雑文の旅

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猫爺の日記「裏切られた歯科治療」

2014-04-24 | 日記
 情けないことに、歯の治療中にポロリと涙を零してしまった。 この歳になって、こんなに痛い思いをするとは予想だにしなかった。 一番奥の歯が虫歯になっていたのだ。 外から見ても、触ってみても穴など開いていず、歯茎が傷み始めて歯科医院でレントゲンを撮ってそれと分かった次第である。

 最近の歯科治療は痛くない、そう思い込んでいたのが、見事に裏切られた。 また、若いうちから歯科医院に通い、電波滅菌とレーザーによる歯垢除去を受けていたので安心していたのだが、これも安心材料ではなかった。

 医師は言った。
   「この歯は親知らずですから、歯茎の腫れが引いたら抜きましょうね」

 最近は、極力「抜歯はしない」と、言っていた医師の言葉にも裏切られた思いがした。

 医院へ行った初日は、チョコッと歯に触れても痛いのに、その痛い歯茎に注射針をぐいぐい差し込まれ、悲鳴を上げそうになり、翌日は、腫れた歯茎をぎゅうぎゅう押さえて膿を押し出されて、とうとう「うっ」と、唸ってしまった。

 歯が痛み出したのが土曜日だったことから、月曜までは牛乳や即席味噌汁、ポタージュスープに食パンの柔らかい部分を小さく千切って浸したものを飲んで凌いだ。

 過去にエッセイで投稿したが、「里美八犬伝」の著者、滝沢馬琴の晩年は総入れ歯だった。その苦労をわが身を持って体験したような大袈裟な気分になっている。、

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