雑文の旅

猫爺の長編小説、短編小説、掌編小説、随筆、日記の投稿用ブログ

爺の料理6

2011-11-14 | 日記

 生意気に、タイトルに「料理」と謳っているが、立派なレシピを紹介している訳ではない。 妻に先立たれた爺が、どんな餌を食って暮らしているかを綴っているもので、何の参考にもならないだろう。 しかし、長年妻の食事を用意していた分だけ、濡れ落ち葉族(もう死語になっているが…)よりも、多少自活力があると思う。 

 スーパーの鮮魚売場で、鮪の兜が陳列してあった。 兜焼きにすると、実に美味い。 「食べたいな」と思ったが、一匹分まるまるだったので、とても買って帰れない。 別に珍しいのではないが、しばらく眺めて立ち去った。 代わりにブリかまが有ったので、一切れ買ってきた。 ブリは生臭いので、ひと手間かけることは知っている。 まず水で洗って煮え立った熱湯に入れる。 数秒で引き揚げ、冷水にとる。 これだけで、生臭さは無くなるので、半分を塩焼きに、残りは粕汁の出しに使った。 私は酒が全く飲めないのに、粕汁が大好物。 思えば、大酒のみの友達は、粕汁が大嫌いだった。 そういうものなのか、たまたまなのか、面白いものだ。 昔は、粕汁に必ず「くじころ」がはいっていて好物だったが、最近は手に入らないので、ちょっと寂しい。  

 昨日の夕餉は、一切れ150円の「ぶりかま」のお蔭で、ちょっと豪華だった。 しかも、粕汁はまだ残っていて、今夜の食卓にもあがる。 

 因みに、「ぶりかま」は、鰤の鰓の下(腹がわ)のアラである。 また、「濡れ落ち葉族」は、退職後妻が居ないと何もできない爺ちゃんのこと。


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