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2014年9月26日

2014-09-28 22:09:52 | 免疫

訓練免疫の研究
Researchers contribute to study of trained immunity



一般的に科学者は、免疫システムを自然免疫応答と適応免疫応答という2つのカテゴリーに分割する。適応免疫はワクチンが疾患に対して長期の保護を与えることでよく知られている。そして自然免疫は、病原体などの差し迫った脅威に即時的な反応を示す。

しかしここ数年の植物と無脊椎動物の研究により、自然免疫も「記憶」するようだと科学者は気付き始めた。



「自然免疫システムは初感染に対する即時的で非特異的な応答であり、免疫記憶がないと一般的に考えられている」、ダートマス大学ガイゼル医学部で微生物学と免疫学の助教授であるロバート・クレイマー博士は言う。

「しかし、おそらく事実はそうではない。」



2011年、ミハイNetea博士たちを含むオランダの研究者は、自然免疫システムと関連する細胞に由来するが「免疫記憶」を伴う免疫応答を指して「訓練免疫(trained immunity)」という用語を造り出した。しかし、訓練免疫がどのようにして開始され、継続されるかというメカニズムは不明なままである。

最近の研究によれば、ある種の病原体やその抗原に触れるとエピジェネティックな変化が自然免疫細胞で生じるという。そのような変化は訓練免疫の重要な特徴であるが、訓練細胞と関連する特定の遺伝子と生化学的経路は知られていなかった。

今回のScienceの論文で、訓練免疫という表現型の重要な原動力は代謝の変化であることが報告された。エピジェネティック・プロファイル実験により、グルコース代謝に関与するHIF1αが訓練免疫にとって重要な遺伝子として特定された。



HIF1αは、代謝に関与する遺伝子の転写因子としての機能を果たす。自然免疫システムの細胞からHIF1α遺伝子を削除したマウスを用いて、代謝の変化が訓練免疫のために重要であるという仮説をクレイマーたちはテストした。

彼らは最初にマウスを真菌の多糖類抗原(polysaccharide antigen)であるベータグルカン(beta glucan)に触れさせ、訓練免疫の応答を誘発した。次に敗血症を引き起こす細菌の病原体をマウスに投与した。

その結果、正常なマウスは訓練免疫によって病原体から保護されたが、HIF1αのないマウスは保護されなかった。このことは、HIF1αの欠如が二次感染に対する訓練免疫の応答を阻害したことを示す。

クレイマーによれば、研究の次の段階は訓練免疫という表現型にとって重要なHIF1αの下流の遺伝子を特定することであるという。

学術誌参照:
1.訓練免疫の代謝性基礎としての、mTOR-とHIF-1により仲介される好気性解糖。

Science、2014;

http://www.sciencedaily.com/releases/2014/09/140926112157.htm

<コメント>
自然免疫でありながら獲得免疫のように「学習」する第三の免疫、「訓練免疫」についての記事です。

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