中国の検索サイト百度についての記事をネットで読んだ。百度は中国人の李彦宏さんらが始めたベンチャーであり、中国ではグーグルやヤフーを押しのける勢いがあるという趣旨であった。
もっとも批判もないわけではない。(検閲の問題はさておき)百度は、広告と検索が一体化していて、検索の結果として上位に広告料を支払ったサイトが来る場合がある。例えば「癌」という言葉で検索をすると、百度では癌治療の病院のサイトが上位に来るということである。私の中国語は吹けば飛ぶようなものだが、確かに検索してみるとその通りであった。
百度には「MP3」検索というのもある。これに関しては、訴訟を起こされている。百度自身は著作権を侵しているのではなく、単にリンクを貼っているだけだと抗弁しているという。昔々、中国人の友人に聞いた「九一八」の歌でも検索してみようと思った。(ちなみに九一八は、1931年に柳条湖事件の起きた日であり、日本では満州事変と呼びならわされているものである。中国では満州は禁句なので日付で呼ぶと聞いた)
検索の二番目に出てくる曲は、確かに「九一八、九一八」と歌っている。これはどこかで聴いた覚えのある曲だ。よく考えると「私の家は山の向こう」に似ている。有田芳生さんが書いたテレサテンの評伝『私の家は山の向こう』付録のCDに収録されている、1989年5月、香港での中国民主化運動支持集会ライブで彼女が唄っていた曲だ。
だが相当異なっている。いろいろ調べた結果(といっても私の中国語は吹けば飛ぶようなものなのだが)、これは「私の家は山の向こう」の元歌であり、「松花江上」という題名のものである。松花江はいうまでもなく、満州(中国東北)を流れる大河である。張学良軍が満州事変のため満州を撤退したとき、故郷を思って歌ったものらしい。もちろんその主題は、いつになれば日本帝国主義を追い出して故郷に帰り、家族が一堂に会することができるだろうかということである。いろいろとややこしいことはあるが(「松花江上」が「私の家は山の向こう」になった経緯などはややこしそうだ)本日の分かったことはこれだけである。
The Rise of Baidu (That’s Chinese for Google)
百度に関するニューヨークタイムズの記事
松花江上
ここに歌詞が掲載されている。またリンクをたどって歌のMP3ファイルが得られる。
もっとも批判もないわけではない。(検閲の問題はさておき)百度は、広告と検索が一体化していて、検索の結果として上位に広告料を支払ったサイトが来る場合がある。例えば「癌」という言葉で検索をすると、百度では癌治療の病院のサイトが上位に来るということである。私の中国語は吹けば飛ぶようなものだが、確かに検索してみるとその通りであった。
百度には「MP3」検索というのもある。これに関しては、訴訟を起こされている。百度自身は著作権を侵しているのではなく、単にリンクを貼っているだけだと抗弁しているという。昔々、中国人の友人に聞いた「九一八」の歌でも検索してみようと思った。(ちなみに九一八は、1931年に柳条湖事件の起きた日であり、日本では満州事変と呼びならわされているものである。中国では満州は禁句なので日付で呼ぶと聞いた)
検索の二番目に出てくる曲は、確かに「九一八、九一八」と歌っている。これはどこかで聴いた覚えのある曲だ。よく考えると「私の家は山の向こう」に似ている。有田芳生さんが書いたテレサテンの評伝『私の家は山の向こう』付録のCDに収録されている、1989年5月、香港での中国民主化運動支持集会ライブで彼女が唄っていた曲だ。
だが相当異なっている。いろいろ調べた結果(といっても私の中国語は吹けば飛ぶようなものなのだが)、これは「私の家は山の向こう」の元歌であり、「松花江上」という題名のものである。松花江はいうまでもなく、満州(中国東北)を流れる大河である。張学良軍が満州事変のため満州を撤退したとき、故郷を思って歌ったものらしい。もちろんその主題は、いつになれば日本帝国主義を追い出して故郷に帰り、家族が一堂に会することができるだろうかということである。いろいろとややこしいことはあるが(「松花江上」が「私の家は山の向こう」になった経緯などはややこしそうだ)本日の分かったことはこれだけである。
The Rise of Baidu (That’s Chinese for Google)
百度に関するニューヨークタイムズの記事
松花江上
ここに歌詞が掲載されている。またリンクをたどって歌のMP3ファイルが得られる。