国際学どうでしょう

私が気にしている情報のメモ

ブッシュ大統領が去るのを残念に思っている人たち

2009-01-25 03:15:15 | 時事問題
いきなり躓いた。以下の段落のa shot across the bowの部分である。

Whether it was a shot across the bow or a simple restatement of his boss’s views, Timothy F. Geithner’s assertion that China “manipulates” its currency has complicated a crucial front in President Obama’s efforts to improve America’s relations with the world.
News Analysis - China Jittery About Obama Amid Signs of Harder Line - NYTimes.com


a shot across the bowは、船首前方への威嚇射撃から転じて警告の意義であるよし。

上記の文書は、ガイトナー財務長官の議会承認過程での「中国は為替操作を行っている」という発言が、警告あるいは、オバマ大統領の見解の言い換えであったとしても、他国との関係を修復しようとする大統領の努力の重大な側面を複雑にするくらいの意であろう。

この記事によれば、中国は、オバマ政権に対して警戒している。オバマ政権が、気候変動問題、通商問題、人権問題などで、中国に対して強硬な態度に出るかもしれないということである。

ブッシュ前大統領も、ポールソン前財務長官も、中国を為替操作国と呼ぶことを拒んでいた。中国人は、ブッシュ大統領が去ることを残念に感じ、その後継者に神経質な世界でも少ない人たちであるとさえ書かれている。

共和党政権の継続を望み、オバマ氏当選に不安を感じていたいという点では、日本も同じだ。たとえば、昨年6月5日の読売新聞社説では次のように書かれていた。
米国の次期政権がいかなる外交路線をとるかによって、今後の国際秩序は大きく変化する。日本としても、これから本格化する両党候補の政策論争の中身を注視する必要がある。
 この点で、マケイン氏が包括的な外交政策、とりわけ日米同盟を重視する東アジア政策を打ち出しているのは注目に値する。
 マケイン氏は、日米同盟を、アジア太平洋の平和と繁栄にとって「かけがえのない支柱」と位置づけている。同盟を強化してこそ、台頭する中国を責任ある国として国際社会に取り込める、とも強調している。
 北朝鮮の核廃棄問題についても、今後の交渉では、弾道ミサイルや日本人拉致問題も重視する、としている。
 日本の立場とも重なる主張であり、心強い。
 オバマ氏は、米国のリーダーシップの刷新を繰り返し強調している。だが、日米同盟や東アジア政策をどう位置づけるのか。その説明はまだ不十分だ。通商政策で保護主義的な見解も懸念される。
 日本としては、地域の安全保障を確保していくために、米国の関心を、一層日本に引き寄せる努力が肝要だ。

 日米関係の弱化は、米中関係の強化というゼロサム的発想をついつい行ってしまうが、必ずしもそうとは限らないかもしれない。 
コメント (1)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

定額給付金は理解するのが難しい

2009-01-23 00:56:41 | 時事問題
定額給付金給付は、事実上決まったと思っていたので、産経ニュースで次のような記事を読んで、ぎょっとした。
(【経済深層】定額給付金“爆弾”破裂  (3/3ページ) - MSN産経ニュース)
 総務省は20日に支給要綱を公表し、自治体が麻生首相の公約である年度内の支給に向け準備を進めている。ただ、実際に支給するには、第2次補正予算案を衆院での再決議で、3分の2以上の賛成により成立させることが必要。自民党から16人が造反すれば、補正予算は成立せず、給付金も霧散する。
 評判の悪い給付金だが、もらえるはずだったものが、もらえなくなれば、その怒りは百倍になる。すでに10%台の麻生政権の支持率がさらに急落するのは確実。給付金は、麻生政権を終焉(しゆうえん)させる爆弾でもある。

予算は衆院の優越があるから、第2次補正予算案は参院で否決されても、その成立のためには衆院での三分の二以上の再議決は必要ないはず。さらに定額給付金は、根拠法が作られるわけでなく、地方に対する補助金支給だけが行われるので、関連法案もないはず。だから、産経の記者氏が間違っているのだと思うが…。

(ただし給付金支給事業は、自治事務だから、地方自治体が「私どもの町ではこのようなさもしいことはできません」と決めれば、給付がなくなることはありうる。ただし給付事業は100%の国からの補助で使途が決められているので、橋下大阪府知事の主張したように、このお金を学校の耐震化には使えないはず。)

さらに定額給付金は、「埋蔵金」(特別会計のへそくり)を使うはずなので、将来における増税とは関係ないはずなのだが、超有名ブログではそれは違うと断罪されている。(上杉隆氏の誤解している定額給付金 - 池田信夫 blog)
給付金という変な名前がついているが、これは税の還付だから、国債が増額される。国債は税で償還するしかないので、2兆円は何らかの形で必ず増税になる(消費税とは限らない)。

またゆっくりと考えることにしたいが、とにかく頭がいたい。
コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ウルトラマンには人権があるのか

2009-01-12 21:25:52 | 雑談
上記の写真は、同僚の結婚パーティーでのビンゴの景品(スカ)。「ウルトラマンには人権があるのか」というのが、彼のネタであることにちなんだもの。
ウルトラマンは日本人である早田隊員の身を借りているので、そのかぎりで人権がある。他方、ウルトラセブンのダンは、宇宙人なので人権がないということであるらしい。
コメント (1)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ミーハー写真

2009-01-10 14:03:26 | 散歩写真
偶然カメラを提げて町を歩いていると田中康夫氏が街宣者に乗っているのに遭遇。だが、カメラの焦点距離が短すぎ、さらに露出が暗すぎ。トリミングしてもこの程度。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

すしネタとしてのザリガニ

2009-01-08 13:09:28 | 雑談
といっても日本の話ではなく、イギリスを中心に展開している回転寿司チェーンYO!Sushiの話である。5日放送のNHKスペシャル「世界カイテンズシ戦争」で見た。

YO!Sushiは、水産物の価格高騰のために、エビの代替として、ザリガニを中国で大量に買い付けている。中国では、タダ同然のザリガニが金になるということで、養殖ブームが起こっているとのこと。

ザリガニといえば、カエルを釣るためのえさの認識しかない私には違和感が大いにある。もっともザリガニは、泥臭さを消すために、七味、コリアンダーを使ったソース、レモンライムなどと一緒に混ぜて、ロール(巻き寿司の発展形態)に巻かれる。

YO!では、生の魚を食べる習慣がないイギリスで寿司を広めるために、ロールを開発した。ロールに巻かれる食材は、イギリス人になじみのあるクリームチーズ、揚げ物などが用いられる。さらに彩を重視して、外側にはサーモンなどの鮮やかな色の食材が巻かれ、海苔は内側に巻かれる。海苔の黒色が好まれないから。さらにはソースを付けて食べる。巻き寿司が欧州化されているということなのであろう。

水産物価格高騰の傾向が不可逆であることを考えれば、日本にも、ザリガニ入りの赤や緑色をしたロールが逆輸入される日も遠くないかもしれない。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする