靴下にはそっとオレンジを忍ばせて

南米出身の夫とアラスカで二男三女を育てる日々、書き留めておきたいこと。

子育てノート、共に感じてみる

2013-01-13 01:18:06 | 子育てノート
夕食の支度が一通り終わり、長男の部屋を覗いてみると、ベッドの上でアイフォンをいじくっています。アイフォンは時間を決め使うというルールになっているので、普段なら「ほらあと~分でおしまい!」と声をかけるところ、そっと隣に座り、長男が夢中になっているスクリーンを覗き込んでみました。

ばねの角度や強度を調節しつつ石を放り、複雑な建築物をどううまく壊していけるかというようなアプリをしています。土台を最初に壊すか、左の支柱を壊してから上部を壊すか、などなど戦略を練りつつ何度も試しています。「まずここに当てるといいんじゃない?」「違うよ、こっちだよ」「あっ、変な崩れ方しちゃったね、石がはまり込んじゃった」いつしか私も参加。

時間になりアイフォンのスイッチを切ってからも、様々あるアプリの話。そして友達がはまっているアプリの話などから、友人関係や、学校や、先生や、勉強や、将来についての話へも。二人ベッドに寝転がりながら、ああだよねえ、こうだよねえ、と。

最近、お互い走り回る日々で、「その時必要な連絡事項」ばかり話して終わりがちだったのですが、久しぶりに二人でゆったりと話した時でした。

元々子供がゲーム機器的なものを覗き込んでいるのが私は好きではなく、ついつい、止めさせることばかり考えてしまうのですが、一歩踏み出して覗いてみる時も必要なのかもしれないなとも感じた夜でした。その子本人の興味のあることを覗き込んでみることで、その子もより心を開いて話し始めます。


9人の子供を育てた、経営コンサルタントのスティーブン・コビー氏の著書にも、こんなことが書かれていたのを思い出しました。

氏は、「家族皆で過ごす時間」と「一対一で過ごす時間」の二つを定期的にスケジュールに組み込むといいと提案するのですが、その9人の子供に交代で回ってくるパパと出かける「一対一で過ごす時間」のルールというのが、その日だけは、その子がしたいことをさせてやる、その子のことを「聞く」でした。カフェでアイスクリームを食べ、映画館でアニメを見、レストランへ行ってハンバーガーを食べ、とにかく一日その子がしたいということに付き合う。そして普段、ああしなさいこうしなさいああした方がいいこうした方がいいと、親の意見や良かれと思うことを教え伝え説教する必要もあるわけですが、それでもその日だけは自分の意見を挟むことなく、とにかく「聞く」側にまわる。


確かに、そんなルールを決めた時を組み込むことは、いいバランスをもたらすのかもしれません。一日出かけるとはなかなかいかないまでも一・二時間二人で出かけてみたり、そして日常にも、親の言い分を伝えるだけでなく、その子の興味関心を覗き込み、共に感じ、その子の言うことに耳を澄ませる時を取るよう心がけてみる。

長男との会話を楽しんだ夜の、改めての気づきでした。

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