おんらく館~のこぎりものには福がある~

のんびり・ぼちぼち・気の向くままに・・・

有楽町で試写会「羊と鋼の森」

2018-02-22 | お出かけ
月曜日の話です。


銀ブラをしてきました~♪


めったに出ないし、折角なのでちょっとうろうろして、あと成田美名子の原画展も観てきました。



昔「サイファ」とか読んでたんですけど、ストーリーは見事に忘れてしまいました。。。(^^;)

ただ、絵のうまさだけはよく覚えていて、生原稿はそれはそれは素晴らしかったです。

繊細で緻密でとにかく美しい!


上手い人は最初から上手いんだな~としみじみ・・・(笑)



そしてひとしきり観賞した後、映画の鑑賞です。


「羊と鋼の森」

調律師が主人公の、本屋大賞にも選ばれた小説の映画化です。


一般公開は6月ですが、もう完成していたんですね!





調律師が主人公と言うことで、日ピが協力をしていて、それのおかげで試写会抽選があり、ありがたくも当選して一足早く観ることが出来ました。




映画化自体は一昨年の忘年会のとき聞いて知ってました。



音、しかもピアノ調律を題材として、映像化。ということは、調律の音そのものも対象になるわけで、どうなってしまうんだろう?
と、怖いもの見たさ的な好奇心が一番でしたね。



上映は、東宝の試写室。



多分、試写室で映画を見るのって初めてだ!

椅子のすわり心地も良かったです。



そして本編は・・・?


意外、というと失礼ですが、十分に面白かったです。


小説は、新人調律師の主人公の語りや考えで物語が進行するので、特に技術面では頭でっかちで「分かってんのかよ?」とツッコミたくなるような箇所もありましたが、

映画では、あくまでも初々しく、真摯に一生懸命という描写で、一生懸命すぎるウザさはあるものの(^^;)原作よりも共感できるキャラクターになっていました。


構成もけっこう良くて、2時間を超える上映時間でしたが、中だるみや退屈はありませんでしたね。


調律描写も、音つくりよりも整調の描写を多めにして、その編集もうまいことまとめるな~と感心しながら見てました。(笑)


一般の方がどのような感想を持つのかも興味があります。

調律師さんは必見ですよ!(^o^)











鍵盤の張替え

2018-02-19 | 調律
漫画「ピアノのムシ」で以前に鍵盤の張替えを題材にしたエピソードがありました。
白鍵の新素材開発に対して、接着剤がうまく合わず剥がれてしまう。という事例です。

実際にあります。


前にカワイのアップライトで立て続けに剥がれてしまうピアノがあり、カワイの技術センターに問い合わせたら、早速そちらの方から出張してきてくれて無事に直りました。


今回は、ヤマハのグランド。

初めて伺ったときに一つ剥がれてましたが、それだけのようだったので特に何もしてませんでしたが、最近また剥がれたと聞き、問い合わせをしました。

該当番号にあたる、ということで、こちらも無料張替えということになりました。


ただし、お客さまのお宅に行って、実際に作業するのは「私」・・・



音大生のピアノで、弾けなくなるのはまずい。ということで、ヤマハの工場から代えの鍵盤を送ってもらいます。



箱に3段積みになって送られてきました。

そしてそれを今ある鍵盤と入れ替えていきます。




同じヤマハの鍵盤だから、と思ってなめてはいけません。(笑)

ビックリするほど整調がガタガタになりました。。。


鍵盤の高さ深さが全く変わってしまい、とても弾けないピアノになってしまいました。

しかし程なく元に戻すわけなので、それを考慮して整調をします。
それでも全部で2時間くらいかかってしまいました。。



詰め直した箱をヤマハに送って、今は直して戻ってくるのを待ってる状態です。



ヤマハもカワイも該当する製番でしたら無料で修理をしてくれます。

ただし、車等のリコールと違って、申告しないと直してくれません。



剥がれが起きて困ってる方は、まずは相談してください。












自分だけのアクションドライバーをつくろう!

2018-02-12 | 調律
調律師協会の技術研修会

「自分だけのアクションドライバーをつくろう!」というタイトルどおり、ドライバーを作る、という内容でした。

会場はプロミティー厚木




アップライトピアノのハンマーを土台に固定している「バット」というパーツ、これの付け外しというのは案外多いのですが、手前にジャックというパーツが覆いかぶさっていていつも難儀します。

今回はこれに特化したドライバー(勿論他の用途にも対応します)を作りました。


昨年秋に新木場の合板資料館に見学に行った際に、一部メンバーが既にこのドライバーの柄の木材を買出しに行ってました。
僕はそのとき漫画家の荒川三喜夫さんと待ち合わせの約束をしていたので買出しには参加できませんでしたが。。

そう、この時から今回の準備は始まっていました。


講師は同じ会員で、ひびきピアノ工房を立ち上げ、チューニングハンマーなどを作成している北村さん。

今回のために買い込んだ木材を柄の形に加工して、ドライバーも用意して、資料を作成して、と大変な準備をなさってくださいました。



市販のドライバー、プラス、マイナスそれぞれをまず壊すところから始めます。
柄を壊して軸だけにして、加工してオリジナルの柄に取り付けます。


プラスのほうはプラスチックの柄で、壊すのも簡単、そして柄の中の出っ張りを軽く削ってあとは差し込むだけ。比較的簡単な作業です。


ところがマイナスは、まず柄の破壊が大変でした。
電気工作用の軟質素材表面にまいた丸い形の柄で、これを壊すので僕を含め全員が四苦八苦!
後半に慣れた人があっという間に外しているのを見て、先にこれを見ていれば・・・と思いつつ感心してしまいました。

そして次は軸の加工ですが、まず先端を少し短くした上で、厚さと角度をグラインダーで加工します。

固定式のグラインダーを使って削っていきますが、今回北関東のメンバーが数名グラインダーを始めとする工作機械を持参して参加してくれて、おかげで大勢で作業が出来て大変助かりました。



この写真はもう終盤になって、みんな余裕が出来た中でわいわいやっているところ。


そして軸の加工ですが、もともとの軸がかなり太いので先端の形も独特のヘラのような形に加工しつつ径が細くなるようにひたすら削っていきます。

これがまた時間のかかる作業でした。

そして出来上がった2本。



我ながらなかなか良い出来です。(^^)

今度の週末に修理で使う予定なのでじっくり効果を検証したいと思います。
今日もちょっとしたところで使いましたが、感触は良かったです。


作業終了後は近くの居酒屋で懇親会。

ほとんどのメンバーが参加して、2次会まで大変盛り上がりました。
(今回本当は1次会で帰るつもりだったんですが、誘惑には勝てませんね。。苦笑)



毎回参加するたびに思いますが、この自分がいる3班はベテランから若手まで皆さん気さくで仲良くてとても居心地が良いです。


今回も一緒に作業できたこと、飲んでおしゃべりできたこと、全てに感謝です。


ただちょっと飲みすぎたな。。(笑)











ちょっと残念だったライディーン

2018-02-06 | 模型・趣味
今度は趣味の話です。



今更ですが、ロボ系のプラモが大好きです。

箱絵と組み立て説明書を見てにんまりと幸せになれるしょーもない性分なのですが・・・



再販ものですが、勇者来ディーンのプラモを見かけ、つい買ってしまいました。

バンダイの色プラ、接着剤不要のプラモデルです。


帰宅して組み立て説明書を眺めていたら、むらむらと組み立てたくなり早速組んでみました。


ガンプラで技術を確立したバンダイさんらしく、スタイルと動きは抜群ですね。
そして、ぱちぱち組み立てただけで、アニメと同じカラーリングの仕上がりになります。



完成品。
ですが、左腕がないでしょう。。。


ガンプラを作るときにも思うことですが、接着剤不要で組み立てやすい反面、パーツがぽろぽろ外れる所がけっこうある。
というのが今回のライディーンにも当てはまりました。

左肩の胴体内部の受けの部分、組み立ての際にビスで締め付けるようになっているんですが、それでもなおパーツ自体がしっかりと固定されずに外れてしまいます。

最初に腕をはめたときにもプラプラでしたが、一度ばらして締め付けなおしてもなおすぐに取れてしまいました。。。

あと向かって左側のフェイスカバーがゆるゆるで一瞬で外れてしまいます。

その写真(苦笑)




ただ、バランスとスタイルは抜群です。

接着剤を使用して補強をしながら組み立てるのが正しい作り方のようですね。


ちなみに、胴体と脚は骨格パーツを組み立ててから外装をはめるという構造になってます。
骨格のときの稼動域の広さは感動もんでしたが、外装を付けたら一気に動かなくなってしまいました。。。(苦笑)
ここも工夫できるといいですね。

あとすねの部分に可動軸があるんですけど、なんの意味があるのか不明です。。。
知っている人いたら教えてください。。。


腰も軟質素材を使ってましたが、あまり意味を感じませんでしたね。
同じ素材を拳と足裏に使ってますが、これもちょっと意味不明。。。


改造したい気も大きくあるんですが、仕上げが下手なので、より悪くしないか、ちょっと躊躇している今日この頃です。。。(^^;)











ダンパー修理

2018-02-06 | 調律
ダンパーって、右のペダル、つまり止音に関するパーツです。

簡単に言うと、ダンパーフェルトというものは常に一つ一つ全ての音を押さえて鳴らないようにしています。
そして叩いた鍵盤のみそのフェルトも弦から離れて音が出せるようになります。

右のペダルを踏むとダンパーフェルトが一斉に離れて全ての弦を響かせます。

そのフェルトが劣化したりずれたりすると止音がちゃんと出来なくなって音が残ったりして気になります。
これは音が狂うより気になります。実は。。。



という説明をした後ですが、今回の修理はそこではありません。(笑)


鍵盤を押すと、打弦ハンマーが動くのと同時にダンパーの方も動かします。

その連動部分にフェルトが使われていますが、そこが磨り減ってしまっていてタッチがおかしくなっていたのでそのフェルトの交換でした。



中央の穴が開いたりしてるのが古いフェルト。

穴が開いてしまっているので、一瞬そこで部品が引っかかってゴツッという違和感がありました。


思ったより時間がかかってしまいましたが、張替え後調整をして弾いてみたら思った以上に滑らかなタッチに改善されました。



些細なことでもずい分変わりますね。