忘れ去られようとしていた町
桜野町
廃校になった小学校
そこに住むのは幾分汚れた毛並みの三毛の子猫
名前はアリス
捨て猫
人間が口にする
「いってきます」
「おるすばん」
「ばいばい」
「さよなら」は嫌な言葉
「ただいま」
は大好きな言葉
月原一整
星野百貨店の中にある
銀河堂書店勤務
星野と銀河って
読み終わってから気づく鈍感さに自分であきれる
一整は売れそうな本を選ぶのが得意
店長の柳田は彼を「宝探しの月原」と
陰で読んでいた
書店での万引き事件
たびたび被害に遭っていて
とうとう一整がその現場をみつける
少年を追いかける
少年は道路に飛び出し車にひかれた
一命は取り留めたが
ケガをしてしまった少年
いじめにあっていて
盗んでくるよう命令されてのことだった
両親と一緒に
誠心誠意謝罪する家族
ネット上では
少年を追いかけていった一整に非があったと言われる
非難の電話やハガキ
君は悪くないと言ってくれる店長や同僚
しかし万引きした子供を追いかけたときの一整の映像が
ネット上で広がり
わざわざ店にまで まだ辞めてなかったのかと
言いに来る
その場を救ったのは
同僚の苑絵
泣きながら無言で頭を下げる
(一整を王子様だと思っている)
励ましてくれるいろんな人たちもいた
それでもやまない誹謗中傷
百貨店にまで迷惑がかかり
とうとうやめる決心をする
一番悪いのは
いじめて万引きを強要していた子供たちなのに・・・
マスコミは何をしている?と思ってしまう
一整は「胡蝶亭」というブログをやっていた
そこで知り合った年長の友人は
桜野町で桜風堂という書店を経営していた
そこに行ってみようと思いつく
店主の祖父は病で入院
自宅では孫の透が一人で暮らしていた
父親が亡くなり母の再婚相手からの暴力
そこから逃げてきていた
一整も近い境遇だった
幼いとき母が死に
父と姉が交通事故で亡くなり
祖父母に引き取られていた
桜風堂の店主は
一整に店を続けてほしいと頼む
祖父の入院が続けば
透は元の生活に戻らなければならない
そして店に残された本とそれを待つ人々の存在
一整は店主に代わり店を続けることを決意
一整が銀河堂時代に見つけた
素晴らしい本の発売が近づいていた
その本は「四月の魚」と書き
ポワソンダブリンのフリガナ
著者はかつての売れっ子脚本家
団重彦
百貨店と銀河堂では店を上げて
その本を宣伝することにしていた
万引き事件の犠牲になった一整への謝罪とお礼も込めて
銀河堂時代に
仲良くしていた老人の失踪
彼が飼っていた船長という名のオウムを
一整が預かることになる
彼を連れての桜野町への旅
銀河堂の同僚の一人渚砂
一整のブログにアクセスしてきた「星のカケス」は彼女
渚砂は男性に成りすましていて
どちらも知らずに交流を続けていた
胡蝶亭の主に好意を持つ渚砂
それが一整だとわかっても
彼に対する親友苑絵の気持ちを大事にする
コンビニや通販
電子書籍の登場で
変わっていく本屋の存在とその努力
さびれた町 桜野町の美しい風景
咲いている花の名前を著者は
漢字で蒲公英(たんぽぽ) 菫(すみれ)と書いている点
ラストは猫のアリス
透に飼われることになり
汚れもなくなり空腹ということも
忘れてしまった
一整も透もアリスも
一人ぼっちから家族になった
桜野町
廃校になった小学校
そこに住むのは幾分汚れた毛並みの三毛の子猫
名前はアリス
捨て猫
人間が口にする
「いってきます」
「おるすばん」
「ばいばい」
「さよなら」は嫌な言葉
「ただいま」
は大好きな言葉
月原一整
星野百貨店の中にある
銀河堂書店勤務
星野と銀河って
読み終わってから気づく鈍感さに自分であきれる
一整は売れそうな本を選ぶのが得意
店長の柳田は彼を「宝探しの月原」と
陰で読んでいた
書店での万引き事件
たびたび被害に遭っていて
とうとう一整がその現場をみつける
少年を追いかける
少年は道路に飛び出し車にひかれた
一命は取り留めたが
ケガをしてしまった少年
いじめにあっていて
盗んでくるよう命令されてのことだった
両親と一緒に
誠心誠意謝罪する家族
ネット上では
少年を追いかけていった一整に非があったと言われる
非難の電話やハガキ
君は悪くないと言ってくれる店長や同僚
しかし万引きした子供を追いかけたときの一整の映像が
ネット上で広がり
わざわざ店にまで まだ辞めてなかったのかと
言いに来る
その場を救ったのは
同僚の苑絵
泣きながら無言で頭を下げる
(一整を王子様だと思っている)
励ましてくれるいろんな人たちもいた
それでもやまない誹謗中傷
百貨店にまで迷惑がかかり
とうとうやめる決心をする
一番悪いのは
いじめて万引きを強要していた子供たちなのに・・・
マスコミは何をしている?と思ってしまう
一整は「胡蝶亭」というブログをやっていた
そこで知り合った年長の友人は
桜野町で桜風堂という書店を経営していた
そこに行ってみようと思いつく
店主の祖父は病で入院
自宅では孫の透が一人で暮らしていた
父親が亡くなり母の再婚相手からの暴力
そこから逃げてきていた
一整も近い境遇だった
幼いとき母が死に
父と姉が交通事故で亡くなり
祖父母に引き取られていた
桜風堂の店主は
一整に店を続けてほしいと頼む
祖父の入院が続けば
透は元の生活に戻らなければならない
そして店に残された本とそれを待つ人々の存在
一整は店主に代わり店を続けることを決意
一整が銀河堂時代に見つけた
素晴らしい本の発売が近づいていた
その本は「四月の魚」と書き
ポワソンダブリンのフリガナ
著者はかつての売れっ子脚本家
団重彦
百貨店と銀河堂では店を上げて
その本を宣伝することにしていた
万引き事件の犠牲になった一整への謝罪とお礼も込めて
銀河堂時代に
仲良くしていた老人の失踪
彼が飼っていた船長という名のオウムを
一整が預かることになる
彼を連れての桜野町への旅
銀河堂の同僚の一人渚砂
一整のブログにアクセスしてきた「星のカケス」は彼女
渚砂は男性に成りすましていて
どちらも知らずに交流を続けていた
胡蝶亭の主に好意を持つ渚砂
それが一整だとわかっても
彼に対する親友苑絵の気持ちを大事にする
コンビニや通販
電子書籍の登場で
変わっていく本屋の存在とその努力
さびれた町 桜野町の美しい風景
咲いている花の名前を著者は
漢字で蒲公英(たんぽぽ) 菫(すみれ)と書いている点
ラストは猫のアリス
透に飼われることになり
汚れもなくなり空腹ということも
忘れてしまった
一整も透もアリスも
一人ぼっちから家族になった