入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     ’24年「夏」(25)

2024年06月27日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 いつにも増して鳥の声がよく聞こえてくる。東の山際にようやく太陽が昇ってきたところだ。午前6時、気温10度、青空も見えるが薄曇り。しかし、今に朝の鋭い日の光が、この雲の覆いを消してしまうかも知れない。

 牛が来て1週間が過ぎ、その間の1日平均歩数は1万歩を超えた。一段落したかと思えば次々と予想外の問題が突発し、それらにずっと翻弄され続けたせいだ。
 もう、詳しいことは呟かない。まだ放牧は始まったばかりである、安易な楽観は控えるようにと、あの牛たちに教えられた。

 朝露に濡れた牧内を歩く。東の空はこの季節らしい雨雲が残るが、西の空は夏らしい爽やかな青い空が見える。
 中断の塩場には4頭の牛が、こちらの気付く前にすでに逃げ腰の体、昨日複数の人間が水場を教えようと追い立てたから、また警戒心が復活したらしい。
 
 上段に上がると、下方に牛の群れが見えて、どうも除角した牛たちのようだ。だとすれば南信州から来た牛たちで、行って見ると7頭がいて近寄ってくる。耳標の牧場番号を読み、それを記録する。他にもう1頭が離れた所にいて計8頭、どれも思った通り南信州の牛たちだった。
 
 中断の塩場にいて逃げた4頭がその上のいつもの場所に行っているのが分かっていたから、急な斜面を上がっていった。警戒の強い群れだから、しばらく様子を見る。
 そこへ、1頭だけで草を食んでいた42番が上がってきて一吠え、すると4頭が反応し、追随しようとする。下からそれらの牛たちの耳標の番号を読めたのはいいが、まるで拝ませてもらうような格好で。

 群れは4頭と8頭の計12頭、頭数的にはそれで合うが、中の牛たちは群れの構成が昨日と変わっていた。要注意の牛4頭のうち3頭が8頭の群れの中にいて、もう1頭が別の牛と4頭の群れを作っていた。
 とにかく、心配していた12頭の元気な様子を見て、取り敢えずは南信州から来た牛たちの頭数確認を終えた。もちろん、牛に教えられたように、もう安堵はしない。それに、どこにいるのか、まだ伊那地域の和牛の確認が残っている。

 仕事のことばかり呟いてもつまらない。昨夜は、小屋に来た馴染みの客2名の車に便乗して、案内がてら諏訪の温泉に行った。富士見の湯が休みだったからだが、いい気分転換になった。

 赤羽さん、Kuwanahanさん通信有難く拝読しました。またよろしくお願いいたします。
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 本日はこの辺で。

 
 

  
 
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