・レンジを持つブランドです。

スタインウエイ・ビンテージ は1台1台が強い個性を持ち、弾き続けていくうちに、さらに味わいが深まって来ると評価されています。

スタインウエイの張弦力は他社より小さいのに、次高音~高音域はブリリアントであり、よく伸びる。
それはフレーム(鉄骨)の〝鳴り〟鉄骨が発音しているという他社では真似ができないものだからです。

ニューヨーク・スタインウエイはハンブルグより柔らかく、力いっぱい打鍵しても決して音が割れない。

さらにビンテージではまろやかさと透明感がある。音の立ち上がりが良いし、キャンキャン、ガンガンという耳障りなアタック騒音が発生しません。

ところが現在のハンブルグの新品には、テヌートペダルを踏み込む際にシュワン、という耳障りな雑音を発するものが多いです。
おそらくダンパーフェルトの硬さか大きさに問題があると思われます。

この雑音を除去することは不可能であると松尾商会のスタッフは異口同音に話しておられました。不満に思うピアニストも多く早急な対応が望まれます。

優れたピアノほど整調、整音、調律に敏感に反応する、という技術者の課題は優れた技能を持つ人が少ない。という現実があります。

しかし、松尾商会という老舗の技術者が治せないと言っているような状況であるなら、スタインウエイ社はハンブルグ製の雑音がするものだけを日本に輸出しているのではないかと猜疑されてしまいます。

かつては値引きは一切しなかった老舗が現在は他社に負けまいと必死で値引き合戦をしている状況。生き残りを掛けて各社が必死になっています。

2001年以来、韓国のユンチャン社からスタインウエイに供給されていたESSEXのニューモデルがスタインウエイ社とGuangzhou Pearl River(中国)との共同開発によって誕生し、2006年よりBoston のチャンネルで流通し、スタインウエイの権威はもはや地に落ちたかとまでも、その商業主義に異論を唱える方も多いでありましょう。

それはC.BECHSTEIN」やGROTRIANでも同じで廉価版の製造販売をして生き残りに賭けてまったく品質を考慮していないと言わざるを得ません。

ピアノの誕生から年月が経ち、その総生産台数が伸びるにつれ、良質な木材資源の枯渇や技能者の不足、 製造にかけられる時間(コスト)の制約など、あらゆるピアノメーカーに重くのしかかる諸々の悪条件は深刻の度を増し続けて行き、1905年にピークの40万台を記録したアメリカのピアノ産業は1927年にはその生産台数を半減させるまでに落ち込みました。Steinwayも例外ではありません。量産のため、販売台数伸び悩みの中でのコスト削減のためになされた様々な努力は肝心の製品の品質そのものに影を落したと考えるしかないでしょう。

名器のメーカーのファミリー・ビジネスは終わり、それは
品質重視の終りでありましょう。利益最優先とピアノ造りは相反してしまって、スタインウエイ他の歴史的使命は既に尽きてしまい、今後ビンテージより優れる名器が生まれる可能性を願い、
現在の優れた技術者が経験スピリッツを継承していってもらいたいものです。

早速新ハンマー

2019-05-02 | 調律

昨日「ひびきピアノ工房」に行って購入したチューニングハンマー、早速今日使ってみました。

まずピンが回るのがダイレクトに分かります。
そして明らかに出る音にパワーがある!1本だけでも実感しました。



たしかにスゴイぞ、とワクワクしながら調律終了。
オクターブも聴きやすかったです。

で確認でスケールを鳴らしてみました。

なぜかアンティークで懐かしい感じの音(笑)
これは予想外でしたが、まあ嫌いな音ではないので、今後も探りながら音作りをしてみたいと思います。

あと昨日ドライバーに取り付けるライトというのを教えて貰って、帰りに早速ダイソーに寄って自作してみました。



バッチリ明るくて使えそうです!
今日第2段も作りました。

ただドライバー(これも昨日作った)が緩くて空回りしてしまったので帰宅後打ち込みし直し。(^^;)
なかなか一発では上手くいきませんね。。。










チューニングハンマー

2019-05-01 | 調律
チューニングハンマーというのは、ピアノ調律をする際にチューニングピンに挿してとん低を調整するレバーハンドルのことです。
これはこだわる人はすごくこだわる、という代物です。

自分はそれほどこだわっていはいなかったんですが、以前1度買い換えた際にオクターブは取りやすいんだけど出来上がった音がとても気に入らなくてまたすぐに買い換えた、という経緯があります。
それは「まあ、これくらいだったらいいか」という音だったのでそのまま今日に至っているわけですが。。。



調律師協会の同じ班に、そのチューニングハンマーをすごくこだわって製作販売している人がいます。
日本だけじゃなく世界にも愛用者が多くいるという優れものですが、お値段がちょっとよろしいので今まで躊躇してました。(苦笑)
それを本日思い切って購入に行きました。

そういう人が車で3~40分のところにいる、というのがまずスバラシイ!(^^)


好みの傾向とお財布事情を説明したところで、インディアンローズウッド(だったかな?)のハンマーに決定しました!


コスパ的にもよろしくて、一番出ている、ってやつですけどね。


ちにみに下の写真は、下から古い順です。


最初のは音的に全く問題なかったんですが、伸縮式ハンマーで内部から共鳴が発生してしまったため調律が厳しくなり買い替えすることに。

次のは、最初のがやたら重たかったのでまずは軽いものを。それから首のところのデザインが気に入って購入。
しかし音が気に入らなかったというオチ。。。

そして、協会の某大先輩にお勧めを聞いたところ進められたのが3本目のナイロン製。

そして本日購入した「ひびきハンマー」

明日の調律で早速使ってみます。
古いアップライトだけど、印象変わるかな~?ドキドキ・・・



実は以前、協会の研修会でドライバーを工作したことがありました。
バットフレンジというパーツのネジ締めに特化したマイナスドライバーです。

割と上手に出来たんですが、先端の厚みがちょっと薄くて遊びが出るので、それの調整と作り直しも一緒にしてきました。

ここの会社で部品を購入して、まだ在庫があったので(^^)

それが下の写真


上が以前作ったもの。
そして下が今日作ったもの。

まずバットを締めるのに上のものほど長さが必要ないので短くしました。
くわえてハンドルの形もちょっと変えました。
自分にはこのほうがしっくりきますね。

これも明日試してみよう!


更に、こんなアイディアものもということで、ドライバーの軸に取り付けるライトというものを見せてもらいました。

一つはアマゾンで購入したクリップタイプでものすごく良いんだけど、ボタンスイッチゆえに知らない間に点灯していて気が付くと電池が切れてる。加えて接触も悪いという欠点付き。
もう一つはそれを見て、100均で小さいLEDライトを買って、ネオジウムの磁石を接着して使えるようにしたもの。

いずれにしても、ドライバーの軸にライトをくっつけるという発想がなかったので、「これはスバラシイ!」ということで、帰りにダイソーに行って早速物色して工作してみました。


中央下の黒と青の物体がそれ。

で装着するとこんな感じ。


本のページ用クリップを使ったので耐久性はなさそうだけど、とりあえず使えそう。
ただもう少し改良が必要ですけどね。

先ほどのバットというパーツがちょっと奥まったところにあるので暗くて見えないことも多いんです。
だからこういうものがあるととても便利!


明日からの調律がちょっと楽しみになってきてます!











わすれもの

2019-04-30 | 調律
今朝、お客さま宅で工具かばんを開けたら、一番使うマイナスドライバーが入っていない。

これは昨日のお宅に忘れたな。。。
後で電話したらやはり「あるわよ~」と言われた。。。(^^;)


仕方ないので他のもので代用したけど、やはりイマイチ勝手が悪い。


仕事終了後ホームセンターに寄って早速買いなおしました。
同じものがあってよかった。


ついでに他にも物色を。


錐(つい先日先端が折れた)とミニハンマー、ミニのこぎり(2種)、そして平ヤスリを購入。

錐以外は工具かばんに入れる用。
積載オーバーで壊れそうだな。。。




夕方から地元のライブバーでの調律。

古いもらい物のアップライト。
搬入直後よりは大分良くなってきたけど、やはりお店環境の厳しさもあってガタが気になる。
明日満員御礼のライブがあるそうで、なんとか使える状態にはしたつもりだけど。


ここでもカチカチいう音があって、調べたらダンパーのネジの緩みでした。
色んなケースがありますね~。。。

無事にライブを乗り切ってもらいたいです。ピアノちゃん♪