スウェーデン音楽留学サバイバル日記 ~ニッケルハルパ(nyckelharpa)を学ぶ

スウェーデンの民族楽器ニッケルハルパを学ぶため留学。日々の生活を様々な視点からレポートします。

アレンジ授業

2007-03-28 23:48:35 | 授業 その他
昨日は、ニクラスの宿題をめぐってあっちもこっちも喧嘩になって大変だった。
今朝は、みんな大丈夫かな?と心配していたけど、そこまで子供ではなかった。
元々、発端となった子(最初に怒った子)は、昨日の行動パターンから分かるようにあまり人がどう思うかというのは気にしない。
なので、今朝はそんなことあったっけ?という感じでご機嫌。
まぁー、元通りで一安心。

そして何も知らないニクラスを前に、授業は宿題の発表から。

宿題は、4編成のアレンジを考えてくるもの。
今回のルール: 曲前半はリズム中心のriff、曲後半はベースとコード。
3度で動くようなハーモニーは使わない。

ニクラスの宿題は毎回気が重かったのに、だんだん面白くなってきた。
4つの音(4編成なので)が重なったときにどう聞こえるか、自分のイメージを音として作り出す。あーでもない、こーでもない、といじるのは楽しかった。
みんなも同じように感じているみたい。

午後からは、今までの総まとめとして、
・リズミカルなリフ
・3度(4度や5度も)で動くハーモニー
・コード
・ベース
・ベースと一緒に動く伴奏
の全部を含んだ伴奏の実例を。
とても、複雑な動きのものだった。

そして、効果的なリズムや、くずし方の例。
一つ興味を弾いたのは「Hemiol」。
名前があるとは知らなかった。
この例はビス・カレの一番有名な曲(Polska No.32)のBメロで見られる。
メロディーが2拍で1セットになっているため、3拍子なのに2拍子的に聞こえるのだ。
伴奏についても、こういう曲で2拍子的なフレーズを使うとスウィング感が出る。

それから、効果的なイントロ、アウトロ、メラン・スペル(間奏)についても。

最後のアレンジ授業の発表は、まるでコンサート風にしたいとニクラス。
次回は、最後の曲のアレンジ計画書(?)みたいなものを作らないといけない。

そこで、私。
「ハイ!ニクラス先生、質問!」
素朴な疑問。ニッケルハルパ・オーケストラ(N.H.O.)でアレンジを考えるとき、実際どうやったのか。
適当に弾きながらカッチリしたアレンジを組んでいったのか?
すると、3枚のCDはアプローチ法が異なるのだそう。
「頭で考えてみんなで弾きながら決めた("Till Eric", "Byss-Calle")。3枚目は、それぞれを誰かが考えて全てのアレンジを譜面にして弾いた」のだって。

ニクラスって、毎回書いているけど、本当に本当に上手い。
左指の世界選手権なんてのがあったら、間違いなく優勝。
(置いてある楽器をつかむ手も早い!)
左指は誰よりも早く誰よりも正確で、感心するよりあきれてしまう。
どれだけ早いフレーズでも指が物足りなそうにしているのが見て分かる。
せっかちではない。きっと頭の回転が早いんでしょう。
理論についての質問、実例など、間髪いれず早口でわーっとまくしたてながら、指が同じ速さでついていく。
他のプレーヤーなら、一呼吸(2秒とか)はおくね、きっと。
ニクラス、ばんざい
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