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米政府が自民・穏健野党へ秘密支援

2006-07-21 00:26:59 | 歴史
冷戦後に広まった認識では、日本の戦後政治(冷戦崩壊まで)は、つまるところ、米ソ冷戦の国内版であったということである。誤解を恐れずに極言すれば、自民党=アメリカの応援団、社会党=ソ連の応援団と言ったことになろうか。

社会党は、あからさまにソ連を応援したと言うよりも、日米安保反対・非武装中立を唱えるという意味で反米的であった。それに「敵の敵は味方」という政治の論理を当てはめれば、ソ連の応援団ということになるということなので、社会党支持の皆さんは怒らないでほしい。

その社会党がいつまで政権を本気で執る気だったのか?うろ覚えでは、岸信介内閣の1958年選挙が、社会党の議席の最大であった。その後の選挙で敗北し、ついには当時の中選挙区制のもとで、共倒れをおそれ同一選挙区複数候補者の立候補を躊躇することが通例となった。これでは政権はとれない。だからおおざっぱなな話、1960年代前半までか?

1950年代末には、社会党の勢いに対して、自民党内でも警戒がなされていた。竹下登元首相が初当選したのもこのころであるが、自民党議員の先輩から、野党になったときの心構えを考えるように言われていたという。(これも典拠うろ覚えだ)

10年ほど前、アメリカの情報機関が日本の保守党に資金を提供していたと言うことが話題になった。それが今回、アメリカの公文書で再確認されたという記事が出ていた。しかも時期的に、上記の社会党が政権とるかもしれないと恐れられていた時期と重なる。さらに社会党を分裂させて、穏健野党を作り出すことにも関係しているらしい。多分民社党のことだろう。これは好奇心を刺激させられる。

「米政府が自民・穏健野党へ秘密支援 米外交文書で確認
2006年07月19日06時19分
 米国務省は18日、ジョンソン政権(1964~68年)下の対日外交文書集を刊行し、複数の自民党幹部と野党内の穏健派を対象とした米政府の「秘密支援作戦」(資金援助)が、50年代後半から64年まで存在していたことを裏付ける文書を公開する。中央情報局(CIA)による自民党への資金援助については、94年に米紙ニューヨーク・タイムズが報道したが、公文書で確認されるのは初めて。野党の一部にも資金が及んでいたことが明らかになり、戦後史に新たな光が当てられることになる。」
(http://www.asahi.com/politics/update/0719/001.html)

記事にも書かれているように、もう現実政治ではなく、戦後史の話になったんだな。また余裕ができたら、この公文書を見てみたい。
コメント
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