それは2006年11月10日のこと。
発光ダイオード(LED)の開発で知られる日亜化学工業株式会社(徳島県阿南市)は、同社で働く請負労働者約1600人全員を12月1日から、直接雇用していくことを明らかにし、同日、県のあっせんによる同社と全日本金属情報機器労働組合(JMIU)との労使協議で合意したのだ。
それを、採用試験を受けた組合員全員を不合格とし、「合意などなかった」などと開き直るとはどういうことか。信義にもおとる。こんな横暴勝手、許されるはずがない。日本経済の弱点、「ルールなき資本主義」を克服してこそ、この国をルールある経済社会につくりかえることができる。たたかってこそ!
日亜化学 「直接雇用」守れ
日亜化学工業(徳島県阿南市)が偽装請負を是正して請負労働者を直接雇用するという約束をほごにして、JMIU(全日本金属情報機器労働組合)の組合員を離職に追い込んだ事件で、JMIUは16日、同社と県を相手に、組合員6人の地位確認(期間の定めのない労働契約)などを求める訴訟を徳島地裁に起こしました。
地位確認と損害賠償のほか、同社の不当労働行為を認めなかった県労働委員会命令の取り消しを求めています。日亜に対する訴訟では組合員6人が原告に加わっています。
JMIUと日亜は2006年11月10日、県の立ち会いのもとで協議し、「3年以上働いてきた請負労働者に対し、契約社員として直接雇用する。賃金は現状を下回らない。採用選考は、筆記試験がたとえ0点でも、3年以上働いてきた経験を最も重視し、よほどのことがない限り不合格にしない」などの内容で合意。JMIUは徳島労働局への偽装請負申告を取り下げました。
しかし、日亜は合意を守らず、採用試験を受けた組合員全員を不合格とし、「合意などなかった」などと開き直っていました。JMIUは07年12月、県労働委員会に救済を申し立てましたが、県労委は今年8月、不当労働行為と認めない命令を出していました。
提訴後会見した日亜分会長(36)は「一日も早く解決し、全国で同じような目にあわされている労働者や、たたかっている仲間を励ましたい」と強調。JMIUの生熊茂実委員長は「偽装請負をやってきた日亜には直接雇用する義務がある。派遣法の抜本改正と併せてたたかっていく」と語りました。
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動揺激しい鳩山政権だが、それでも自公政権では恐らくできなかっただろう前向きの改善については積極的に進めて欲しいものだ。それでこそ「政権交代」の値打ちがあるというものだ。