ガンジス・河の流れ

インド・ネパール。心の旅・追想

ジャンキーの旅          No2 Ward・・・・・24

2013-10-22 | 3章 デリー中央第一刑務所No2Ward
     十二月二十七日(月曜日)

 昨日フィリップスと仲直りしたのに他のアフリカ人から5~10パケ買う約束をしてしまった、がすぐ奴の耳に入った。そのせいか今日、奴から届けられたパケはいつもの50%増しでスタッフの質も良い。今、吸ったばかりだが多過ぎたのか胃の辺りに吐き気を感じる。パケを開いてちょっと多いなとは思ったがアミーゴの欲しそうな顔をちらっと見て全部入れてしまった。胃がもつかどうかちょっと心配だ。
 またビリの値段が上がった。この世界も狭くて供給が減るとすぐ値段が上がる。その反面ビリが多量に入ると売人は売り急ぎ値段を下げてくる。手持ちにしたくないのだ。抜き打ちの調査に引っかかるとビリと現金は没収される。その事は次の商売の仕入れ資金を失う事になる。没収した刑務官は現金だけ自分のポケットに入れビリはインド人の売人に売らせる。刑務所内にビリ、タバコを持ち込むのは奴ら刑務官なのだ。頭にターバンを巻いたシーク教徒の刑務官がターバンの中に多量のビリを隠し持ち込もうしてセンターゲート警備のSPに逮捕された、と言う噂話を聞いた事がある。ビリが多量に入ると1本5ルピーまで値が下がる。売人はそれでも捌き切れないと判断すると1パッケージ20本入りを70~80ルピーまで値をさげて様子を見る。買い手も値動きを見てないと損をする。こんな日は必ず値段の下げと上げの時間帯がある。売人はある程度、安売りで捌いて安全な手持ち量になると値段を元に戻す。安い時まとめ買いしたぼく達は考えもせずぷか々と吸いまくってしまった。
   
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