入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     ’24年「夏」(21)

2024年06月22日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など
  
       この和牛たち、夜はどうしているのやら
 
 午前4時半、気温6度、薄曇り。きょうは遠照寺の住職が会長を務める「法華道を守る会」がやって来ることになっている。天気を心配していたが、どうやら大丈夫そうだ。
 昨日はあんな天気だったのに横浜から2名のキャンパーがきて、夜は焚火をしながらいい雰囲気で遅くまで歓談していたようだった。「いい所だ」と盛んに褒めてくれる。
 
「守る会」の予定表にはここへの到着が10時20分となっている。しかし、一行をちゃんと迎えられるか否かは4頭の脱柵牛にかかっている。
 牧守としては、まずは昨日のうちに居場所を確認しておいた牛を、牧内に戻すことを優先しなければならない。それに、脱柵した際に痛めた牧柵を補修し、さらに支柱をどこかから抜いて来て、より強化しておく必要もある。情けなくも「どこかから抜いてきて」が当牧場の現状である。
 
 脱柵はかならずしも珍しいことではない。しかし入牧早々となるとどうか、それも8頭も一度に。このうち何頭かは牧内に戻り、何頭かが牧の外に出た。
 そのため脱柵牛の頭数を知るため牧内の牛の数を何度も確認し、その後雨の降る中を探しに出た。こういう時は気合が入る。いや、入れなければならない。
 逃げたと思われる場所を再点検し、足跡がないかを探す。深いクマササの中を、あるいは草で滑る斜面を勘を頼りに歩く。それほど遠くへは行っていないというのが、取り敢えずの前提、見込みである。
 
 牛は見付かった。3頭までは確認した。恐らくもう1頭も近くにいるはずだが、それ以上近付くのを控えた。かなり足場が悪く、牛も不安気そうにこっちを見下ろす。一応誘導を試みたが、何しろ場所が悪い。無理をすれば倒木や切り捨てた木も多く、怪我をさせるかも知れない。
 思案の末、興奮と不安をそれ以上煽らずに、もう一晩そこに置いておくことにした。上手くいけば、自分たちで戻る可能性もある。今度は誘引用に餌を持って行くことにした。

 6時、応援に畜産課の職員が1名出発したとメールが入った。脱柵牛対策ばかりでなく、予定を変更して肉牛を全頭、第1牧区へ移すことも考えなければなるまい。
 幸い、天気は良くなった。

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 本日はこの辺で、明日は沈黙します。

 
 

 

 

 

 
 
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