ちかさんの元気日記

辛いことを乗り越えて元気に生きている私“ちかさん”の
涙と怒りと笑いの介護記録。

おとぼけM三郎、健在!

2017-03-24 23:58:36 | 日記
呑んだくれ爺や悪口婆の言動にイラつくことも少なくない毎日。
ときどき車椅子で脱走したり
深夜、建物内を徘徊して時には転倒してくれる“おとぼけM三郎”は
なんだかんだ言ってもやっぱり私たち職員の癒しである。

きのう、彼のトイレ誘導を行ったときのこと。

便座に座らせてドアを閉め
外から声掛けしながら終了のときを待つ。

M三郎さん、終わったぁ?
「まだあ」

これを幾度か繰り返し
ようやく「終わったよぉ」という返事をもらったところでドアを開ける。

するとM三郎、少しばかり悲しげな表情で言った。
「出ないんだよね。頑張ってるんだけど、出ないんだ」

そっか、ウンチ出なかったのね。じゃ、あきらめようか。

しかし立ち上がらせようとする私の顔を仰いでM三郎は言う。

「ここはパチンコ屋さんなの?」

は? なんでよ~?
M三郎さん、ここはアナタのお部屋でしょう?

「そーなの? パチンコ屋じゃないの?」

違うってえ。
でも、なんでパチンコ屋だと思ったの?

すかさず、M三郎はこう答えた。
「だって、玉が出ないんだもん」

おーい。出ないのはアナタのウンチでしょうが!?

確定診断はされていないが、明らかに認知症が進んでいるM三郎。
彼についてはボケがひどくなってきた、というより
まさに“おとぼけ”が進んできたという表現がふさわしく
手を焼かされながらも笑ってしまうのである。