ガンジス・河の流れ

インド・ネパール。心の旅・追想

チェンライ        桃源郷とは・・・2

2017-02-14 | チェンライ・ミャンマー国境



メーコク・ビラ 2階の休息場はぼくの部屋のすぐ隣にあったが泊り客はいないのかいつも静かだった。
川沿いのすえたような悪臭がするゴミ捨て場に入ってココナツの殻を拾い持ち帰った。陽の当る窓辺にはシャワールームで水洗いをしたココナツが数個、乾かすために並べてある。
サンドペーパーで削ると表面の模様に変化が現れる、それを磨いた。磨き続けるココナツにぼくは同化していく。
「分離したリアリティー」とは何なのか、リアリティーの相互を歩く。
脳はリアリティーが支配しているというのは本当なのだろうか、そこから分岐し形成される擬似脳もリアリティーを支配しようとする。
桃源郷という言葉の内容を感じる、チェンライから雲南省のことをそう言うらしい。
その風に吹かれてぼくは生きた。出発の日が近づいてきた。

タイの旅はこれで終る。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

チェンライ       桃源郷とは・・・

2017-02-11 | チェンライ・ミャンマー国境

GTOで場所を確かめると地図を指してこの辺りだろうと言う。探し歩いて陽が落ちる頃やっとフルーツ・ゲストハウスに辿り着いた。
小さな川を左に見ながら雑木沿いの道を上流へ向かっているとその間から灯りがちら々と見え、御用の方はお入り下さい、とでもいう風に雑木が途切れていた。上の目立たない看板にはフルーツ・ゲストハウスとあるので間違いない。チェンライで安全にドラッグを入手できる場所の情報はバンコックで得ていた。
中へ入ると突き当たりの小屋がメインハウスなのだろう、開いたままのドアの奥にカウンターが見える。左を向くと丸テーブルが3台あり、そのひとつのテーブルに欧米人だろう数人が座っていた。そこが中庭のようになっているのだろう、バンガローが囲むように雑木の間に不規則に建っている。
カウンターの前に立ち声を掛けると男が出てきた。バックパックは持っていない、泊り客でないのは直ぐに分かったのだろう、外で待ってくれと言って彼は中に入った。川沿いの木の下で値段を確かめる。スタッフ1ボトル600、ガンジャ1パケ100バーツ、当日プライスの変更がありえる、翌日渡しだ。タイでは売り手が強い、確かめるだけで交渉はない、OKした。

強い冬型の気圧配置が3日間続いている 雪と北風で部屋に缶詰め状態になっている
明日は一応 釣り具を持って湾へ行ってみる
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ミャンマー国境・・・6  あばよぅ~ ケシ畑

2016-05-25 | チェンライ・ミャンマー国境

記憶に残っているのは阿片中毒のおやじだけだ。
「中に入れ」そう言われて小屋に入った。
薄暗い土間の奥に鍋、水がめ、灯油コンロらしき物がある。 
小屋の中程にランプが置いてあり、それに向かい合うように2枚の藁ござが敷いてあった。
入り口の壁側に木のベッドが一台ある。
おやじは木製の椅子の上に乗り小屋の梁の隅から包みを取ってござに座った。
中から径3cm、長さ30cmくらいの竹筒を取り出す。底は竹の節で塞がれ
そこから5cmくらいの所に3mm程の小さな穴が一つあけてある。
穴のふちは黒ずみ阿片が焼け焦げて染み込んだように見えた。
包みの中の黒い塊りを千切り指で丸める、ちょうど正露丸くらいの大きさだ。
それを竹筒の穴の周りに貼り付ける。
ランプに火を点け、おやじはぼくに「よく見ておけ」と目で合図を送った。終わると竹筒をぼくに渡す、
竹筒の先端を唇に押し当て阿片を火で軽くあぶりゆっくり息を吸い込む、それを数回くり返すと穴の周りに滓が残った。指先で滓を落とし筒の吸い口をござにトントンと当て息を吹き込んで儀式は終わった。
身体が軽く浮遊し、新鮮な細胞にスタッフが作用した。
小屋の前で記念写真を撮る。ここまで来られた事に感謝したい・・・ 阿片の小分けもケシ畑の花を見ることも出来なかった それでいい
ありがとうぅ~ あばよぅ~
バイクのエンジン音を静かな村に残し走った。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ミャンマー国境・ケシ畑へ・・・5

2016-02-09 | チェンライ・ミャンマー国境

山を超えるとミャンマー国境へ続く


タイの友人と一緒とはいえ、やばいことはやばいのだろう。
出てきた奴はどう見てもロング・ヘロ中だ。ぼくは当時まだ初心者の範疇だったが直ぐ分かった。
バイブレーションと言うやつだ。
ケシ畑は知っているが保障はできないという。保障とは何なのか・・・
何が起こるか保障できないらしい。何がとは何なのか・・・やばいに決まっている、
無理することはない。

「吸うだけなら吸わしてやる」ヘロ中の痩せた中年男が言う。      

村の入り口には1トン車ぐらいのトラックが停まっていた。中へ入るが人の気配がない。
畑仕事にでも出かけているのだろうか、子供達の遊ぶ声もしない。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ミャンマー国境・ケシ畑へ・・・4

2016-02-04 | チェンライ・ミャンマー国境

国境の近くで寄った二つの村、タイ人と言うよりチャニーズ系だろうか?
真中の赤い布には天地国親師と書いてあるように見える。



仏教の神様だろうがタイの仏像とは異なっている。お参りをして写真だけ撮らせてもらった。
ケシ畑の話しをしたら村人の顔から愛想笑いが消えた。歓迎されざる訪問者になってしまったようだ。
やばいと感じたら一目散に退散すべし・・・次の村へ向かう・・・


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ミャンマー国境へ  首長族の村・・・3

2015-12-14 | チェンライ・ミャンマー国境


ポラロイドカメラで撮った写真は商売を少しでも有利にしたいという彼の魂胆だろう、効果は大きかった。数個のブルーサファイヤの原石を村人が持ってきた。
石を鑑定する彼の目は真剣だ。



彼女が織っているのは土産物ではないだろうか、大した商売になりそうにない。
村に入るのに一人何がしかのお金を払うのかもしれないが友人の石の取引きが成立したようで自由に写真を撮って良いという事になった。フイルムがもったいないので5枚程で終わりにした。
首長族と言ったって、ただ真鍮のわっぱを首と足にはめているだけじゃないか。日本のろくろ首のように、にょろにょろと伸びる訳ではない。
と言う事で、彼は大きいブルーサファイヤをゲットし満足したので先へ進むことにした、ぼくの目的地へ・・・
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ミャンマー国境へ  首長族の村・・・2

2015-12-12 | チェンライ・ミャンマー国境

彼はなかなか商売人だ。ポロライドカメラを持参していた。
村人を呼び集めポーズをとらせるとカメラを構えながら、ぼくに写真を撮っても良いと合図をした。興味はなかったが一応シャッターを押した。
その場で現像が済んだカラー写真に驚きの声がする。それがみんなの間に回され一層雰囲気を盛り上げた。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ミャンマー国境へ  首長族の村に入る・・・1

2015-12-11 | チェンライ・ミャンマー国境





メーホンソンのバイク屋でモトクロスタイプを2台レンタルしたが本当に必要なのだろうか?
最初はそう思っていたが彼は道路を知っている、任せるしかない。
バイクの運転は上手くない、町を出るまでは順調だったがそれから悪路が続くと遅れだした。
村へ入る赤土の道路にタイヤの跡がある。町から観光客を四駆に乗せて来ているのだろうか。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

メーホンソン・・・1  ミャンマー国境へ

2015-11-25 | チェンライ・ミャンマー国境


悪路だった

バンコクで知り合ったタイ人のA君からチェンマイとチェンライで安全に粉を入手できる場所を聞いた。そこへ彼の友人チャイニーズ系のB君が来てタイ北西部の話になる、これは面白くなりそうだ。彼はミャンマー国境付近の村でブルーサファイアの大きい原石を探すつもりらしい、ぼくの頭の中に旅のイメージができた。
チェンマイからメーホンソンへ移動する。目的はミャンマー国境で自生している咲いたケシの妖花とケシ坊主の写真を撮る。
メーホンソンで会う約束をして20日夜行列車でバンコクを出発した。
チェンマイに2泊し翌朝メーホンソンへ向かう
タイ北西部のメーホンソンは静かな町だ。チェンマイからバスだ、一部未舗装の悪路があり結構きつい移動となった。
旅先での約束は当てにはできない、それはお互い理解していることだ。
夕方、ドアをノックする音、A君とB君だ、ちょうど飯の時間、3人で食堂へ行く。ビールを飲んでいるとC君と合流した。国境まで土地勘のある彼を必要としたのだろうA君が呼んでいたのだ。モトクロス用バイクで行くと言う、それ程の悪路なのだろうか?
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

タイ北部   チェンライ・アヘン村

2015-10-11 | チェンライ・ミャンマー国境



べぇ~ろ~ぅ てぇめぇ~ぇ 二度とミャンマーなんかくるかぁ~
と悪態ついてトラックの荷台に乗り次の目的地へ向かう。虎の牙だと思って300バーツも出して買ったのに運転手は笑って豚の牙だ、そんな金を払ってお前はアホかという顔をしていた。虎の皮の前で売ってんじゃねぇ~よぅ くそじじぃ~ぃ
パドゥア村(ヤオ族)へ行き、帰りにチェンライの近くのメイヤオ村(ヤオ族)に寄った。
この村に入った途端、生アヘンの臭いがした。村全体に煙が滲みついてバイブレーションを発している、中断されていたLSDが誘発されそうだ。
小屋の前に所在なげに座っているおやじの目は虚ろでリアリティーとは無縁の世界を彷徨っている。
おやじの前に座る。お互いの視線が合った。おやじはこの瞬間、帰って来た、とぼくは感じた。
竹筒でアヘンを吸う格好をするとおやじはゆっくり腰をあげ手招きをして小屋の中へ入っていった。
薄暗い小屋の中を外から見ていると入って来いと合図をする。
今日はろくなことがなかった、慎重に値段の交渉だけはすべきだ
「なんぼや・・・」
「一回30バーツや」
ちょっと耳を疑う、余りにも安い。裏があるのではないのか?警察が隠れているとか・・・
心配することは何も起こらなかった。二回吸って舞い上がりおやじと信頼の握手をして別れた。

(メイヤオ村を検索したが不明だった。タイ人の発音による違いだろうか?)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする