靴下にはそっとオレンジを忍ばせて

南米出身の夫とアラスカで二男三女を育てる日々、書き留めておきたいこと。

乳腺炎、対処あれこれ

2011-09-29 00:07:55 | 子育てノート
また乳話になるのですが、乳腺炎について。菌が入って炎症を起こすものと、母乳が詰まって起こるものとがあるよう。

対処の仕方がこちらと日本とで正反対ともいえるほど違ったのが興味深かった。

5人とも数回ずつ乳腺炎を患った。いずれも産後3ヶ月の間に。産後すぐにだけ患ったというのは、新生児の飲む力や量の少なさ、産後母体の免疫力が落ちていることが大きかったのだろう。

新生児の世話で寝不足続きのなか、炎症からの高熱、赤く腫上がった胸は歩く振動でもしばらく立ち止まりやり過ごす必要があるほど痛む。「ようこそこれであなたも仲間に!(Welcome to the club!) こんな世界があったなんて知らなかったでしょ?」フラフラの状態で病院にたどりついた私に、いつもユーモア溢れる担当の産科医が手を広げ笑いながら言った言葉が忘れられない。

こちらでは、まず抗生物質(赤ちゃんに害のないとされる種の)を呑む。そしてシャワーやカイロなどでとにかく「温め、赤ちゃんに飲ませるなり絞るなどして、どんどん出し流れをよくしていく」。

ちょうど乳腺炎の渦中にあるときに日本の親戚が産科医に対処法を聞いてくれたことがある、その後も日本の友人に聞いたりネットなどで調べてみると、日本の産科医ではまずは冷やして母乳を止める」ところが多いそうだ。まずは止めて炎症を治す、そして治ったら母乳再開。

体験から言って、温めて出し流れをよくしていく方がしっくりとくる。冷やして止めてしまったらせっかく出始めていた母乳を再開するのも大変だろう。乳児だって母乳よりも出やすい哺乳瓶の口に慣れてしまえば、母乳に戻ることを嫌がるようになるかもしれない。

日本でも、助産院や桶谷式などでは温めてマッサージなどでしこりをほぐしながら赤ちゃんにどんどん飲ませていくという方式をとっているらしい。この桶谷式などの母乳マッサージというものを一度でいいから受けてみたかった。

何度も繰り返し患ったので、他にも色々な民間療法も試してみた。豆腐やジャガイモの皮やキャベツを貼り付けるなどなど。効果は、よく分からなかった・・・。多分即効性はないのだろう。その度抗生物質を呑むのも嫌で、結局4人目くらいからは病院へ行くことも止め自宅で治すようになった。「とにかく温めて飲ませる絞る」という方法で、胸の周りにカイロや湯たんぽを貼り付けまくり。

私の場合、乳製品や砂糖を取り過ぎるとてき面に詰まる、ということも分かった。乳腺が詰まるということが自分の身体を知るいいバロメーターになっていたと思う。詰まるということは血流が悪くなるということでもあり、授乳をしていない今でも乳製品や砂糖の取り過ぎには注意しようと思っている。

あの赤くはれ上がったしこり、痛み、発熱前の悪寒、きたっ、という感覚、必死で飲んでくれる赤ちゃんの様子、懐かしいような気持ちで思い出しつつ。


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2 コメント

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Unknown (よっちゃん)
2011-09-29 01:11:43
乳腺炎そちらは温めるんだね
私は濡らしたタオルを冷凍庫で冷やして抱いてた。抗生物質も飲みました。
私は右のおっぱいの決まった乳腺がいつもいつも詰まっていたよ
最初は子供の噛んだ傷口からばい菌が入ってなったよ!確かに難産で弱っていたからもあるかもね
桶谷式でやってもどうしてもその詰まりは取れず、あきらめて外科に行く事を勧められました
診察台で簡単な麻酔注射だけでメスでザクッと(涙)
あまりの痛さに待合室で泣きました
乳腺炎の切開って穴を閉じないのよ!
開けたまま毎日ガーゼ交換に通って、その穴からは止めどもなく乳と膿が出てくるの

一週間ほどで穴に差し込んだガーゼを外して自然にふさがるのを待つのよー
おかげでケロイドになってしまった

最後の方は、乳腺が詰まると針の先を焼いて乳頭の乳腺の穴の薄皮をめくると、栓が抜けたみたいに勝手に溢れ出る(笑)

結局次男坊の断乳後も原因不明の乳腺炎を患い、合計3個の傷口が残りました!
最初の頃は、乳首が一つ増えたみたいに赤くてショックだったけど、10年たつと色も肌色に近くキスマークかと間違われる程度(笑)
私の勲章みたいなものね

私の場合は抗生物質が効かなくて、結局悪化してしまうパターンでした

桶谷式は、生まれてすぐにやる場合と断乳後に受ける人もいますね。
温めてもみほぐしてけっこう痛いよ。
歯を食いしばる位(笑)

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よっちゃんへ、コメントありがとうございます! (マチカ)
2011-10-01 01:49:34
やっぱり冷やしたんだね。冷やすと流れが悪くなってもっと詰まりそうに感じるんだけど、そうやってまずは母乳を止めてしまおうということなんだよね。

よっちゃんは右の決まった乳腺がいつも詰まったんだね、私は右も左もあちらこちら色々でした。最初は菌だったんだね。噛まれた傷、それでも飲まして痛かっただろうね。歯のない新生児ちゃんでも噛んで傷ができるということがあるんだね。

桶谷マッサージでもだめだったんだね。歯を食いしばるほど痛かったんだ。私の勝手なイメージとはちょっと違った。(笑) でも確かに乳腺炎って歩く振動でさえ痛いくらいなんだからそのときのマッサージが痛くないわけないよね。私もよく我流マッサージをしたけれど、むちゃくちゃ痛いけど悪いものが出て行くような感じというか、歯を食いしばりながらもほっとするというか、そんな複雑な感覚だった。

桶谷試した後に外科を勧められたんだね。切開の様子、想像しただけで悲鳴を上げたくなるよ。ざくっと、そして穴開けっ放しで穴から膿や乳がどくどくと。手術したの産後1週間ぐらいって言ってたよね。寝不足で産後でむちゃくちゃ身体もつらいときに病院へ通ったんだね。ホント大変だったね。

針で乳腺を通したんだ! 薄皮をめくると出たんだね。私は詰まっている箇所がもう少し奥だったのかもしれないな。表面からは何も見えなかった。

断乳後に原因不明の乳腺炎! 飲ませられずなかなか止まらず詰まったのかな。他の乳腺だったんだね。三個の傷口! ホント勲章だね。息子君たちに見せるのには微妙な場所だけれどね。(笑) ケロイドからキスマークへ、大切にね。

抗生物質も効かない重度の乳腺炎だったんだね。当時のヨレヨレになりながらも奮闘するよっちゃんの姿を思い浮かべてます。息子君たちにも話してあげるといいよね、こうして育っていったんだよと。

あんなふうに胸にしがみついていた赤ちゃんがこんなに大きくなって、大変だったけれど思い出す度しみじみしてます。

よっちゃんの乗り越えたことシェアしてくれてありがとう! 桶谷のことなんかも勉強になりました。良い週末をね。
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