雑文の旅

猫爺の長編小説、短編小説、掌編小説、随筆、日記の投稿用ブログ

白内障手術実体験

2012-06-02 | 日記
 先月29日に入院して、今日2日退院してきた。 当たり前かも知れないが、あまり楽しいものではなかった。 入院前に手術の説明と10年前に制作されたビデオを見せられたが、あれは見ない方がよいと思った。 他人事なら「サラッ」と興味を持って見れるが、やがて自分に蒙ることとして見ると嫌なものである。

 入院の当日は、眼圧検査や、度数検査、視力(ランドルト環)検査、医師の診察等が有った他は何もすることがなく、早い目にシャワーを浴びてiPodで音楽を聴いたり、ワンセグテレビを見たりして過ごした。

 2日目は、手術の当日、朝から点滴を受けたり、抗生剤の点眼を受けたり、「いよいよ手術」という雰囲気に包囲されて、嫌が上にも緊張してきた。 手術は午前9時から午前9時40分まで。 その内、30分が準備、手術は10分程度だった。 目の麻酔は点眼だけで、針をさされた記憶はない。 目は見開いた状態で眼球ともに透明(多分)のシールを張られ、眼球の動きをやや封じられた。 眼球の上部に3mm切開され、ここから超音波粉砕機(そんな重機のような器具名ではないが)を差し込み、目の水晶体を包む嚢を残し、水晶体だけを粉砕して吸い出す。 その後、同じ切除孔から別の器具で小さく折りたたまれた「人工水晶体」を挿入、これが液を吸って膨れ上がり嚢の中に納まる。 

 生きた水晶体は、眼球内の筋力でレンズの度を自分の意思で変えることが出来たが、人工水晶体ではそれが出来ない。 かって「バカ〇ョ○カメラ」と呼ばれた安物カメラと同じで「単焦点レンズ」だ。 

 手術した左目を していない右目と比べると、色が実に鮮やかである。 中年男性の薬剤師さんと話をする機会があり「手術した目は、赤ん坊のときと目と同じ色を見ているんだよ」と聞かされた。 そう云えばそうである。 右目は、古い蛍光灯器具の茶色く変色したカバーで、左目は新品の色だ。 今までは、随分汚れた白を脳が白と判断していた訳だ。 

 とは言え、「もっと早く手術を…」などとは思っていない。 仕方なく手術を受けたものであり、一番良いのは、少しくらい汚れていても、手を加えていない若い目だ。 右目は、あまり白内障の症状が進行していないので、「半年先に手術をしましょう」と、医師の判断であった。 

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