国際学どうでしょう

私が気にしている情報のメモ

小笠原諸島に関する核兵器再配備密約

2008-01-14 11:36:44 | 時事問題
昨年の新聞を整理していた。外交文書公開に関して、小笠原諸島復帰交渉のプロセスを取り上げる記事があった。そこで問題にされていたのは、小笠原諸島復帰後、有事の場合、核兵器の再持ち込みに関する日米の口頭密約の存在が確かめられるかどうかということであった。

結論からいえば、日本の外交文書からは、日米口頭密約に関する情報は確かめられなかった。だが、この密約の存在は、米国の公文書で明らかになっていて、それが沖縄返還の際の同種の密約のモデルとなったという指摘がなされているという。(朝日新聞 2007.8.30)

恥ずかしながら、小笠原に関する、核兵器の有事再持ち込みに関する口頭密約は知らなかった。また驚いたことに、ネットで「小笠原 密約」と検索をかけると、沖縄タイムスの8年も前の社説がヒットした。沖縄タイムスに敬意を表するために、一部引用する。

沖縄タイムス 社説 1999.12.14
"小笠原諸島にも核 やはり再配備密約も存在
 米核監視団体の天然資源保護協会は十二日、小笠原諸島の父島と硫黄島に返還前まで核兵器が配備されていたことを明らかにした。この発表に驚きと怒りを新たにした人は多いと思う。本県の米軍基地同様、両島の総点検をすべきである。
 見逃すことができないのは、核の存在そのものと同時に、返還後も有事の際の再配備を認める日米両政府の密約があったという点である。両島に関するこの種の事実が明らかになったのは初めてで、この密約が沖縄返還に当たっての核密約の先例になったと思われる。(以下略)"
http://www.okinawatimes.co.jp/edi/19991214.html
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シージャン

2008-01-13 02:36:36 | 雑談
正月に地上波で放映され、録画していた『パッチギ』をざっと見た。ロケ現場が相当分かったので、シーンが切り替わるごとに、「ここはどこか」ということばかり気になり、ストーリーに集中できなかった。

ストーリーとは全く関係ないが、一つだけはっと心に残ったシーンがあった。李安成の帰国を祝するために在日朝鮮人の人たちが円山公園に集まり、はなむけのために「イムジン河」を歌うとき、「シージャン」とかけ声をかけていたことである。「シージャン」とは、朝鮮語のかけ声のことだったのだ。かつて「シージャン」という言葉を良く耳にしたが、その意味が全く分からなかったのだが、これで氷解した。

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地図の上は北で下は南

2008-01-10 14:09:56 | 雑談
「三角形は一つの曲線と二つの曲線に囲まれる」??あきれた教師、分限免職:社会:スポーツ報知
"大阪市教育委員会は8日、特別支援学校の男性教諭(43)を教員として指導力不足で適格性に問題があるとして分限免職処分とした。この男性教師は、20年の勤務実績を持つベテランだが「三角形は一つの曲線と二つの曲線に囲まれる」「地図の上は北で下は南」、経線を「かけせん」と読んだりと、仰天授業を展開。1年間の校外研修を行ったが、改善が見られず、今回の処分が下った。"
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20080109-OHT1T00082.htm

上記のように、指導力不足の先生が、免職されたというニュースを見た。確かにひどい。ただし「地図の上は北で下は南」は、別にめくじらをたてるほどのことはないだろう。もっとも、地図上で北の方位を示す記号に注意することを教えるべきだったという批判は十分理解できる。

この関連で思い出した。帝政ロシア時代の地図は、上が南になっているのである。ロシアの不凍港を求めて南進する意図が、そこに現れていると教えられたような記憶がある。

だが最近、異説に出会った。ロシアは、イスラム世界から地図の製法を学んだ。イスラム世界では、地図は上を南にするのが普通であり、ロシアもそれに従ったまでで、不凍港を求めての南進という意図とは関係しないという説である。

大変面白かったので記憶に残っているが、一体どこでこの説に出会ったのか、とんと思い出せない。しかしイスラム世界では、かつては地図上では上が南であること、ロシアはイスラム世界から地図の製法を学んだということは間違いではないようだ。
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by the seat of one's pants

2008-01-09 00:14:10 | 時事問題
ニューハンプシャーの予備選挙が行われる。

民主党ではオバマ、共和党ではマケイン候補の下馬評が高い。その関連のコラムを読んでいて、分からなかった表現にであった。"by the seat of one's pants"というものだ。直訳すれば「ズボンの尻の部分で」ということだが、ネットで調べると「勘や経験で」ということらしい。
McCain’s weakness is that he flies by the seat of his pants. If elected, he will have to live in the cocoon of the White House and build an organized and predictable administration. As a pilot, he got used to taking off from aircraft carriers. But as president, he’ll be the guy steering the aircraft carrier.
McCain and Obama - By DAVID BROOKS
http://www.nytimes.com/2008/01/08/opinion/08brooks.html

大意は次のようになるだろう。

マケインの弱点は、彼が自分の勘に頼って空を飛ぶこと。選挙で勝てば、彼はホワイトハウスの殻に住み、組織され安定した政権を作らざるを得ない。彼は、パイロットとして、空母から飛び出すことになれていた。しかし大統領としては空母の舵を操る人物となるのである。

マケイン氏の一匹狼的行動が、大統領としてやや問題をはらんでいることが指摘されているのだろう。
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KTと「日本以外全部沈没」

2008-01-07 13:25:09 | 雑談
伊藤洋一氏のサイトで、東京新聞の紙面にKTが現れたと出ていた。KYではなく、KTである。空気つかんだの略である。

何のことかしらと関心を持ったので、ネット検索したら、該当する記事があっさり出てきた。「空気つかむ『KT』監督 『バカ映画』の巨匠 河崎実 奇抜な作品次々と」であろう。(http://www.tokyo-np.co.jp/article/entertainment/news/CK2008010602077349.html)

河崎実!昨年末地上波で深夜に放映された「日本以外全部沈没」の監督である。KTは、この関連で語られる。
「日本以外~」は、これまた「日本沈没」リメーク版の公開直後に公開するという“便乗”もあって、興行収入一億円を上げた。「海外でもバカウケですよ。ああいうのをおれがやるようになるという世の中の気の流れがあるんでね。だから『KY』(空気読めない)じゃなくて『KT』ですよ。空気つかんだ(笑)」

しかしこの監督は相当おかしい。KTは「空気つかんだ」ではなく、「空気つくる」ではないか。河崎監督は、いい加減なことを言って、変な空気をつくっているのではないか。この記事で、河崎監督の映画を説明しているくだりに、次のような発言が引用されていることから推測した。
「「いかレスラー」(2004年)、「かにゴールキーパー」(06年)。確かに、タイトルからして、常識を超越というか振り切っている。だが、巨匠の“黄金律”は守っているらしい。「黒沢(明)監督が、いいこと言ってましてね。『二十六文字以内に説明できない企画はだめだ』と。普通のねーちゃんに言って全部分かる映画ですからね。『かにがゴールキーパーやるんだ、なぜなら横に動くから』って」」

この「かにゴールキーパー」の説明は、文字だけ読んだのでは、全然分からない。なぜカニがゴールキーパーをするのか?説明がないではないか。しかし本人の口から説明されると、監督の気合いで理解させられた気持ちになるのであろう。

ちなみに「日本以外全部沈没」は録画したがまだ見ていない。
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