靴下にはそっとオレンジを忍ばせて

南米出身の夫とアラスカで二男三女を育てる日々、書き留めておきたいこと。

添い寝

2011-09-14 01:16:25 | 子育てノート
「五人とも添い寝した」と言うと、大抵驚かれる。

こちらでは赤ちゃんのときから親とは別のベッドに寝せるのが普通。


American Academy of Pediatrics やthe Consumer Product Safety Commissionなども添い寝を奨めない。母親が赤ちゃんに覆いかぶさって突然死や窒息死の原因になると。一方、添い寝を推奨する専門家もいる。一緒に寝ていると返って突然死などの変化に気がつきやすいと。

私自身の経験から言って、赤ちゃんをつぶしてしまうということは、ない。不思議なものでどんなに
ぐっすり眠っていても、赤ちゃんの少しの変化にも気がつくものだ。多分出産後の母親はそういう風にできているのじゃないかな。


一人で寝せることをトレーニングするのは、かなり泣かせて慣れさせるというケース(耳栓をしたり音楽を大きくしてドアを閉め聞こえないようにしたという知り合いも)から、ぐずるたびに背中をたたくなどして大丈夫と分からせ徐々に慣らし赤ちゃんもストレスを感じずといったケースまで色々だけれど、慣れてしまえば赤ちゃんでも自分の部屋で一人でスヤスヤと眠るようになる。

一人で寝ることは自立心を育て、一緒に寝ているといつまでも自立できない癖をつけてしまうという意見が、一人寝を促す大きな理由のひとつにある。一方、添い寝を推奨する専門家として最も知られているDr. William Searsなどは、添い寝を「情緒的絆の育児」(attachment parenting)の7つの柱の1つとし、小さな頃にしっかりと親とくっついている方がより安心感と自立心を育てる、とも言っている。("The Baby Book” by Dr. William Sears)


色々な意見があるけれど、周りをみても一緒に寝たというケースはほとんど聞かない。確かに親ものびのびと眠ることができ子供もハッピーならば一人寝ほどいい方法はないだろうとも思う。

それでも私は添い寝を選んでしまった。選ぶというよりそれしかできなかったといった方が当たっているかもしれない。添い寝することが子供にとって害だという納得できる理由があったのなら、泣く泣く諦めただろうけれど。

一つには楽。よく母乳をあげたままお互い寝てしまっていた。大雑把な私にはとにかく合っていた。(笑) もう一つには、自分の子供時代の体験。これが大きかったのだと思う。私は物心ついた頃から親と離れた部屋で寝ていた。ところが必ず毎晩目を覚まし、母親の布団へ潜り込んだ。この真夜中バチリと目を覚まし、暗い廊下を通って母親の布団までいくという経験が自分の内に大きく残っている。なぜかいつも夜が恐くて恐くてしょうがなかった。


いつしか上3人は自分の部屋で寝るようになり。今は2歳の次男とくっつき合って寝ている、時々三女も混ざって。すやすやと眠るプニョプニョとした子供たちに囲まれて眠るのが大好きだ。子どもの背中やお腹に顔をこすり付けながら。子どもたちの温もりに私は随分と癒されてきたのかもしれない、そんな風に感じている。


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8 コメント

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Unknown (旅人パンダ)
2011-09-14 06:57:00
勉強になります!
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私もしていました (mirumiru)
2011-09-14 13:55:03
日本であれば、それが当たり前でしょうがお国変われば文化も違い、私達日本人が当たり前としていることや思っていることを覆されることが多々ありますね。
育児はインドでしています。
文化の違いに日々ぶつかりながら手探り状態でしたが。母親としてというより、自分がこれだけは譲れないと思うことの一つに「添い寝」はありました。
マチカさんが体験したこと私もしました。いくら疲れて寝ていてもちょっとの赤子の様子や寝返りには気付いてました。ベッドの真ん中に赤子を寝かせ、私は端っこに半身で寝たこともあります。
ミルクの甘い匂いや、プヨプヨをなでながら思ったものです。「後どれだけこれができるのだろう」って。
今ではスィートメモリーです。

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Unknown (よっちゃん)
2011-09-14 20:54:35
私も当たり前の様に添い寝してました。

というか長男は夜だけで10回以上夜泣きをしてました。昼寝も短く毎日が寝不足気味で満身創痍。

添い乳しながら知らない内に寝てしまいまた添い乳みたいな…(笑)
でも添い寝しながら窒息させたって聞かないよね。子供を産んだ後って寝不足でも常に子供の変化に気を配り体調の変化を見逃さない母親特有のホルモンみたいなものが発している気がする。
女のが勘がいいとかいうのは、そおいう本能みたいなのが備わってるって聞いた事あります。

一晩一度も起きなくなったのは2歳半過ぎてからでした。
一晩中寝てくれると次の子育てが待ってるしね。
あーでも私も今では自分自身の情緒の安定剤に息子にくっついて寝ていますね。
あっさりした子供達なんで私の方が抱き着いてキスしていますよ。
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旅人パンダさんへ、コメントありがとうございます! (マチカ)
2011-09-16 00:03:04
私も勉強中です! 様々に感じていたこといること、こうして言葉でまとめていくことで整理されます。添い寝についてもまだまだ整理過程です。ありがとうございます!
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mirumiruさんへ、コメントありがとうございます! (マチカ)
2011-09-16 00:21:38
インドで子育てされているのですね! インドは高校生のときに訪ねた初めての海外で、私にとって不思議なほど強く繋がりを感じているところです。もう20年以上も前のこと、それ以来訪ねていないのですが、不思議と第二の故郷のような気持ちもあるのです。また色々とお話お聞かせください!

本当ですね、異国や異文化の中で暮らしていると、自身が当たり前と思っていたことを客観的にとらえる機会をしょっちゅう与えられますね。

mirumiruさんも「添い寝」をされたんですね!インドはイギリスの影響で多分裕福層になるにつれ「添い寝」はしないことになっているのでしょうか。

「赤ちゃんと離れて寝る」という慣習はここ2世紀ぐらいの新しいもののようです。アングロサクソン系を中心に広まったのではないかと。ヨーロッパでもラテン系は一緒に寝ることも多いようです。今でも日本を含め世界の大半は「添い寝」を続けている。色々と調べてみると面白そうです。

mirumiruさんも、赤ちゃんをつぶすなんてありえない、と思われたんですね!端っこに半身で寝ていたことも、よく分かります。

公には安全性のために「危ない」と言っておく必要があるというのも分かります。そういった例も過去にはいくつかあったのでしょう。確かにアルコールや薬を飲んでいて自然状態からずれていると覆いかぶさってしまうこともあるのかもしれません。

母親の本能的にはあり得ないのだろうけれど、私も含め自然からずれっぱなしの生活をしているわけで、それでそういうことに注意する必要も出てくるということなのかもしれません。

あのプヨプヨ感、毎晩温もりに包まれます。今では「スイートモリー」なんですね。私も限られた時を思いっきり楽しみたいです。シェアして下さってありがとうございます!
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よっちゃんへ、コメントありがとうございます! (マチカ)
2011-09-16 02:21:39
日本だと当たり前なんだよね。当たり前の国が大半だと聞いたことあります。こちらはぎょっとされることが多くてね。「離れて寝る」は確かに親も通常通りの生活ができるといういい面もあるね。子供時代「今日は特別にママとパパと寝ていい日!」と時々言われて寝ることがあったけれど、寝にくくて自分のベッドの方がいいと思った、という知り合いもいるよ。

長男君10回以上夜中起きてたんだね、昼寝も短かかったんだね。睡眠赤ちゃんのときから少ない子っているんだよね。親はヨレヨレになるよね。よっちゃん、大変だったね。寝不足が続くと本当に辛いよね。

>添い乳しながら知らない内に寝てしまいまた添い乳みたいな…(笑)
私もまさしくこんな状態だった。(笑) 夜中何度も起きるのに座ってしっかり両方きちんと飲ませて、ということはできなかったなあ。あの赤ちゃんが飲みながら眠ってしまう様子、懐かしい、自分もウトウトと眠り込んでいってね。というか夜は私の方が先だったかも、寝ちゃうの。(笑)  

赤ちゃんをつぶしてしまわないという母親の本能のようなもの、自然に備わっているんだろうね。それでも私も含めて自然とはかけ離れ本能というものを磨いたり発揮するような生活をしてなくて、それでつぶしちゃうなんてこともでてくるのかもしれないね。出産というとても動物的なことをした後は、確かに本能も少しは磨かれているのだけれど。

夜通し寝てくれるようになったのは2歳半過ぎてからだったんだね! そうかあ、きつかったね。うんうん、そしたら次の子との寝不足生活が容赦なく始まって。私も赤ちゃん育ては寝不足との共生だったよ。

家は断乳と共に一晩寝てくれるようになったかな。一歳半くらいだった。赤ちゃん育てはホント細切れ寝の日々。短時間で、それこそ10分ででもいかに回復できるかにかかっていたね。妊娠中も後期になるとまとまって眠られなくなってくるし。ここ1年ほど久しぶりにまとまって眠ることのできる日々を楽しんでます。これまで上の子が1過ぎから2歳前後の内に妊娠し続けてたからね。12年ぶりの「初めて」に突入します。(笑) やっぱりエネルギー的にフルになってくるよ。

ママからいっぱいスキンシップもらって息子君たち幸せだね。恥ずかしがる年にもなってきただろうけれど、まだまだだよね。私も次男に擦り寄ってます。長男は人前では恥ずかしがるけれど、やっぱり家ではまだまだくっついてくるね。「情緒の安定剤」よく分かる。私も本当に温もりもらってます。

仕事に育児にバリバリ向かうよっちゃん、そちらの晩夏楽しんでね。いつもありがと~!







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実験中!(笑) ()
2011-09-17 14:03:33
我が家の娘はずっと添い寝してました。そう、マチカさんの様に母乳だったので、吸わせながらそのまま寝たり。。。笑
そして私は添い寝賛成派。。。
添い寝して育った子って情緒安定してる子が多い気がするのは私だけだろうか?
アメリカ人の子って、とにかく小さい頃から自立してる子多いのは事実。でも、なんかBossyな子多く無い?笑 でもアメリカ人の友達でも添い寝してる人がいて、その子はやっぱり優しいのよね。添い寝ってより育て方や性格もあるんだろうけど。。。

私も思う。結構ちょっとした赤ちゃんの声とか動作で母親ってパチッと起きれるものだよね。どんなに疲れてても、すぐ目が覚めた気がする。。。

我が家の娘はまだマチカさんが子供の頃だった様に、夜中目が覚めると私達のベッドに潜り込んできて朝まで。。。って日がまだ時々あります。

旦那はアメリカ人なので、やっぱり同じ事を言いました。「添い寝して育ったから自立してないんだ。」っと。。。

チビ助は1人で寝る訓練をして、最近1人寝が出来る様になりました。
でも、数日間泣かしっぱなしって事は無かった。本には抱くなとあったけど、泣けば抱っこして落ち着かせて、寝るまで1時間ぶっとおしでお尻をポンポンって軽く叩いてあげた日も数日あります。でもある日ね、母親の直感と言うのかなんなのか。。。彼の眠りやすい時間帯とサインがわかったの!!!7時半~8時にベッドに連れて行くと、そんなにぐずる事なくすんなり寝てくれて、だんだん1人でも平気に寝る様になりました。でも8時過ぎると大変!!!!!OVERTIREDなんだろうね、すんごい泣きじゃくって、抱っこしても泣き止まないんだよ。それから毎日7時半~8時に就寝。お昼寝が短かった日やちょっと早い時間になっちゃった日は7時に就寝。。。この決まった時間が彼の体内時計にマッチしたのかな?今はもう1人で寝るよ。最近は私が側にいる方が気になって寝れないみたい。笑
コレ、凄い楽!親は本当に楽!笑
 
さぁ~て、本当に小さい頃から自立するのか。。。娘VS息子。。。添い寝VS1人寝。。。結果が出てきたら教えてあげるね~!笑
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桜さんへ、コメントありがとうございます! (マチカ)
2011-09-19 02:33:23
この実験の結果、私も見守らせて!(笑)

添い寝に添い乳、桜さんもしてたんだね! そしてやっぱり赤ちゃんの少しの変化にも目が覚めたと。桜さんも言うように、普段の育て方が大きいし様々な要因が関わるから、ひとえに添い寝のせいでこうなったああなったとは分かりにくいね。桜さんは添い寝している子の方が情緒が安定しているという気がするんだね。

娘ちゃん時々潜り込んでくるんだね。家も夫が出張のときよく上の子たち隣のベッドで寝てます。夫さんアメリカ人だものね、やっぱり「自立が」と言うよね。家はラテンなので祖父母も無理やり離さなくても自然に離れていくからというスタンスだったようで、今のやり方がとても自然のようです。

息子君はそいういう展開になったのね! ずっと付き添って慣らしていったんだね。大変だったね。その中で息子君の睡眠のタイミングみたいなものにも気がついたんだね。最近はすっかり一人で。そばにいない方がぐっすり眠られるようだなんて!

こうやって時間をかけてスムーズにいく方法いいね。慣れるまで一時期親にかなりの忍耐力が必要だろうけれど。一旦慣れてしまえば親もきっと楽なんだろうね、部屋で一人で朝まで寝てくれて。

同じ親の下という環境で、添い寝という条件の違う二人の子供、この違いは多分添い寝に起因するんだろう、というようなこと果たして出てくるのか出てこないのか。どちらにしても、桜さんのケアたっぷり受けた子供ちゃんたち、幸せにスクスク育っていくね。

シェアしてくれてありがとう!
Have a wonderful week!

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