トライアングルの部屋

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仙台在住で大の阪神ファン

恋するハンバーグ 佃はじめ食堂 山口恵以子

2017-02-20 19:15:54 | 本 2017年
昭和40年
佃の町に
洋食屋「はじめ食堂」が開店

店主は帝都ホテルで
副料理長だった
一孝蔵
苗字の一は「にのまえ」と読む


妻は一子といい
なんと一一子という
世にも珍しい姓名になってしまった
そして岸恵子にも劣らない美貌の持ち主という設定



最初はホテルの料理を
三分の一の値段で食べられる
というコンセプトだったが

客が来ない

試行錯誤の結果
こういう場所で食べるのは
ご飯に合う料理だと気づく

それからは塩を
多めに入れることにした

客のリクエストにも答えた

徐々に客は増えていった

無銭飲食する少年あり

銀行の頭取夫婦は
一流レストランではできないと
カレーにソースをかけて食べる

心臓外科の女医は
難しい手術の前にビフテキを食べにくる

ブラジルに移民した男が
30年ぶりに帰国
クラス会をすることになり
ブラジルに帰ったら食べられないからと
日本料理を混ぜて出すという気遣い

昭和40年代のテレビ番組
ウルトラQやウルトラマン

東京オリンピックを
終えたばかりの東京の様子

ホウレン草が一把40円で
先月の二倍という
そのころの物価

ブルー・シャトウの替え歌
森トンカツ♪♪♪

後継者がいない飲食店の相続問題

別れた妻の得意料理だったコンソメスープと
ビールだけを注文する老人

大鵬や双葉山の連勝が止まった話


孝蔵一子夫婦の会話

バーのホステスにだまされて
有り金巻き上げられるような人の
どこに風格があるのよ
と妻が言えば

人をだまして有り金巻き上げるような人間より
ずっとマシ
と言う夫
それを聞いて惚れ直す妻

昔一子を口説いていた
キザでボンボンの慶應ボーイ

孝蔵の娘だと言う女の登場

ここから
少しネタバレ

無銭飲食をした少年は西亮介

青森から集団就職で
三年前に東京へやって来た

就職先は月島の板金工場

住み込みで日曜まで働かされた

挙句に工場は不渡りを出し
社長夫婦は亮介の
なけなしの貯金通帳まで持ち去っていった

事情を聴いた孝蔵夫婦は
店にあった売上金を彼に渡し

青森へ一度帰ってこい
戻ってきたら
この金と今日食べた分
うちで働いて返せと・・・

帰って来た亮介は
一生懸命働く

兄弟子達は料理学校を出ているが
自分は出ていない分
努力するしかないと
猛勉強する

ある程度基本を覚え
賄いまで作るようになったころ
弟弟子が入ってきて
その子も料理学校を出ていたので
最初から出来が良く
落ち込む亮介

そんな時
ラーメン屋を手伝う機会があり
自分はこちらが向いていると気づく

この本は前に読んだ
「食堂のおばちゃん」の続編
続編とはいっても
「食堂のおばちゃん」は孝蔵の死後の話

コメント
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