ちかさんの元気日記

辛いことを乗り越えて元気に生きている私“ちかさん”の
涙と怒りと笑いの介護記録。

ここは天国なんかじゃないのだから。

2018-02-12 00:32:17 | 日記
昨年秋から年末にかけて
重篤な方が相次いで亡くなった。

もちろん残念なことではあるが
看取りをするこちらからすれば
夜勤の日に一人でもそういう方がいるとシンドイ。

見回りで部屋を訪ねたときに
痰が絡まって苦しんでいるかもしれない。
いや、もはや呼吸が止まっているかもしれない。
そう思うと、朝を迎えるまで緊張感100%。
医療スタッフが常駐していないウチのような介護現場は
だから、イヤなのだ。

その不安と心配がいくらかでも少なくなった今
(突然亡くなる人もいるが、それは仕方ないわけで)
そして緊急でもないのにコールボタンを押す人がいない今
久しぶりに
忙しくも少しばかり落ち着いた夜勤が続いている。

しかし、今日ひとつ新たな契約がまとまった。
来月から、要介護5のオバアチャマが入居されるという。
聞けば、その夫も息子夫婦も
それはオバアチャマを大切にしていて
いろいろな施設を見学した結果、ウチを選んだのだという。

おいおい、家族たち
ウチを見学して、話を聞いて、どこが気に入ったのか!?
オバアチャマを大切にしてくれそう、だと?
はあい、それはとんだ勘違いです。

そりゃ、一生懸命介護しますよ。
できることは精一杯しますよ。
でも、これまでの経験から私は学んでいる。
大切なオジイチャマ、オバアチャマを入居させた心優しい家族ほど
厄介なものはないと。
入居後に、彼らは必ず言ってくるに違いない。
えーー、これもしてくれないの? あれもしてくれないの?と。

世間から非難を浴びるのを覚悟して言わせてもらおう。

家族が面倒見れないから
老人ホームやウチのような高齢者住宅に
父母や祖父母を入居させるわけでしょ?
それは、いい。
家族の介護負担って、殺人事件を起こすほど大変なものだから。

ただ、言わせてもらおう。
預ければ大切なオジイチャマ、オバアチャマが少しでも長生きできる
幸せな末期を送れる
微塵の苦しみもなくあの世に旅立てる
そんな妄想は、どうか捨てていただきたい。

ここは天国ではないんだから。