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インド・ネパール。心の旅・追想

ジャンキーの旅          No2 Ward・・・・・34

2013-11-25 | 3章 デリー中央第一刑務所No2Ward

夜12時頃になってショッカンがやっとスタッフを出してきた。馬鹿だからスタッフを吸った後ビリがないと大騒ぎを始めた。15ルピー出すから1本分けてくれと言っても誰も出さない。スタッフは入れたがエンジンが掛からない状態だ。このスタッフを吸い続けているがもう身体に耐性が出来たのだろうか最初のような強いキックは感じない。ディクソンのビリ探しに最後の期待をかけて待っているがこれで今日は終わりだな。やっと少しキックしてきた。今夜も眠れないだろうな。ディクソンはまだ回っているが無駄のようだ。
   1994年12月31日(土曜日)
 デリー中央第1刑務所第2収監区Cバラックで年を越すことになった。寒い1日だった。本当の寒さはこれからだ。日中、暗い雲に覆われて太陽は姿を見せないそして冷たい雨になった。そんな天気が2~3日続くと時によっては死者が出る。気温が零下になる事は決してないが濡れた衣服のまま寒い夜になると体力を消耗する、特に路上生活者にとっては厳しい冬だ。冷たい風雨の悪天候は3日くらい続くことが多い。
 去年も12~1月はデリーにいた。それからカトマンズへ向かった。カトマンズのホテルにチェックインするとすぐバザールでストーブを買った。12~2月のカトマンズは寒い。デリーは寒いと言っても寝袋さえあれば十分だ、身体を洗うときバケツ一杯のお湯が欲しいけど。
 何もない寒々とした1日だった。1年最後の夕食はいつもと同じただのダルだけだ。今日にかぎってトマト・オニオンのサラダもなかった。
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