機械翻訳2

興味のある科学/医学ニュースを適当に翻訳していきます。

2014年5月4日

2014-05-07 12:05:07 | 医学

妊娠中のDHAは小児の認識結果を改善するように見えない、研究は指し示す



妊婦は胎児の脳発達を改善するためにDHAの摂取量を増加させることが推奨されるにもかかわらず、無作為試験による出生前のDHA補給は、4歳の小児での認識の増進、問題解決、または言語能力に結びつかなかった。



妊婦はDHAを800mg/dまたはプラセボを投与され、より長期の追跡調査を実施した。

最初の研究では、認知・言語・運動の平均スコアは、生後18ヵ月の小児の間で異ならないことを研究者は発見した。

追跡調査は、4歳に評価された。

適格なファミリーの大多数(91.9パーセント)が、追跡調査に関与した。(DHAグループ、n = 313; 対照グループ、n = 333)

その結果、認識、複雑な精神的プロセシングを行う能力、言語、そして実行機能(例えば記憶、理論、問題解決)の測定で、群間で有意差がなかったことを研究者は発見した。

「我々のデータは、早期の児童発達を高めるための出生前DHA補給を支持しない」、著者は結んだ。

学術誌参照:
1.出生前の女性へのDHA補給の無作為試験における、小児の4年追跡調査。

JAMA、2014;

http://www.sciencedaily.com/releases/2014/05/140504095609.htm

<コメント>
妊娠時に母親がDHAを800mg摂取しても、4歳時点での認知能力は上がらないという研究です。

関連記事には乳児のDHA摂取がその後の認知の発達を促すとあるので、そういうものかなと思います。

http://www.sciencedaily.com/releases/2009/09/090915100945.htm
http://www.sciencedaily.com/releases/2013/08/130813101927.htm

関連記事を追うと、魚のDHAは良いが、サプリのDHAは良くないという記事もあります。

http://www.sciencedaily.com/releases/2013/03/130305154531.htm

魚のDHAは複数のイオンチャネルを急速に可逆的に活性化して、イオンの流れを20倍に増加させて血流を改善しますが、サプリのDHAは『DHAエチルエステル (DHA ethyl ester)』という形になっているので、効かないどころか、アンタゴニストとして逆効果になるかもしれないとあります。

>In comparison, the team found that a dietary supplement, DHA ethyl ester, found in most fish oil pills fails to activate the same channels, and even antagonizes the positive effect of DHA from natural sources, on the cells.

>The DHA ethyl ester seems to compete with the natural form of DHA for binding sites on the ion channel.

安物のサプリメントはクソということでしょう。
これも、まぁそんなものかなと思います。

試しにググると医薬品のDHAもエチルエステル化されていると出てきましたが、まさか医薬品がそんなクソなはずはないですよね。
何かの間違いでしょう。


2014年4月30日

2014-05-07 09:15:23 | 

線維によって放出される抗食欲分子の発見は、肥満に取り組むのを助ける可能性がある



食事性線維が食欲を抑制する方法は、長年の謎だった。

研究者の国際的チームは、我々が腸で線維を消化するとき、自然に放出される酢酸塩と呼ばれる抗・食欲分子を特定した。

研究では結腸から脳までの酢酸塩の経路を追跡して、それが食欲に影響することを可能にするメカニズムのいくつかを特定した。

研究は、チコリとテンサイのイヌリンと呼ばれる食事性線維の効果を分析した。

添加したイヌリンのある高脂肪食を与えられるマウスは、添加しなかったマウスと比べて食べる量が少なく、体重が増えなかった。



更なる分析で、イヌリンを含んでいる食事を与えられるマウスの腸では、酢酸塩のレベルが高いことを示した。

陽電子断層撮影法(PET)スキャンを使って、研究者は結腸から肝臓と心臓まで体を通して酢酸塩を追跡して、それが脳の視床下部の領域で最終的に終わることを示した。視床下部は空腹感を制御する領域である。

マドリードのConsejo Superior de Investigaciones Cientificas(CSIC)との共同研究において、研究者は、高解像度マジック角回転(High Resolution Magic Angle Spinning; HR-MA)と呼ばれる最先端のスキャニング・テクニックを使って、視床下部での酢酸塩の効果を調査した。



CSICのセバスチャンCerdan教授は言う。

「今回の研究から、線維が消化されたあとの酢酸塩が視床下部にたまるということを明確に知ることが可能だった。

酢酸塩は、視床下部でその次に一連の化学イベントの引き金を引き、それはプロオピオメラノコルチン(POMC)ニューロンの発火に至る。これは食欲を抑制すると知られるニューロンである。」

研究では、酢酸塩が血流、結腸または脳に注入されたときも、マウスが食べる食物の量を低下させたことを示した。

学術誌参照:
1.短鎖脂肪酸の酢酸塩は、中心的な恒常性メカニズムを経て食欲を低下させる。

Nature Communications、May 2014;

http://www.sciencedaily.com/releases/2014/04/140430083031.htm

<コメント>
食欲は、グレリン、レプチン、腸の糖新生など、非常に多くの要素によって制御されていますが、その内の一つが、食物繊維による酢酸塩の産生とPOMCの調節であるかもしれないという研究です。

POMCと言えばレプチンとFoxOです。もちろんどちらも食欲を調節します。
http://ta4000.exblog.jp/18487311
http://ta4000.exblog.jp/18487331

さて、世の中には炭水化物が毒であると主張する人もいるようですが、今回のNature Communicationsの研究で効果が示されたイヌリンは『果糖から構成される炭水化物』です。
炭水化物は本当に毒なんでしょうか?

そして水溶性の食物繊維が多い食品といえば大麦です。刑務所の「臭い飯」こと麦ごはんを食べていると糖尿病が治ると言われています。
今回の研究のように、食欲が下がることがその一因かもしれません。


食物繊維(水溶性)を多く含む食品の一覧@Whole Food Catalogさん
http://wholefoodcatalog.com/nutrient/食物繊維(水溶性)

2014年4月23日

2014-05-07 05:52:28 | 

身体的な活動は、アルツハイマー病の危険がある人々の海馬を健康に保つ



中程度の身体的な活動は海馬を保護するかもしれないことを、アルツハイマー疾患の危険が高い高齢成人の研究は示す。

海馬は、アルツハイマー病で最初に攻撃される記憶と空間定位の原因である脳領域である。



J.カーソン・スミス博士(研究を実施したメリーランド公衆衛生大学の運動学研究者)は、アルツハイマー病が増加する遺伝子のリスクのある人々は、時間とともに、より海馬の大きな萎縮を全体的に示すと言う。

「より良いニュースとして、身体的な活動は、アルツハイマー病の遺伝子のリスクと関連した神経変性から保護するかもしれないということである」、スミス博士が示唆する。


スミス博士と同僚は、年齢65-89の健康で正常な認識能力がある高齢成人の4つのグループを追跡した。追跡期間は18ヵ月以上で、その始めと終わりに海馬の量をMRIで計量した。

グループは、アルツハイマーのリスクの高いか低いか(アポリポ蛋白Eイプシロン4対立遺伝子の有る無しに基礎をおいた)、そして、身体的な活動レベルで分類された。

調査された全4つのグループのうち、運動しなかったアルツハイマーの高い遺伝子のリスクの人々だけは、18ヵ月間以上で、海馬の量の減少(3%)を経験した。

しかし、身体的に活動的だった他の全てのグループは、その海馬量を維持した。

学術誌参照:
1.身体的な活動は、アルツハイマー病の遺伝子のリスクがある高齢者で、海馬の萎縮を低下させる。

Frontiers in Aging Neuroscience、2014;

http://www.sciencedaily.com/releases/2014/04/140423102746.htm

<コメント>
遺伝的にアルツハイマーのリスクが高い人は、運動しないと1年半で3パーセントも海馬が萎縮するという研究です。


関連記事には、皮膚癌の人はアルツハイマーになりにくいという研究があります。

http://www.sciencedaily.com/releases/2013/05/130515163918.htm

外出が多ければ紫外線によく当たるので、皮膚癌にはなりやすく、そして外出では体を動かすのでアルツハイマーになりにくいのだろう、と考えるのが普通です。

しかし、記事の内容は「アルツハイマーの人は皮膚癌になりにくい(メラノーマは除く)」というものです。
なぜメラノーマだけ除外なんでしょう?

アルツハイマーではありませんが、「パーキンソン病の人は(特に喫煙に関連する)癌になりにくいが、メラノーマには2倍なりやすい」という記事もあります。

http://www.sciencedaily.com/releases/2011/06/110606161021.htm

別の記事では「パーキンソン病の人はメラノーマと前立腺癌になりやすい」とあります。

http://www.sciencedaily.com/releases/2011/04/110406161035.htm

神経変性疾患と癌の関連は、一筋縄ではいかないようです。