別の性であることを望むこと:
ADHD/自閉症スペクトラム障害に対する関連
小児と10代で自閉症スペクトラム障害(ASD)または注意力欠陥と機能亢進問題(ADHD)があった人々は、おそらくずっと別の性であることを望む。
これは、小児および青年の間で、そのような性同一性問題の発生を特異的な神経発生的な障害の有る無しで比較する、最初の研究の結論である。
参加者小児は、6~18歳であった。
彼らは全く神経発生的な障害がないか、自閉症スペクトラム障害か、注意欠陥多動性障害、または医学的に神経発生的な障害(例えばてんかんまたは神経線維腫症)と診断された。
他の性でありたいという願望(性相違gender varianceとして知られる)は、Child Behavior Checklistで評価された。
これは、小児および青年のために最も通常使用される行動報告項目表の一つである。
対照グループと比較して、性相違は、ASDを伴う参加者で7.59倍、より広く見られることが発見された。
それは、ADHDの参加者でもより頻繁に(6.64倍)発見された。
コントロール・グループとその他の2つの神経発生的なグループの参加者の間には、全く差は強調されなかった。
別の性であることを望んだ参加者は、不安および抑うつ症状の率が高かった。
しかしながら、これらは自閉症スペクトラム障害で参加者の間でより低かった。
「ADHDにおいて、このような欲求を禁止する困難は、障害にとって中心的である。そしてそれは内外の圧力にもかかわらず『異なる性発現』に対して性欲求を『秘密に』しておくという困難の持続に結びつく可能性がある」、Strangは言う。
彼はADHDとASD、そして性相違の同時発生が、これらの神経発生的な障害の根底にある症状と関連する可能性があることを示唆する。
Strangは続けた。
「自閉症スペクトラム障害の小児および青年は、性相違の発現に対する社会的制限を知らないかもしれず、したがって、これらの傾向を発現することを回避しなさそうである。
また次のように理論づけられる可能性もある。
極端に厳格であるか『白黒の』考えは、そのような子どもの軽度または中等度の性に従わない傾向を、より強いか絶対であるように判断することに結びついた可能性がある。」
学術誌参照:
1.自閉症スペクトラム障害と注意欠陥多動性障害の増加した性相違。
Sexual Behavior アーカイブ(2014);
http://www.sciencedaily.com/releases/2014/03/140312103102.htm
<コメント>
子どもの自閉症またはADHDは、その後の性相違(gender variance)と関連したという研究です。
著者のStrangは、「このような障害の子どもは社会的な制限について気にしないために性相違が現れやすいのかもしれない」し、「白か黒かで判断する心理的な傾向が、性相違を強く表現することにつながった可能性もある」としています。
いずれにしても興味深い研究だと思います。