雑文の旅

猫爺の長編小説、短編小説、掌編小説、随筆、日記の投稿用ブログ

猫爺の日記「カラオケ大好き爺」

2016-02-13 | 日記
 猫爺の若い頃、演歌歌手志望の友人が居た。彼はオーディションを受けるのだと言って、三波春夫の「親分お世話になりました」というタイトルのレコードを買ってきて、B面に収録されていた演奏で、懸命に練習をしていた。
 その頃は「カラオケ」がまだ無い頃で、猫爺は、このレコードがカラオケの始まりではないかと思っている。
 彼は、独り暮らしの猫爺のアパートにやってきては、レコードをかけ、リール式のテープレコードに自分の声を吹き込んでいた。そのテープが、今も我が家に残っている筈であるが、再生する機械が無いうえ、出てきたところで黴が生えていることであろう。

 その後何年か経って、彼は神戸の三ノ宮で「喫茶店」をやっていると噂に聞いたので、出掛けて行ったことがあった。そこには、歌手デビューをすっかり諦めて、エプロン姿が良く似合う親父がいた。その彼の影響か、猫爺もカラオケが大好きになったのだ。


 猫爺のカラオケ趣味は、他人に聞いてもらうほどのものではなく、専らYouTubeのカラオケ動画で一人遊び。それでも結構気晴らしになるうえ、創作のストーリーが湧いて来る。ただいまは、「賢吉捕物帖9話」と、「赤城の勘太郎」を空想中。「勘太郎」と聞けば「伊那の勘太郎」が頭に浮かぶ方がおられると思うが、こちらは「伊那節仁義」という映画の主人公で、江戸時代末期に生きた侠客という架空の人物である。
 
 猫爺の「赤城の勘太郎」は、「影かやなぎか、勘太郎さんか」の勘太郎ではない。もう一人、有名な「股旅演歌」に顔を出す「勘太郎」が居る。物語「国定忠治」の子分「板割の浅太郎」が背負った浅太郎の従兄弟である六歳の勘太郎である。

  ♪泣くなよしよし 寝んねしな
   山のカラスが 啼いたとて
   泣いちゃいけない 寝んねしな
   泣けばカラスが また騒ぐ

 知る人ぞ知る、知らない人は全然知らないであろう「赤城の子守唄」である。この勘太郎は、国定忠治の無思慮がもとで、子分の浅太郎に勘太郎の父親「目明しの勘助」殺害を命じる。勘助は浅太郎の叔父であり、勘太郎は浅太郎の従兄弟である。

 勘太郎の目前で浅太郎に父親を殺害され、次は自分も殺されると思い勘太郎は闇に紛れて逃走する。彼は菩提寺に逃げ込み、住職に匿われて十歳になるまで小坊主として寺で修行する。だが、浅太郎と、そして浅太郎に父親勘助殺害を命じた親分「忠次郎」に仕返しをするために寺を出てやくざの三下になり、信州出身の浪人朝倉辰之進と出会う。辰之進は、晋明一刀流の剣の達人であった。勘太郎は辰之進に可愛がられる一方厳しく剣を教わり、耽々と仕返しに備える。

 ‥‥と、「国定忠治」の一部をパクって物語が始まる。

 ポケッと朝食を摂っている時や、夜布団に入ったときなどに、この程度のあらすじを頭に描く。後は出たとこ勝負でPCにストーリーを繋げていく。創作力も文才全く無く、ただ自分が読んでストーリーが何とか理解できるように書いているだけなのである。

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